Trademark Appeal Case
称呼類似性の音の相違
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2006−90066(T2006−90066/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4907490号商標(以下「本件商標」という。)は、「アロニン」の文字を書してなり、平成15年5月6日に登録出願、第3類「化粧品,家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,塗料用剥離剤,靴クリーム,靴墨,つや出し剤,せっけん類,歯磨き,香料類,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布,つけづめ,つけまつ毛」を指定商品として、同17年11月11日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)引用商標
登録第796555号商標(以下「引用商標」という。)は、「アロジン」の文字を書してなり、昭和41年12月16日に登録出願、第4類「せつけん類(薬剤に属するものを除く)、歯みがき、化粧品(薬剤に属するものを除く)香料類」を指定商品として、同43年10月29日に設定登録され、その後、同55年1月31日、同63年10月25日、平成10年7月14日の3回にわたり商標権存続期間の更新がなされ、現に有効に存続しているものである。
(2)理由の要点
本件商標は、登録異議申立人の引用する引用商標と、称呼において類似する商標であり、かつ、本件商標の指定商品中「せつけん類、歯磨き、化粧品、香料類」は、引用商標の指定商品と同一又は類似するものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、その登録を取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は「アロニン」の文字、引用商標は「アロジン」の文字よりなるものであり、それぞれの構成文字に相応して、本件商標は「アロニン」の称呼を、引用商標は「アロジン」の称呼をそれぞれ生ずるものである。
そこで、本件商標より生ずる「アロニン」の称呼と引用商標より生ずる「アロジン」の称呼とを比較すると、両称呼は、第1音及び第2音「アロ」及び語尾の「ン」の音を同一にするものの、第3音において「ニ」と「ジ」の音の相違を有するものである。
これら相違する両音をみると、「ニ」の音は有声の通鼻音の清音であり、他方「ジ」の音は有声の摩擦音の濁音であるから、それぞれの全体を一連に称呼した場合、「アロニン」の称呼は、柔らかな音としてよどみなく平坦に発音し聴取されるといえるのに対し、「アロジン」の称呼は、強い音である濁音の「ジ」音にアクセントがおかれて、後半部が強調されるような高低の差をもつ音として発音し聴取されるということができる。
そうすると、該差異音がこれら両称呼における全体の音調・音感に与える影響は大きいといわなければならず、加えて、わずか4音という短い音構成よりなることを併せ考慮すれば、両称呼は、十分に聴別し得るものというべきである。
してみれば、本件商標は、引用商標と称呼上相紛れるおそれのない非類似の商標といわざるを得ない。
また、本件商標と引用商標は、それぞれ上記1及び2のとおりの構成よりなるものであるから、外観上互いに紛れるおそれはないものである。
さらに、本件商標と引用商標は、いずれも特定の観念を有しない造語と判断するのが相当であるから、観念上比較することはできない。
そうすると、本件商標と引用商標は、称呼、外観及び観念のいずれにおいても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
以上のとおり、本件商標の登録は、本件登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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