Trademark Appeal Case
著名商標と一文字違い類似
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2006−90004(T2006−90004/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4898856号商標(以下「本件商標」という。)は,「UNICA」の欧文字を横書きしてなり,平成16年8月4日に登録出願,第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,和服,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,ヘルメット,帽子,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,靴類(『靴合わせくぎ・靴くぎ・靴の引き手・靴びょう・靴保護金具』を除く。),靴合わせくぎ,靴くぎ,靴の引き手,靴びょう,靴保護金具,げた,草履類,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴(『乗馬靴』を除く。),乗馬靴」を指定商品として,同17年10月7日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
本件登録異議申立人(以下「申立人」という。)は,その理由を以下のように述べ,証拠方法として,甲第1号証ないし甲第14号証(枝番号を含む。)を提出した。
(1)商標法第4条第1項第11号
本件商標は,申立人の保有する「UNISA」の欧文字を横書きしてなり,平成2年1月31日に登録出願,第22類「はき物,その他本類に属する商品」を指定商品として,同4年9月30日に設定登録,その後,同14年7月23日に商標権存続期間の更新登録がなされ,指定商品については,同16年9月22日に指定商品の書換登録があった結果,第14類,第21類,第22類,第25類及び第26類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品とする登録第2452462号商標(以下「引用商標」という。)と外観・称呼・観念を総合勘案すれば,類似する商標であって,本件商標の指定商品中「靴類(『靴合わせくぎ・靴くぎ・靴の引き手・靴びょう・靴保護金具』を除く。),靴合わせくぎ,靴くぎ,靴の引き手,靴びょう,靴保護金具,げた,草履類」に関しては,商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
(2)商標法第4条第1項第15号
申立人は,婦人用の靴,鞄類の製造と販売を目的とし,1973年に設立,アメリカ,カナダ,ヨーロッパ及び環太平洋諸国において販売活動を行っている(甲第2号証)。
申立人の販売する婦人用の靴は,日本の消費者からも高く評価され,インターネット上で広く販売されている(甲第3号証)。
また,日本の大手靴メーカー「マドラス株式会社」と異議申立人の関連会社である「ユニサ ヨーロッパ エス アー」(Unisa Spain S.A.)は,2000年に日本への輸入独占販売契約を締結した。これに伴い,「ユニサ ヨーロッパ エス アー」の靴は,マドラス株式会社が全国展開する同社直営の小売店において販売されている(甲第4号証)。
さらに,マドラス社の靴は,同社直営店ばかりでなく,数多くの靴小売店においても販売されており,「ユニサ ヨーロッパ エス アー」の靴も同様にこれらの靴小売店において販売されている(甲第5号証)。
甲第6号証ないし同第13号証は,ユニサ ヨーロッパ エス アーから日本への製品納入を示すインボイス及びパッキングリストである。
引用商標は,異議申立人名称の略称を表示し,異議申立人が製造・販売する商品の全てについて使用されている(甲第14号証)。すなわち,引用商標は,特定の個別商品に用いられるペットネームではなく,異議申立人の全ての商品に共通して使用されるハウスマークである。このように,引用商標は,その使用に係る商品(すなわち,第25類「履物」等)に使用する商標として,遅くとも,本件商標の出願日である 2004年8月4日以前より今日に至るまで,需要者・取引者間で著名である。
本件商標の指定商品,特に「靴類(『靴合わせくぎ・靴くぎ・靴の引き手・靴びょう・靴保護金具』を除く。),靴合わせくぎ,靴くぎ,靴の引き手,靴びょう,靴保護金具,げた,草履類」は,異議申立人の製品である履物と同一又は類似する商品であり,したがって,引用商標「UNISA」と一文字を異にするにすぎず,外観や称呼において極めて近似する本件商標「UNICA」を使用した場合,たとえ,上記(1)の主張が受け入れられず,本件商標が引用商標とは類似しないと認定されたとしても,本件商標が上記指定役務について使用された場合には,異議申立人の業務と経済的・社会的な関係があるかのごとく誤認を生ずるおそれがある。したがって,本件商標は,その指定商品中「靴類(『靴合わせくぎ・靴くぎ・靴の引き手・靴びょう・靴保護金具』を除く。),靴合わせくぎ,靴くぎ,靴の引き手,靴びょう,靴保護金具,げた,草履類」に関しては,商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。
(3)まとめ
以上のとおり,本件商標は,その指定商品中「靴類(『靴合わせくぎ・靴くぎ・靴の引き手・靴びょう・靴保護金具』を除く。),靴合わせくぎ,靴くぎ,靴の引き手,靴びょう,靴保護金具,げた,草履類」について,商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものであるから,その登録を取り消すべきである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号
本件商標は,前記1のとおり,「UNICA」の欧文字を横書きしてなるものであるが,一般に欧文字よりなるものは,我が国の教育程度に照らして,ローマ字読み又は英語風に発音されるものであるところ,語尾の「CA」は,ローマ字の表記方法にはなく,また,英語においては,「Mecca」を「メッカ」,「America」を「アメリカ」と発音される用例に倣い,これよりは,該文字に照応する「ユニカ」の称呼を自然に生ずるものというべきであり,申立人のいうような「ユニサ」の称呼は生じないものというを相当とする。
他方,引用商標は,「UNISA」の欧文字よりなるものであるから,これよりは,該文字に照応する「ユニサ」の称呼を生ずるものというべきである。
そこで,「ユニカ」の称呼と「ユニサ」の称呼とを比較するに,両称呼は,3音という比較的短い構成において,語尾音「カ」と「サ」の明白な差異を有するものであり,その差異が称呼全体に及ぼす影響は,大きいものというべきであるから,これらを一連に称呼した場合であっても,両称呼は,十分に聴別し得る差異を有するものといわざるを得ない。
また,本件商標と引用商標とは,外観において,相紛れるおそれがない程度に相違し,観念においては,両商標は,格別の観念の生じない造語と見られるものであるから,比較すべきところがない。
してみれば,本件商標と引用商標とは,その外観,称呼及び観念のいずれより見ても,何ら相紛れるおそれのない,非類似の商標である。
したがって,本件商標の登録は,商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではない。
(2)商標法第4条第1項第15号
上記(1)で述べたとおり,本件商標と引用商標とは,その外観,称呼及び観念のいずれより見ても,何ら相紛れるおそれのない別異のものである上,申立人が,引用商標を付した婦人用の靴等を世界的に販売し,我が国においても,申立外「マドラス株式会社」等を通じて販売してきたことは認められるが,提出に係る甲各号証によっては,これが使用された結果,引用商標が需要者間に広く知られるに至っているとまでは認められず,本件商標を申立てに係る指定商品について使用した場合に,本件商標は,申立人又は申立人と業務上何らかの関係にある者の商品であるかのごとく,商品の出所について誤認を生じさせるおそれはないものといわざるを得ない。
したがって,本件商標の登録は,商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものでもない。
(3)結び
以上のとおり,本件商標は,商標法第4条第1項第11号又は同第15号のいずれにも違反して登録されたものでないから,その指定商品中,申立に係る指定商品「靴類(『靴合わせくぎ・靴くぎ・靴の引き手・靴びょう・靴保護金具』を除く。),靴合わせくぎ,靴くぎ,靴の引き手,靴びょう,靴保護金具,げた,草履類」について,同法第43条の3第4項の規定により,その登録を維持すべきである。
よって,結論のとおり決定する。
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