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Trademark Appeal Case

JPCとJVCの称呼類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2006−90111(T2006−90111/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4915316号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4915316号商標(以下「本件商標」という。)は、「jpc」の文字を横書きしてなり、平成16年7月16日に登録出願、第9類、第35類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成17年12月16日に設定登録されたものである。

2 引用商標等

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標等は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。

(1)登録第898093号商標の防護標章登録第6号は、平成8年12月26日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成10年5月15日に設定登録されたものである。同じく防護標章登録第35号は、平成8年12月5日に登録出願、第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、平成11年3月5日に設定登録されたものである。同じく防護標章登録第36号は、平成8年12月5日に登録出願、第35類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、平成11年3月12日に設定登録されたものである(上記防護標章をまとめて、以下「引用防護標章」という。)。

なお、登録第898093号商標は、「JVC」の文字を横書きしてなり、昭和43年9月16日に登録出願、第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和46年5月22日に設定登録され、平成14年10月9日に、指定商品を第7類、第8類、第9類、第10類、第11類、第12類、第17類及び第21類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする指定商品の書換の登録がされたものである。

(2)登録第3243238号商標は、「JVC」の文字を横書きしてなり、平成4年9月30日に登録出願、第35類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、平成9年1月31日に設定登録されたものである。

(3)登録第4067681商標は、「JVC」の文字を横書きしてなり、平成4年9月30日に登録出願、第35類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、平成9年10月9日に設定登録されたものである。

(4)登録第3194983商標は、「JVC」の文字を横書きしてなり、平成4年9月30日に登録出願、第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、平成8年9月30日に設定登録されたものである。

(上記(2)ないし(4)の登録商標をまとめて、以下「引用商標」という。)

3 登録異議の申立ての理由(要旨)

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、その構成文字より、「ジェイピイシイ」の称呼を生ずるものであり、また、引用防護標章及び引用商標は、その構成文字より、「ジェイブイシイ」又は「ジェイヴィシイ」の称呼を生ずるものである。そして、本件商標と引用防護標章及び引用商標の称呼は、構成音数を同じくし、かつ、語頭音と語尾音を共通にするものである。さらに、中間の音が共に両唇破裂音で調音方法を同じく、かつ、母音を共通にするものであるから、両称呼を一連に称呼するときには、その語調、語感が近似し、相紛れるおそれがある。

したがって、本件商標は、引用防護標章及び引用商標に称呼上類似するものであって、その指定商品及び指定役務は、引用防護標章及び引用商標の指定商品及び指定役務と同一又は類似のものである。

(2)商標法第4条第1項第10号及び同第15号について

引用防護標章及び引用商標は、申立人の商標として、周知・著名であり、これらと類似する本件商標をその指定商品及び指定役務について使用するときは、その商品及び役務の出所について誤認・混同を生ずるおそれがある。(3)むすび

したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号、同第10号及び同第15号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。

4 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、前記1のとおり、「jpc」の文字を書してなるものであるから、これより「ジェイピイシイ」の称呼を生ずるものであって、特定の観念を想起させない造語よりなるものと認められる。

これに対し、引用商標は、前記2のとおり、「JVC」の文字を書してなるものであるから、これより「ジェイヴイシイ」又は「ジェイブイシイ」の称呼を生ずるものであって、本件商標と同様、特定の観念を想起させない造語よりなるものと認められる。

そこで、本件商標より生ずる「ジェイピイシイ」の称呼と引用商標より生ずる「ジェイヴイシイ」又は「ジェイブイシイ」の称呼を比較するに、両称呼は、語頭部の「ジェイ」の音及び語尾部の「イシイ」の音を共通にし、中間部において、「ピ」と「ヴ」又は「ブ」の音の差異を有するものであるところ、差異音中「ヴ」の音は、わが国においては、「ブ」のように発音される場合が多いといえるから、両称呼上の差異音は、「ピ」と「ブ」の音ということができる。そして、「ピ」と「ブ」の音は、前者が子音「p」と母音「i」とが結合した音であり、後者が子音「b」と母音「u」とが結合した音であるから、音質、音感において相違するばかりでなく、本件商標と引用商標は、いずれもローマ字3字を羅列した造語よりなるものであり、このような商標に接する需要者は、ローマ字の1字1字を区切って明確に発音する場合が多いといえるから、それぞれの称呼を一連に称呼した場合においても、互いに聞き誤るおそれはないというのが相当である。

また、本件商標と引用商標は、それぞれ前記のとおりの構成よりなるものであるから、外観上区別し得るものであり、さらに、観念においては、前記のとおり、いずれも特定の観念を生ずるものではないから、比較することはできない。

してみれば、本件商標と引用商標は、称呼、外観及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

なお、申立人は、引用防護標章を引用し、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当する旨主張するが、引用防護標章は、登録商標でないことは明らかであって、商標法第4条第1項第11号の要件を具備しないものであるから、申立人の上記主張は、失当というべきである。

(2)商標法第4条第1項第10号及び同第15号について

甲第12号証の4ないし8、甲第13号証の1ないし甲第15号証の1及び甲第16号証によれば、「JVC」の表示は、主に「Victor」の表示と共に使用され、申立人の業務に係るオーディオ機器等を表示するものとして、本件商標の登録出願前より、この種商品分野の需要者の間に広く認識されていたものと認めることができる。

しかしながら、前記(1)で認定したとおり、本件商標は、「JVC」の文字よりなる引用商標とは、商標において非類似のものと認められるから、本件商標に接する需要者は、引用商標を想起又は連想することはなく、本件商標をその指定商品及び指定役務について使用しても、該商品及び役務が申立人又は申立人と営業上何らかの関係を有する者の取扱いに係る商品及び役務であるかのように、商品及び役務の出所について混同を生ずるおそれはないものといわなければならない。

(3)むすび

以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号、同第10号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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