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Trademark Appeal Case

「垂水」の称呼と観念の解釈

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2004−25460(T2004−25460/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「tarumi」の欧文字と「タルミ」の片仮名文字を二段に併記してなり、第32類「飲料水,アイソトニック飲料,その他の清涼飲料,果実飲料,ビール,ビール製造用ホップエキス,乳清飲料,飲料用野菜ジュース」を指定商品として、平成15年7月15日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第2556577号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成2年11月6日に登録出願、第29類「ミネラルウオーター」を指定商品として、同5年7月30日に設定登録され、その後、商標権存続期間の更新登録がされるとともに、同16年10月13日に、指定商品を第32類「ミネラルウォーター」とする指定商品の書換登録がされたものである。

3 当審の判断

本願商標は、「tarumi」の欧文字と「タルミ」の片仮名文字を二段に併記してなるものであるところ、その構成各文字に相応して「タルミ」の称呼が生ずるものである。

そして、かかる称呼に照応する語は、「満潮となり、しばらく潮の流れの停止している時。とろみ。」、「【弛み】たるむこと。また、その程度。」及び「【垂水】垂れ落ちる水。たき。」の複数の語が該当し(広辞苑第5版)、いずれをも想起する場合があり、一定の観念をもって取引に資されるとはいえないものである。

他方、引用商標は、別掲のとおりの構成よりなるところ、かかる構成にあって、「垂水」の文字部分は、それ自体が視覚印象において顕著であり、かつ、単独に商品識別の標識として機能し得るものというべきであるから、これに接する需要者は、上記したうち、「流れ落ちる水」の意味を有する「垂水」と同様に、その読み方より生ずる称呼「タルミ」をもって取引に資する場合も決して少なくないといわなければならない。

そうすると、本願商標と引用商標とは、「タルミ」の称呼を同じくする点で互いに相紛らわしく、また、観念において明確に区別し得るとする事情はなく、さらに、外観においても、両者は、欧文字及び片仮名文字と漢字とする点で異なるとしても、漢字と欧文字や片仮名文字を相互に変更して使用する場合もあるから、結局、両者はその出所について混同を生ずるおそれのある類似の商標といわなければならない。

そして、本願商標の指定商品中には、引用商標の指定商品と同一又は類似のものが含まれている。

したがって、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当するものといわざるを得ないから、この理由をもって本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことはできない。

なお、請求人(出願人)は、引用商標の構成中、「垂水」の文字は、指定商品との関係からして、鹿児島県の市名である「垂水(たるみず)」としてのみ認識される旨主張している。

確かに、「垂水」の文字が当該市名を想起することを必ずしも否定するものではないが、「○○市」の如くの表示、あるいは、特定の市名として知られているような文字は別として、既成語及び熟語的な文字に接する需要者一般の注意力の程度等を考慮するに、「垂水」の文字(語)にあっては、これが商品「ミネラルウォーター」に使用されるものであるとしても、特定の市名として特に親しまれたものということもできない。

そうすると、これを殊更、該市名を表したものとしてのみ認識し、「流れ落ちる水」の意味を有する「垂水(たるみ)」を越えて「タルミズ」の称呼のみが必然的な自然称呼とするのは困難といわなければならないから、その主張をもって、本願商標と引用商標とを非類似の商標とすることはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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