Trademark Appeal Case
商標と商品の類否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2005−90623(T2005−90623/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4893268号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成16年10月13日に登録出願、第9類「マウス,読み取り装置(データ処理装置),コンピュータ用プログラムを記憶させたCD−ROM,コンピュータ用記録装置,フラッシュメモリカード,電子計算機用プログラム,コンピュータ用ハードディスクドライブ,ハードディスクドライブ,カード読取装置,半導体,ICチップ」を指定商品として、平成17年9月9日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録商標は、下記とおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第1506782号商標は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、昭和52年5月31日に登録出願、第21類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和57年3月31日に設定登録され、その後、平成14年9月25日に、指定商品を第18類「かばん類,スポーツバッグ,袋物,携帯用化粧道具入れ」とする書換の登録がされたものである。
(2)登録第1371518号商標は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、パリ条約に基づくアメリカ合衆国を最初の出願(1972年1月31日)とする優先権の主張を伴うものとして、昭和47年6月30日に登録出願、第24類「運動用特殊衣服、運動用特殊靴」を指定商品として、昭和54年2月22日に設定登録されたものである。
(3)登録第1976560号商標は、別掲(3)のとおりの構成よりなり、昭和59年2月22日に登録出願、第24類「おもちや、人形、娯楽用具、運動具、釣り具、楽器、演奏補助品、蓄音機(電気蓄音機を除く)レコ−ド、これらの部品及び附属品」を指定商品として、昭和62年8月19日に設定登録されたものである。
(4)登録第4343147号商標は、別掲(3)のとおりの構成よりなり、平成8年10月8日に登録出願、第9類「双眼鏡,拡大鏡,スポーツ用ゴーグル,その他の眼鏡,レコードプレーヤーその他の音声周波機械器具,ビデオディスクプレーヤーその他の映像周波機械器具,ビデオテープその他の電気通信機械器具の部品及び附属品,レコードその他の録音済み記録媒体,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,歩数計その他の測定機械器具」を指定商品として、平成11年12月10日に設定登録されたものである。
(5)登録第1517131号商標は、別掲(4)のとおりの構成よりなり、昭和52年10月20日に登録出願、第21類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和57年5月25日に設定登録され、その後、平成15年6月25日に、指定商品を第14類「身飾品(「カフスボタン」を除く。),カフスボタン,貴金属製のがま口及び財布,貴金属製コンパクト,宝玉およびその模造品」、第18類「かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ」、第25類「ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト」及び第26類「頭飾品」とする書換の登録がされたものである。
(6)登録第2075469号商標は、別掲(4)のとおりの構成よりなり、昭和59年10月4日に登録出願、第11類「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く)電気材料」を指定商品として、昭和63年8月29日に設定登録されたものである。
(7)登録第4343148号商標は、別掲(4)のとおりの構成よりなり、平成8年10月8日に登録出願、第9類「双眼鏡,拡大鏡,スポーツ用ゴーグル,その他の眼鏡,レコードプレーヤーその他の音声周波機械器具,ビデオディスクプレーヤーその他の映像周波機械器具,ビデオテープその他の電気通信機械器具の部品及び附属品,レコードその他の録音済み記録媒体,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,歩数計その他の測定機械器具」を指定商品として、平成11年12月10日に設定登録されたものである。
(8)登録第4294413号商標は、「SWOOSH」の文字を標準文字で書してなり、平成9年6月24日に登録出願、第9類「眼鏡,光学機械器具,電気通信機械器具,レコード,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,測定機械器具」、第14類「宝玉及びその原石並びに宝玉の模造品,身飾品,記念カップ,記念たて,時計」及び第28類「遊戯用器具,囲碁用具,将棋用具,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,マージャン用具,ビリヤード用具,おもちゃ,人形,運動用具,スキーワックス,釣り具」を指定商品として、平成11年7月16日に設定登録されたものである。
(上記登録商標中、(1)及び(2)の登録商標を以下「引用商標1」と、同じく(3)及び(4)の登録商標を以下「引用商標2」と、同じく(5)ないし(7)の登録商標を以下「引用商標3」と、同じく(8)の登録商標を以下「引用商標4」という。これらの登録商標をまとめていうときは、以下単に「引用商標」という。)
3 登録異議の申立ての理由(要旨)
(1)引用商標の著名性等について
申立人の使用する「NIKE」及び「SWOOSH(スウッシュ)」と呼ばれる引用商標1及び2は、その業務に係る運動靴、運動用特殊靴、被服、運動用特殊衣服等を表示するものとして、世界的に著名である。
また、引用商標2及び3は、特許庁ホームページの日本国周知・著名商標リストに掲載されている。
申立人の製品は、わが国においては、株式会社ナイキジャパンを通じて販売されている。
申立人は、「スウッシュ」マークを付した商品について、多大な費用をかけて継続的かつ大々的に広告宣伝した結果、引用商標は、本件商標の登録出願前より、申立人の商品を表示するものとして、需要者の間に広く認識されているものである。
(2)出所の混同について
本件商標は、その構成中に、上記(1)で述べた著名な「スウッシュ」マークと酷似するやや扁平な楕円の円弧状図形を含むばかりでなく、本件商標全体の構成は、引用商標3と全体の印象を共通にするものである。
また、申立人の取り扱う商品は、アパレルのみならず、テクノロジー商品に至るまで広範囲である。
そうすると、引用商標の著名性、本件商標と引用商標との類似性及び取引の実情等を考慮すれば、本件商標をその指定商品に使用した場合、これに接する需要者は、該商品が申立人又は申立人と経済的・組織的に何らかの関係を有する者の取扱いに係る商品であるかのように誤認し、出所について混同を生ずるおそれがある。
(3)むすび
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、別掲(1)のとおりの構成からなるところ、これを構成する上部の部分は、欧文字の「U」と「R」を図案化したものともみられるが、その図案化の程度からすると特殊な態様の図形部分というのが相当であり、また、この部分を左から下を右方向にいくに従い次第に細くなるように表されている囲い込むように施された線状部分は、該図形部分と極めて一体感の強い不可分の構成からなっているものであって、線状部分のみが独立して認識されるとみるべき特段の事由は見い出せない。
そうとすれば、引用商標が「NIKE」あるいは「SWOOSH(スウッシュ)」と呼ばれる商標として、本件商標の登録出願時において、申立人の業務に係る商品「運動靴、運動用特殊靴、運動用特殊衣服」等を表示する商標として、取引者、需要者の間に広く認識されていたものと認められ、また、申立人が引用商標をアパレルのみならず、テクノロジー商品に使用していたとしても、本件商標と引用商標とは、その視覚的印象を全く異にする別異の商標であり、しかも、申立人の業務に係る商品と本件商標の指定商品とは、生産者、販売店、需要者等を全く異にする非類似の商品であることをも併せ考慮すれば、商標権者が、本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者をして、引用商標を連想又は想起させるものとはいえないものであって、その商品が申立人又は同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
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