Trademark Appeal Case
RENOVARとRENOMAの称呼類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2005−90561(T2005−90561/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4883100号商標(以下「本件商標」という。)は、「RENOVAR」の文字を書してなり、平成16年12月22日に登録出願、第18類に属する商標登録原簿のとおりの商品を指定商品として、同17年7月29日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、以下の(a)ないし(e)の登録商標を引用している(以下、これらを一括して「引用商標」という。)
(a)登録第894873号商標は、「RENOMA」の文字を書してなり、昭和43年12月30日に登録出願、同46年3月31日に設定登録され、指定商品については、第3類、第6類、第8類、第14類、第18類、第21類、第25類及び第26類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品とする書換の登録が平成13年10月31日にされたものである。
(b)登録第934184号商標は、「RENOMA」の文字を書してなり、昭和43年12月30日に登録出願、同46年10月26日に設定登録され、指定商品については、第14類、第18類、第21類、第22類、第25類及び第26類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品とする書換の登録が平成14年1月30日にされたものである。
(c)登録第1654612号商標は、「レノマ」の文字と「RENOMA」の文字とを二段に書してなり、昭和56年2月24日に登録出願、同59年1月26日に設定登録され、指定商品については、第6類、第16類、第17類、第18類、第20類、第21類及び第22類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品とする書換の登録が平成16年10月6日にされたものである。
(d)登録第1676027号商標は、「レノマ」の文字と「RENOMA」の文字とを二段に書してなり、昭和56年2月24日に登録出願、同59年4月20日に設定登録され、指定商品については、第8類、第14類、第18類、第20類及び第26類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品とする書換の登録が平成17年3月16日にされたものである。
(e)登録第3337041号商標は、「renoma」の文字を書してなり、平成6年9月19日に登録出願、第16類に属する商標登録原簿のとおりの商品を指定商品として、同9年8月8日に設定登録されたものである。
以下、(a)ないし(e)を一括して「引用商標」という。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標と引用商標は、「レノバ」「レノマ」の称呼及び外観において類似する商標であり、引用商標の指定商品と同一又は類似する商品について使用するものである。
(3)商標法第4条第1項第15号について
本件商標は、申立人及びその使用権者が、バッグ類、衣料類、眼鏡枠、化粧品、時計等のファッション関連商品について使用する商標として周知・著名な引用商標に類似するものというべきであるから、本件商標がその指定商品に使用されるときには、これに接する取引者、需要者は、恰も申立人若しくは申立人と経済的又は組織的に何らかの関係のある者の業務に係る商品又は役務であるかの如く、その商品の出所について混同するおそれがある。
(4)商標法第4条第1項第19号について
本件商標は、引用商標と類似する商標であって、引用商標に化体した名声、信用、評判にフリーライドする不正の目的で使用する商標というべきであり、引用商標の出所表示機能を希釈化し、その名声を毀損させる商標というべきである。
(5)以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第19号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、前記のとおり「RENOVAR」文字よりなり、特定の称呼、観念を有しない造語よりなるといえるところ、このような造語商標にあっては、まず外国語の中で最も普及している英語の発音方法により無理なく自然に発音できる場合には、その読み方による称呼をもって取引にあたるというのが相当である。そして、上記「RENOVAR」の文字は、英語の発音方法によれば「レノバー」又は「リノバー」と無理なく自然に発音できる文字構成よりなるものというべきであるから、本件商標は、「レノバー」及び「リノバー」の各称呼を生ずるものと認められる。
これに対し、引用商標は、「RENOMA」の文字、「レノマ」と「RENOMA」の両文字あるいは「renoma」の文字よりなるものであり、申立人も主張するように、これらの商標は「レノマ」と称呼されて申立人の業務に係る商品を表示するものとして取引者・需要者の間に広く認識されているということができる。したがって、引用商標は、いずれも「レノマ」の称呼を生ずるものと認められる。
そこで、本件商標より生ずる「レノバー」、「リノバー」の各称呼と引用商標より生ずる「レノマ」の称呼とを比較すると、「レノバー」及び「リノバー」の称呼における「バー」の音は、「バ」の音自体、前音の「レノ」の音に比べ強く明瞭に発音される有声の破裂音であり、しかも長音を伴って発音されるものであるから、さらに強い明瞭な音として聴取されるということができる。一方、「レノマ」の称呼は、平坦な調子でよどみなく一連に称呼されるものというべきである。
そうすると、第1音及び第2音を共通にする「レノバー」と「レノマ」の各称呼を対比しても、それぞれの全体を一連に称呼した場合、音調・音感が大きく異なり、相紛れるおそれはないものとみとめられ、以上からすると「リノバー」と「レノマ」の各称呼においても相紛れるおそれはないといわざるを得ないから、本件商標は、引用商標といずれの称呼においても非類似のものというのが相当である。
それぞれの構成よりして、本件商標は、引用商標と視覚上も明らかに区別し得るものであり、本件商標の「RENOVAR」の文字が造語商標であることからすると、観念においては比較することができないものであるから、両商標は、外観及び観念においても類似するものではない。
(2)商標法第4条第1項第15号について
本件商標が引用商標と類似するものでないこと上記のとおりであって、引用商標の周知・著名性を考慮しても、本件商標と引用商標とは、商標において明らかに別異ものであるから、両商標間に誤認・混同の生ずる理由は見いだせない。
そうとすれば、本件商標をその指定商品に使用した場合、これに接した取引者・需要者がこれより引用商標を直ちに連想・想起し、申立人又は申立人と関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その出所について誤認・混同するおそれがあるとはいえないものである。
(3)商標法第4条第1項第19号について
以上の(1)及び(2)からすると、本件商標は、引用商標の名声、信用、評判にフリーライドするものではなく、不正の利益を得る目的、他人に損害を加える目的など不正の目的で使用する商標ということもできない。
(4)むすび
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第19号のいずれにも違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する
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