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Trademark Appeal Case

称呼の類似性:音の差異

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2005−11671(T2005−11671/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「グラストン」の片仮名文字を横書きに表してなり、第1類「非金属鉱物」を指定商品として、平成16年8月9日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第501231号商標(以下「引用A商標」という。)は、「PLASTON」の欧文字と「プラストン」の片仮名文字を上下2段に表してなり、昭和31年9月6日登録出願、第12類「石材、その模造物、及び他類に属しないその製品」を指定商品として、同32年4月26日に設定登録され、その後、同53年1月13日、同62年7月22日、平成9年5月20日に存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

同じく、登録第4298238号商標(以下「引用B商標」という。)は、「株式会社グラフトン」の文字を表してなり、平成10年9月4日登録出願、第14類「貴金属,宝玉及びその原石並びに宝玉の模造品,時計」を指定商品として、同11年7月23日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標は、上記1のとおりの構成よりなるところ、「グラストン」の称呼を生ずるものであり、特定の観念を生じない、一種の造語というのが相当である。

他方、引用A商標は、「PLASTON」の欧文字と「プラストン」の片仮名文字を上下2段に表してなり、これよりは「プラストン」の称呼を生ずるものである。

また、引用B商標は「株式会社グラフトン」の文字よりなるところ、構成中の「株式会社」の文字は法人であることを示す語であることから、これを除いた「グラフトン」の文字部分のみにおいても取引される場合も少なくないというのが相当であり、これよりは「グラフトン」の称呼をも生ずるものである。

そして、引用各商標は、いずれも特定の観念を生じない、一種の造語といい得るものである。

そこで、本願商標より生ずる「グラストン」の称呼と引用A商標より生ずる「プラストン」の称呼を比較すると、両称呼は、ともに5音よりなる短音構成であって、異なるところは、語頭に位置する「グ」と「プ」の音の差異である。

そして、該差異音である「グ」の音は、力のはいる有声の破裂音であって、強く発音されるのに対し、「プ」の音は、両唇を合わせて呼気を止めた後、これを破って出す無声の破裂音であり、軽く発音されるものである。そして、これらをそれぞれ発音するときには、音質、音感において異なったものとして聴取されるものであり、相違する音が語頭に位置することも相俟って、両称呼の全体に及ぼす影響は大きいというべきであって、両称呼をそれぞれ一連に称呼するときは、語感が異なるものとして聴取され、互いに聞き誤るおそれはないものと判断するのが相当である。

つぎに、本願商標より生ずる「グラストン」の称呼と引用B商標より生ずる「グラフトン」の称呼を比較すると、両称呼は、ともに5音よりなる短音構成であって、異なるところは、第3音の「ス」と「フ」の音の差異である。

そして、該差異音である「ス」の音は、舌端と上の歯茎との間付近で調音される摩擦音であるのに対し、「フ」の音は、両唇を接近させて、口ごもりながら発する摩擦音であって、上下の唇を用いて調音され、弱く発音されるものである。そして、かかる差異音が、短音構成よりなる称呼の音感に与える影響は決して小さいものとはいえず、その調音位置や発音方法の違いにより、異なったものとして聴取されるものであり、両称呼全体をそれぞれ一連に称呼しても、その語感が相違し、互いに聞き誤るおそれはないものと判断するのが相当である。

また、本願商標と引用各商標は、前記の構成より見て、外観上、明らかに区別できるものであり、さらに、観念については、本願商標及び引用各商標のいずれも、特定の意味を有しない造語よりなるものであるから、比較することができない。

そうすると、本願商標と引用各商標とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても、類似しない商標であるから、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定の拒絶の理由は妥当でなく、原査定は、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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