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Trademark Appeal Case

称呼の類否と要部認定

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2004−21502(T2004−21502/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、第5類「殺菌剤,殺虫剤,防虫剤,防菌剤,防臭剤,防腐剤,芳香剤」を指定商品として、平成15年11月21日に登録出願され、その後、指定商品については、当審における平成17年2月14日付けの手続補正書により、第1類「防菌剤(工業用のもの)」及び第5類「殺菌剤,殺虫剤,防虫剤,防菌剤(工業用のものを除く),防臭剤(身体用のものを除く),防腐剤」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由(要旨)

(1)本願商標は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、昭和62年5月31日に登録出願、第4類「香料類,その他本類に属する商品」を指定商品として、平成1年11月28日に設定登録、その後、同12年1月11日に商標権存続期間の更新登録がされた登録第2186536号商標(以下「引用商標」という。)と同一又は類似であって、その商標に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

(2)指定商品は、商標とともに権利範囲を定めるものであるから、その内容及び範囲は明確でなければならないところ、本願に係る指定商品中の「防菌剤」、「防臭剤」及び「芳香剤」は、その内容及び範囲を明確に指定したものとは認められない。また、これらの指定商品が不明確でその内容及び範囲が把握できないことから、政令で定める商品及び役務の区分に従って、第5類の商品を指定したものと認めることもできない。したがって、本願は、商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備しない。ただし、これらの指定商品をそれぞれ「防菌剤(工業用のものを除く。)」、「防臭剤(身体用のものを除く。)」及び第3類「芳香剤」と補正したときはこの限りではない。

3 当審の判断

本願商標は、その指定商品について前記1のとおり補正された結果、商品の内容及び範囲が明確になったと認められる。

その結果、本願は、商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備するものとなった。

したがって、本願商標に対する前記2(2)の拒絶の理由は解消した。

そこで、本願商標に対する前記2(1)の拒絶の理由に係る本願商標と引用商標の類否について検討するに、本願商標は、別掲(1)のとおり、扁平な横長楕円形の中に、「成ナリ フィトン(「成」と思しき文字は円形状に変形した態様で表され、「ナリ」の文字は該「成」と思しき文字の右下に小さく表されている。)」の文字及び「35」の数字を連綴してなるのに対し、引用商標は、別掲(2)のとおり、「フィトンα」の筆書き風文字からなるから、両商標は、外観においては明確に区別し得るものである。

つぎに、本願商標の文字部分に着目してみるに、「成ナリ」の文字部分とその余の「フィトン35」の文字及び数字部分とは視覚上分離して認識されるものであり、さらに、「35」の数字部分は、2桁の数字が商品の品番・型番等を表示するものとして一般に使用されている事実があることからすれば、単に商品の品番・型番等として理解、認識されるものとみるのが相当であるから、本願商標においては、「成ナリ」及び「フィトン」の文字部分がそれぞれ独立して自他商品識別標識としての機能を果たし得るものと認められる。

そうすると、本願商標は、「成ナリ」の文字部分の「ナリ」の文字が「成」と思しき文字の称呼を特定したものと無理なく認められるものであるから、該文字部分に相応して、「ナリ」の称呼を生じ、さらに、「フィトン」の文字部分に相応して、「フィトン」の称呼を生ずるとみるのが相当であり、特定の観念を生じない一種の造語と認められる。

一方、引用商標は、別掲(2)のとおり、「フィトンα」の筆書き風文字からなるところ、該文字は全体としてまとまりよく一体的に表されているものであって、これより生ずる「フィトンアルファ」の称呼も格別冗長というべきものでなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。そして、たとえ構成中にギリシア文字のアルファベット「α」の文字を有しているとしても、かかる構成においては、該「α」の文字が、商品の記号、符号等を表示するものとして直ちに理解し得るものともいい難く、むしろ、構成全体をもって一体不可分のものと認識し、把握されるとみるのが自然である。

してみれば、引用商標は、その構成文字全体に相応して、「フィトンアルファ」の称呼のみを生ずるとみるのが相当であり、特定の観念を生じない一種の造語と認められる。

しかして、本願商標から生ずる「ナリ」及び「フィトン」の各称呼と、引用商標から生ずる「フィトンアルファ」の称呼とは、その音構成及び構成音数において差異があり、明確に区別し得るものでる。

また、本願商標と引用商標とは、共に特定の観念を有しない造語と認められるから、観念については比較することができない。

そうすると、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても、類似する商標ということはできない。

したがって、本願商標と引用商標とが称呼上類似するものとして、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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