Trademark Appeal Case
称呼類似性と造語の判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2005−90256(T2005−90256/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4851715号商標(以下「本件商標」という。)は、「メトロミント」の片仮名文字を標準文字により表してなり、平成16年7月27日に登録出願され、第32類「清涼飲料,果実飲料」を指定商品として同17年4月1日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立ての理由
(1)登録異議申立1
(ア)引用商標
登録異議申立人(メトロ株式会社)の引用する登録第922447号商標は、別掲(1)のとおりの構成からなり、昭和43年10月30日に登録出願、第29類「茶、コーヒー、ココア、清涼飲料、果実飲料、氷」を指定商品として昭和46年8月16日に設定登録され、その後、昭和56年10月30日、平成3年11月28日及び同13年10月9日の3回にわたり商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、平成13年10月31日に指定商品を第30類「コーヒー及びココア,茶,氷」及び第32類「清涼飲料,果実飲料」とする書換登録がされているものである。
同じく登録第4711009号商標は、別掲(2)のとおりの構成からなり、平成14年11月20日に登録出願され、第30類「コーヒー及びココア,茶」及び第32類「清涼飲料,果実飲料」を指定商品として平成15年9月19日に設定登録されたものである。
同じく登録第4711010号商標は、「メトロ」の文字を横書きしてなり、平成14年11月20日に登録出願され、第30類「コーヒー及びココア,茶」及び第32類「清涼飲料,果実飲料」を指定商品として平成15年9月19日に設定登録されたものである。以下、これらをまとめて「引用商標」という。
(イ)申立ての理由の要点
本件商標は、その構成部分の「ミント」がハッカの植物を直観せしめ、業界において原材料・品質・用途等を表すものとして普通に用いられており、自他商品の識別機能を有しないものである。そうとすれば、本件商標の自他商品の識別機能を有する部分は「メトロ」に存することは明白であるから、引用商標とは、称呼上類似する商標であり、その指定商品も同一である。
したがって、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当する。
また、本件商標は、「ミント」の言葉を有するから、ミント、ペパーミント入りでない商品の使用については商品の品質誤認を生ずるおそれがあり、商標法第4条第1項第16号にも該当する。
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第16号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。
(2)登録異議申立2
(ア)引用商標
登録異議申立人(エムアイピー メトロ グループ インテレクチュアル プロパティー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト)の引用する商標は、登録異議申立1の引用商標と同じものである。
(イ)理由の要点
本件商標中、後半の「ミント」の文字は、指定商品との関係で単に商品の品質を表すにすぎないから、本件商標の要部は「メトロ」の部分にある。 本件と引用の両商標は、ともに「メトロ」の称呼を生ずることから、称呼上互いに類似し出所の混同を生ずるおそれのある商標といわざるを得ない。
したがって、本件商標は、引用商標と称呼上類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当し、取り消されるべきでものである。
3 当審の判断
(1)本件商標は、「メトロミント」の片仮名文字を標準文字により表してなり、各文字は、同じ大きさ、同じ書体、等間隔にまとまりよく一体的に書してなるものであって、該構成文字に相応して生ずる「メトロミント」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものである。
そして、たとえ、本件商標中の後半部分の「ミント」の文字が「ハッカ」等の意味を有する語であるとしても、かかる構成にあっては、一連一体の一種の造語として理解、認識されるものとみるのが相当であるから、本件商標からは「メトロミント」の称呼のみを生ずるものといわなければならない。
他方、引用商標は、いずれも、その構成文字から「メトロ」の称呼、「地下鉄」の観念を生ずるものである。
しかして、上記の「メトロミント」と「メトロ」の両称呼は、構成音の相違が明らかであり、判然と区別し得るものである。そして、本件商標は、前記のとおり、一種の造語と認識されるものであるから、引用商標とは、観念上も類似しないものである。
さらに、本件商標と引用商標とは、その構成において明らかな差異を有するから、外観において相紛れるおそれがあるものとはいえない。
してみれば、本件商標は、外観、称呼及び観念のいずれよりみても、引用商標に類似する商標ということはできない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。
(2)本件商標中の「ミント」がハッカを意味する英語「mint」に通ずる文字であるとしても、本件商標は、前記(1)で認定したとおり、その構成文字が一種の造語と理解、認識されるものであり、かかる構成態様においては、「ミント」の部分が特定の商品の品質を認識させるとはいえないものと判断するのが相当である。
したがって、本件商標をその指定商品に使用しても、商品の品質について誤認を生じさせるおそれはないものであるから、商標法第4条第1項第16号にも該当しないというべきである。
(3)以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第16号に違反してされたということはできないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
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