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Trademark Appeal Case

結合商標の称呼観念認定

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2006−90201(T2006−90201/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4926448号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4926448号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成16年12月27日に登録出願、第43類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、平成18年2月3日に設定登録されたものである。

2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第4853835号商標(以下「引用商標」という。)は、「匠十兵衛」の文字を標準文字で書してなり、平成16年10月1日に登録出願、第30類及び第43類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成17年4月1日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 登録異議の申立ての理由の要点

本件商標中の「そば」の文字部分は、指定役務との関係で、そば等の麺類を主として提供する飲食店を表示する語であって、自他役務の識別力を有しないものであるから、本件商標中の要部は、「匠十兵衛」の文字部分である。したがって、本件商標は、「匠十兵衛」の文字より、「タクミジューベー」の称呼及び観念をも生ずるものである。

一方、引用商標は、「匠十兵衛」の文字を書してなるものであるから、これより「タクミジューベー」の称呼及び観念を生ずるものである。

してみると、本件商標と引用商標は、「タクミジューベー」の称呼及び観念を同じくする類似の商標であり、本件商標の指定役務は、引用商標の指定役務と同一又は類似の役務である。

したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。

4 当審の判断

本件商標は、別掲のとおり、「そば匠十兵衛」の文字を毛筆書き風に表してなるものであるところ、その構成中の「そば」の文字部分は、麺類の一種であり、指定役務との関係からみれば、「そばを主とする飲食物の提供」を表したと理解される場合があるとしても、「匠」の語は、「職人、職工、かしら、指導者」等を意味する語であり、例えば、「鵜匠」、「鷹匠」、「筆匠」などのように、その道の職人を意味する語として、よく知られていること、本件商標は、外観上わずかながら、「そば匠」と「十兵衛」とが分離した態様で表されているとの印象を受けること、「匠十兵衛」が常に一体のものとして把握しなければならないほど、親しまれた姓名を表すものとは認められないことなどを勘案すると、本件商標は、「そば」の文字部分と「匠十兵衛」の文字部分に分離し、「匠十兵衛」の文字部分のみに着目されるというより、むしろ、そば職人の意味合いを看取させる「そば匠」の文字部分と名前を表したと認識される「十兵衛」の文字部分とを結合した商標であると理解される場合が多いとみるのが相当である。

そうすると、本件商標は、構成全体をもって、「そば職人の十兵衛」なる観念を想起させるものであって、その観念上の一体性から、「ソバショウジュウベエ」の一連の称呼のみを生ずるものといわなければならない。

これに対して、引用商標は、同一の書体をもって、同一の大きさ・間隔で「匠十兵衛」と書してなるものであるから、これより「タクミジュウベエ」の一連の称呼を生ずるものであって、氏名を表したと理解される場合も少なくないものとみるのが相当である。

してみれば、本件商標より生ずる「ソバショウジュウベエ」の称呼と引用商標より生ずる「タクミジュウベエ」の称呼は、前半部において、「ソバショウ」と「タクミ」の音の差異を有するものであるから、それぞれの称呼を一連に称呼した場合においても、明瞭に聴別し得るものである。

また、本件商標と引用商標は、前記認定のとおりの観念を有するものであるから、観念上互いに紛れるおそれのないものであり、また、前記したそれぞれの構成よりみて、外観上も明らかに区別し得る差異を有するものである。

したがって、本件商標と引用商標とは、称呼、観念及び外観のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものとする。

よって、結論のとおり決定する。

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