1 本願商標
本願商標は、「ほっこり」の文字を標準文字により表してなり、第21類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成16年9月22日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『ほっこり』の文字を標準文字で書してなるところ、該文字は、『あたたかなさま。』『ほかほか』『アタタカ(暖か)の転。』(岩波書店刊広辞苑第5版)の用言で、直ちに、暖かい効能を発揮する商品程((熱を保存する)等〜)の意味合いを、すなわち、本願指定商品の商品の品質を誇称し、『断熱効果等を有する上質のなべ類,断熱効果等を有する上質のコーヒー沸かし(電気式又は貴金属製のものを除く。),断熱効果等を有する上質の鉄瓶,断熱効果等を有する上質のやかん,断熱効果等を有する上質の食器類(貴金属製のものを除く。),断熱効果等を有する上質の砂糖入れ及び塩振り出し容器(貴金属製のものを除く。),断熱効果等を有する上質の卵立て(貴金属製のものを除く。),断熱効果等を有する上質のようじ入れ(貴金属製のものを除く。)』として、熱力学的な物性・効能が優れていることを典型的に短い語句であらわしたものとして看取されるに止まるもので、該標章の文字からなるものは、自他商品識別標識としての機能を果たすことができず、需要者が何人かの業務に係る商品であること認識することができないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、前記効能を有する商品以外の商品に使用するときは、商品の誤認を生じさせるおそれがあると認められるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記のとおりの構成よりなるところ、「ほっこり」の文字が、「あたたかなさま」、「ほかほか」等の意味を有するとしても、これよりは、原審説示の「暖かい効能を発揮する商品」の意味合いを直ちに看取し得るとはいい難く、かつ、その指定商品の品質を誇称するものともいえないものである。
また、当審において職権をもって調査するも、「ほっこり」の文字がその指定商品を取り扱う業界において、原審説示のごとき意味合いをもって取引上普通に使用されている事実も見出せなかった。
してみれば、本願商標は、これをその指定商品に使用しても、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであって、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標ということはできず、かつ、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるということもできない。
したがって、本願商標を商標法第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして拒絶した原査定は妥当ではなく、取り消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。