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Trademark Appeal Case

図形商標の要部認定

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2005−90566(T2005−90566/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4884084号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4884084号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成17年1月27日に登録出願、第16類、第35類、第39類、第40類、第41類及び第42類に属する商標登録原簿のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同17年7月29日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

(1)引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録第1976560号商標は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、昭和59年2月22日に登録出願、第24類に属する商標登録原簿のとおりの商品を指定商品として、同62年8月19日に設定登録されたものである。同じく登録第1371518号商標は、別掲(3)のとおりの構成よりなり、1972年1月31日にアメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、昭和47年6月30日に登録出願、第24類に属する商標登録原簿のとおりの商品を指定商品として、同54年2月22日に設定登録されたものである。同じく登録第2469549号商標は、別掲(4)のとおりの構成よりなり、昭和62年12月18日に登録出願、平成4年10月30日に設定登録され、指定商品については、同15年11月12日に第9類、第25類及び第28類に属する商標登録原簿のとおりの商品に書換登録されたものである。同じく登録第4336985号商標は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成9年9月1日に登録出願、第41類に属する商標登録原簿のとおりの役務を指定役務として、同11年11月19日に設定登録されたものである。

以下、上記引用に係る登録商標を掲載した順に「引用商標1」、「引用商標2」のようにいい、これらを一括していう場合は「引用商標」と総称する。

(2)理由の要点

本件商標は、申立人の商標として需要者の間に広く認識されている引用商標と近似する図形を含むものであるから、申立人の業務に係る商品又は役務と混同を生ずるおそれがある。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものであるから、その登録を取り消されるべきである。

3 当審の判断

本件商標は、別掲(1)に示すとおり、左下方から右上方に向かって徐々に広くなりながら山形の弧を描いて延び、最も広くなった右上部から下方に進んですぐにやや鋭角な終端部となる青色のブーメラン状の図形を二つ横に連ねて一部重ねて表し、その右下部に赤色の円図形(以下「赤丸図形」という。)を配した構成よりなるものであって、これら二つのブーメラン状の図形と赤丸図形の態様、大きさ、配置からみて、これら3つの構成要素を組み合わせた点に特徴を有する、まとまりのある一体感をもった図形よりなるものと認められるものである。

これに対し、引用商標1ないし引用商標4は、別掲(2)ないし(4)に示すとおり、左上方から下方部で最も広くなる円を描くように延びて右上方に向かい、徐々に狭くなりながら鋭角な終端部となるブーメラン状の図形を基本とするものであって、これらの引用商標中の引用商標3は、該ブーメラン状の図形の左側に三日月状の図形を配してなるものである。

上記本件商標及び引用商標の構成からすると、両商標間にはブーメラン状の図形の個数において1個と2個と相違し、さらに赤丸図形の有無という明白な差異があるものであるから、両商標は、判然と区別し得るものというべきである。

申立人は、「商標の表示は必ずしも顕著ではなく、小さく看取しにくい態様で表示されていることも多い。かかる使用態様においては、本件商標における引用商標と異なる構成要素(赤丸図形)も視認しにくく、山形の流線型の図形、すなわち引用商標を上下逆にした形状を二つ連ねたように看取され得る。特に、赤丸の図形はきわめてありふれた図形であるので、本件商標を商品や役務に係るものに付した場合に要部としては認識され得ない。」旨主張する。

確かに、円図形は、それのみでは極めてありふれた図形ということができる。しかしながら、本件商標を構成する図形は、上記のとおり、二つのブーメラン状の図形と赤丸図形とを組み合わせた点に特徴を有するものであって、本件商標の図形と著しく異なる図形となることは明らかであるから、実際の取引場裏にあっても、本件商標の重要な構成要素の一つである赤丸図形が、視認しにくく、要部として認識されないものとはいえない。したがって、申立人のこの点に関する主張は、採用できない。

そうとすれば、引用商標1など申立人の「SWOOSH(スウッシュ)」と呼ばれる商標が、申立人の業務に係る運動靴、運動用特殊靴・被服等の商標として取引者・需要者の間に広く認識されており、また、これらの商品の売場等においては、商品の展示方法、見る者の位置・角度等により、商品に付された商標が同時に複数個見え、あるいは、左右上下の方向が逆に見える場合のある取引の実情を考慮しても、両商標間には誤認・混同を生ずる事由は見いだせないから、本件商標をその指定商品・指定役務に使用した場合、これに接する取引者・需要者がこれより引用商標を連想・想起し、申立人又は同人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品・役務であるかのように、その出所について混同するおそれがないものといわざるを得ない。

したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものとする。

よって、結論のとおり決定する。

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