Trademark Appeal Case
商標の称呼・外観類否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2006−90113(T2006−90113/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4915707号商標(以下「本件商標」という。)は、「JUVENON」の文字を標準文字で書してなり、平成16年3月18日に登録出願、第16類及び第29類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成17年12月16日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第621277号商標(以下「引用商標1」という。)は、「JUVELON」の文字を横書きしてなり、昭和37年3月16日に登録出願、第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和38年7月22日に設定登録され、平成15年8月20日に、指定商品を第5類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする指定商品の書換の登録がされたものである。
(2)登録第446417号商標(以下「引用商標2」という。)は、「ユベロン」の文字を縦書きしてなり、昭和28年6月3日に登録出願、第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和29年6月16日に設定登録され、平成17年4月20日に、指定商品を第5類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする指定商品の書換の登録がされたものである。
3 登録異議の申立ての理由の要点
(1)本件商標と各引用商標の対比
本件商標は、「JUVENON」の文字を書してなるものであるから、これより「ジュベノン」の称呼が生ずるが、該称呼のほか、「ユベノン」の称呼をも生ずる。
一方、引用商標1は、「JUVELON」の文字を書してなるものであるから、これより「ジュベロン」又は「ユベロン」の称呼が生ずるものであり、また、引用商標2は、「ユベロン」の文字を書してなるものであるから、これより「ユベロン」の称呼が生ずるものである。
そして、本件商標より生ずる「ジュベノン」と引用商標1より生ずる「ジュベロン」の称呼は、共に4音構成よりなり、比較的聴取しづらい第3音において、「ノ」と「ロ」の違いを有するのみであり、加えて、該差異音は、母音「o」を共通にする近似音である。したがって、上記差異が称呼全体に及ぼす影響は小さいものであり、両称呼は、全体として語韻語調が近似し、彼此聴き誤るおそれがある称呼上類似の商標である。
また、本件商標より生ずる「ユベノン」と各引用商標より生ずる「ユベロン」の称呼は、「ジュベノン」と「ジュベロン」の称呼対比と同様に、両者は全体として語韻語調が近似し彼此聴き誤るおそれがある称呼上類似の商標である。
さらに、本件商標と引用商標1は、共に欧文字7文字から構成され、第5文字において「N」と「L」の差異を有するのみであるから、外観上も彼此見誤るおそれのある類似の商標である。
(2)指定商品について
平成14年(行ケ)第555号(甲第4号証)の判示からも明らかなように、本件商標の指定商品中のいわゆる健康食品や栄養補助食品(サプリメント)と各引用商標の指定商品中の薬剤に含まれるビタミン剤等とは商品の内容が類似し、あるいは関連性を有し、その販売店ないし販売方法も同種のものであるから、類似の商品である。
特に、各引用商標に係る商品は、現に、ビタミンE、C、B1、B2、B6とカルシウムを配合した一般用医薬品として薬局・薬店等において販売されており(甲第5号証)、本件商標を使用したビタミンを主成分とする加工食品が同じ薬局・薬店等の店頭にて取扱われた場合、これに接する取引者・需要者は、出所の混同を生ずるおそれがある。
(3)むすび
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)本件商標と各引用商標の対比
本件商標は、前記1のとおり、「JUVENON」の文字を書してなるものであるところ、該文字は、特定の読みをもって親しまれた語とはいえないから、これに接する本件商標の指定商品の主たる需要者である一般の消費者は、わが国で広く親しまれている英語を基準にして、称呼を特定する場合が多いとみるのが相当である。
そうすると、本件商標より生ずる自然の称呼は、英語風読みにした「ジュベノン」ということができる。
これに対し、引用商標1は、「JUVELON」の文字を書してなるものであるところ、該文字は、申立人の取扱いに係る商品「薬剤」を表示するものとして、「ユベロン」と称呼され、その需要者の間にある程度知られているものと認められる。
したがって、引用商標1より生ずる自然の称呼は、「ユベロン」といわなければならない。
また、引用商標2は、「ユベロン」の文字を書してなるものであるから、これより「ユベロン」の称呼が生ずるものである。
そこで、本件商標より生ずる「ジュベノン」の称呼と各引用商標より生ずる「ユベロン」の称呼を比較すると、両称呼は、第1音において「ジュ」と「ユ」の音の差異及び第3音において「ノ」と「ロ」の差異を有するものであるから、これらの差異が比較的短い4音構成よりなる両称呼全体に及ぼす影響は決して小さいものとはいえず、それぞれの称呼を一連に称呼するときは、その語調、語感が相違したものとなり、互いに紛れるおそれはないというのが相当である。
また、前記のとおり、本件商標は、「JUVENON」の文字よりなるものであり、引用商標1は、「JUVELON」の文字よりなるものであって、いずれも7字よりなり、第5字において、「N」と「L」の差異を有するものであるところ、両商標を構成する文字が1字のみの差異であるとしても、「N」と「L」は、字形において明らかな差異を有するものであり、両商標が上記称呼を無理なく称呼し得るものであることも考慮すれば、これら商標を時と所を異にして、離隔的に観察した場合においても、外観上互いに紛れるおそれはないというのが相当であり、また、本件商標と引用商標2とは、外観上明らかに区別し得るものである。
さらに、本件商標と各引用商標は、いずれも特定の観念を有しない造語よりなるものと認められるから、観念上比較することはできない。
したがって、本件商標と各引用商標とは、その称呼、外観及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
(2)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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