Trademark Appeal Case
図形商標の類否判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2005−90570(T2005−90570/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4884550号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成17年2月14日に登録出願、第25類及び第28類に属する商標登録原簿のとおりの商品を指定商品として、同17年7月29日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録第2044613号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、昭和60年7月22日に登録出願、第22類に属する商標登録原簿のとおりの商品を指定商品として、同63年4月26日に設定登録されたものである。同じく登録第378207号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲(3)のとおりの構成よりなり、昭和23年2月17日に登録出願、第61類に属する商標登録原簿のとおりの商品を指定商品として、同24年9月9日に設定登録されたものである。同じく登録第4378078号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲(4)のとおりの構成よりなり、平成7年7月12日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿のとおりの商品を指定商品として、同12年4月21日に設定登録されたものである。
(2)理由の要点
本件商標は、カンガルーの図形からなり、「カンガルー」の称呼及び観念が生ずる。これに対し、引用商標1ないし引用商標3も「カンガルー」の称呼及び観念が生ずるものであるから、両商標は、「カンガルー」の称呼及び観念を共通にする類似のものであり、両商標の図形の外観は、離隔観察した場合には相類似するものである。また、本件商標と引用商標1ないし引用商標3は、その指定商品も同一又は類似のものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、その登録を取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、別掲(1)に示すとおり黒塗りされたシルエット風の図形よりなるものであって、耳を有する細長い頭部等の形状よりカンガルーをモチーフとしたものといえる場合があるとしても、その胴部に相当する部分は、首の付け根部から急に太くなり全体として丸みを帯びた三角形状に描かれ、前足がなく、また、後ろ足から尾に相当する部分を下部から右上方に至る斜線に沿うかのように直線状に描き、その中央部付近に右上部に向かう鋭く尖った短い突出部を有するものである。
上記構成よりすれば、本件商標は、全体として創作性の高い独創的な図形よりなると認識されるに止まるものというべきであって、これより「カンガルー」などの特定の称呼・観念は生じないというのが相当である。
これに対し、引用商標は、別掲(2)ないし(4)の構成よりなるものであって、写実的に描かれたものではないとしても、耳を有する細長い頭部、やや長い首部、後ろ足の付け根から背中・尾付近にかけての発達した胴部、短い前足部、太く長い後ろ足部、弓形に張った太く長い尾部など、全体として「カンガルー」の有する特徴を捉えた図形よりなるものである。
してみれば、本件商標と引用商標とは、胴部、後ろ足部、尾部の形状が著しく相違し、前足部の有無においても差異を有するものであるから、時と処を異にして離隔的に観察しても判然と区別し得るものというべきであって、外観において相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
また、本件商標は、上記のとおり、全体として創作性の高い独創的な図形よりなると認識されるに止まり、「カンガルー」などの特定の称呼・観念は生じないものであるから、本件商標より「カンガルー」の称呼・観念を生ずるとし、その上で本件商標が引用商標と称呼・観念において類似するとする本件登録異議申立ての理由は妥当でなく、その理由をもって両商標を類似のものとすることはできない。
以上のとおり、本件商標の登録は、引用商標と外観、称呼、観念のいずれの点においても類似するものではないから、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではない。
したがって。本件商標の登録は、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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