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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2005−90624(T2005−90624/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4893403号商標の登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4893403号商標(以下「本件商標」という。)は、標準文字で「MAZDA BT−50」と書してなり、平成17年1月21日に登録出願、第12類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成17年9月9日に設定登録されたものである。

2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録第2249938号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、昭和62年3月2日に登録出願、第12類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成2年7月30日に設定登録され、その後、平成12年8月1日に商標権の存続期間更新登録がされているものである。

3 登録異議申立て理由(要点)

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、その構成中の「BT」の文字部分より「ビィーティー」の称呼が生ずる。

一方、引用商標は、その構成に相応して、「ビィーティー」の称呼が生ずる。

したがって、本件商標と引用商標は、「ビィーティー」の称呼を共通にする類似の商標であり、かつ、それぞれの指定商品は、同一又は類似の商品である。

(2)商標法第4条第1項第7号について

商標権者は、本件商標の登録出願後に申立人に対して、「BT」と数字の組合せからなる商標の使用の許可を求め、両者で契約を締結せんとしたが、商標権者の側の理由により契約の締結ができなかった。にもかかわらず、商標権者はそのまま登録を維持している。すなわち、商標権者は、申立人の商標の存在を知り、かつ、交渉を行いながらも、無断で登録を取得したものである。このような行為は、商業道徳に反し、不正な意図での登録をいわざるを得ない。

(3)以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第7号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、前記のとおり、「MAZDA BT−50」の文字及び記号を書してなるものであるところ、その構成中、前半部に位置する「MAZDA」の文字部分は、商標権者の製造、販売に係る自動車を表示するものとして、需要者の間に広く認識されているものと認められるのに対し、後半部の「BT−50」の文字部分は、ローマ字2字と数字とをハイフンで結合した構成よりなるものであり、このようなローマ字2字又は1字と数字とを組み合わせた標章は、自動車業界をはじめ、各種商品の分野において、商品の種別、等級等を表示するための記号、符号として、普通に使用されているところである。

そうすると、本件商標は、その構成中の「MAZDA」の文字部分に強い自他商品の識別機能を有するといえるのに対し、「BT−50」の文字部分は、自他商品の識別力を有しないか、きわめて弱いものといえる。

してみると、本件商標は、構成全体の「マツダビィ(ー)ティ(ー)ゴジュウ」の称呼のほか、「MAZDA」の文字部分より「マツダ」の称呼を生ずる場合があるとしても、単に「BT」の文字部分を分離・抽出して取引に資されるとする特別の事情は見あたらない。

したがって、本件商標より単に「ビィーティー」の称呼をも生ずるとし、これを前提に本件商標と引用商標とが「ビィーティー」の称呼において類似するとする申立人の主張は、理由がない。他に本件商標と引用商標とが類似するとみるべき事由は見出せない。

なお、申立人は、自動車業界では、ローマ字と数字の組み合わせからなる標章を使用する傾向にあり、自他商品の識別標識としての機能を発揮しているから、本件商標中の「BT−50」の文字部分をもって称呼される旨主張し、甲第3号証を提出するが、甲第3号証には、ローマ字と数字の組み合わせからなる標章のみならず、「MAZDA」又は「マツダ」の文字が併記されており、ローマ字と数字の組み合わせからなる標章が著名なものであるといった特別の事情が存しない限り、ローマ字と数字の組み合わせからなる標章のみをもってしては、自他商品の識別標識として認識することは困難というべきである。そして、本件商標は、前記認定のとおり、その構成中の「BT−50」の文字部分のみが独立して自他商品の識別機能を発揮するという特別の事情は見あたらないから、申立人の上記主張は理由がない。

以上によれば、本件商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

(2)商標法第4条第1項第7号について

前記(1)で認定したとおり、本件商標中の「BT−50」又は「BT」の文字部分は、商品の記号、符号を表したと理解されるものであり、それ自体が独立して認識されるものではなく、引用商標とは、非類似の商標と認められるものであって、たとい、申立人が主張するように、商標権者は、申立人の商標の存在を知り、かつ、申立人に対し「BT」と数字の組合せからなる商標の使用の許可を求める交渉をしながら、本件商標の登録を受けたとしても、このことが直ちに、商業道徳に反するとまでいうことはできないし、また、不正な意図をがあったともいえない。

(3)むすび

以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号、同第7号に違反してされたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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