Trademark Appeal Case
称呼類似と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2006−90051(T2006−90051/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4905025号商標(以下「本件商標」という。)は、「ラグジュリアント」の文字と「LUXURIANT」の文字とを二段に書してなり、平成17年2月28日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同年10月28日に設定登録されたものである。
2登録異議の申立ての理由
(1)引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録第2128318号商標(以下「引用商標1」という。)は、「LUX」の文字を書してなり、昭和61年12月15日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成1年4月28日に設定登録されたものである。
同じく登録第2003649号商標(以下「引用商標2」という。)は、「LUXURIA」の文字と「ラックジューリア」の文字とを二段に書してなり、昭和58年2月18日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同62年11月20日に設定登録されたものである。
以下、これらの引用商標を一括していう場合は「引用商標」と総称する。
(2)理由の要点
ア 本件商標は、特に前半の「LUX」の部分が著名商標として広く知られていることから、看者の注意はこの部分に引きつけられ、申立人の所有する「LUX」を一部に含む商標の一つとしての「LUX製品」の意味合いを容易に想起・認識し得るものである。
よって、本件商標からは、「ラグジュリアント」の称呼と共に要部である「ラックス」の称呼も生ずるとするのが相当である。
他方、引用商標からは、同様の理由で「LUX」の文字部分より「ラックス」の称呼を生ずる場合も少なくない。
したがって、本件商標と引用商標は、「ラックス」の称呼を同一にする類似の商標である。
また、本件商標は、その全体の「ラグジュリアント」の称呼を生じ、引用商標2からは、「ラックジューリア」と共に「ラグジュリア」の称呼を生ずるとするのが相当であり、本件商標と引用商標2とは、「ラグジュリア」の称呼を共通の音とする全体として語調・語感が近似する相紛れる商標である。
以上のとおり、本件商標は、引用商標と称呼上類似し、引用商標の指定商品と同一又は類似の商品に使用するものである。
イ 引用商標1は、申立人の業務に係る石けん類、化粧品等の商標として取引者・需要者の間に広く知られているから、本件商標がその指定商品に使用された場合、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。
ウ 本件商標は、申立人の著名商標「LUX」が有する出所表示機能(指標力)を希釈化させるばかりでなく、著名商標に化体した業務上の信用にただ乗りし、顧客吸引力を不当に利用するものであるから、本件商標は、取引秩序を乱すものであり、かつ、不正の目的をもって使用するものである。
(3)結論
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号、同第7号及び同第19号に該当し、その登録を取り消されるべきである。
3当審の判断
(1)本件商標は、上記のとおり「ラグジュリアント」と「LUXURIANT」の両文字よりなり、仮名文字は欧文字の読みを表したとみられるところ、欧文字の「LUXURIANT」は、「繁茂した、華麗な、贅沢な」等を意味する英単語の「luxuriant」と同じ綴りからなるものであって、各文字が同じ書体、同じ大きさで一体的に表されていて、これらの文字から生ずる「ラグジュリアント」の称呼も冗長なものではなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。そして、前半部の「LUXURI」の文字をみても、子音字と母音字とが対となって構成されており、「LUX」の文字部分のみが独立して認識されるものというべきものではなく、その文字数も一語よりなるとみて何ら不自然なものではないから、申立人の主張する「LUX」の文字が申立人の業務に係る商品を表示するものとして著名であることを前提としてみても、その全体をもって一体不可分のものと看取し認識されるというのが相当である。
してみれば、本件商標は、その全体の構成文字に相応して「ラグジュリアント」の称呼のみを生ずるものといわなければならない。
これに対し、引用商標1は「LUX」の文字、引用商標2は「LUXURIA」と「ラックジューリア」の両文字よりなるものであり、それぞれの構成文字に相応して「ラックス」又は「ラックジューリア」の称呼を生ずるものである。
そうとすれば、本件商標より生ずる「ラグジュリアント」の称呼と引用商標より生ずる「ラックス」、「ラックジューリア」の称呼とは、構成音数、相違する各音の音質の差異により相紛れるおそれのない非類似のものといわなければならない。
その他、両商標を類似のものとすべき理由は見いだせない。
(2)本件商標が引用商標1の「LUX」商標に類似するものでないこと上述のとおりであり、本件商標より引用商標1を連想・想起するなど両商標を同一の出所を表すものとみなければならない格別の事由も見いだせないから、本件商標をその指定商品に使用した場合、申立人又は同人と何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その出所について混同を生ずるおそれもないというのが相当である。
(3)以上からすると、本件商標は、取引の秩序を乱すなど公の秩序又は善良の風俗を害するおそれもなく、また、不正の利益を得る目的、他人に損害を加える目的など不正の目的をもって使用するものということもできない。
(4)してみれば、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号、同第15号、同第7号及び同第19号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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