1 本願商標
本願商標は、「湧」の漢字を標準文字で書してなり、第29類「食用油脂,乳製品,食肉,卵,食用魚介類(生きているものを除く。),冷凍野菜,冷凍果実,肉製品,加工水産物,加工野菜及び加工果実,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,加工卵,カレー・シチュー又はスープのもと,お茶漬けのり,ふりかけ,なめ物,豆,食用たんぱく,ニンニクを主材料とした錠剤状・カプセル状・粒状・粉末状又は液状の加工食品」、第32類「ビール,飲料水その他の清涼飲料,果実飲料,ビール製造用ホップエキス,乳清飲料,飲料用野菜ジュース」を指定商品として、平成15年3月31日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は「本願商標は、「悠」及び「ゆう」の文字を二段に横書きしてなる登録第1453275号商標、別掲(1)に表示したとおりの構成よりなる登録第1681422号商標、「遊」の文字を筆字風に書してなる登録第2154035号商標、「悠」の文字を筆字風に書してなる登録第2154036号商標、「遊」及び「ゆう」の文字を二段に横書きしてなる登録第2201984号商標、「YOU」の文字を横書きしてなる登録第2201985号商標、別掲(2)のとおりの構成よりなる登録第2472414号商標、同じく別掲(2)のとおりの構成よりなる登録第2472415号商標(以下、まとめて「引用商標」という。)と「ユウ」の称呼を共通にし、同一又は類似の商品について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、上記1のとおり、「湧」の文字を書してなり、その構成文字に相応して「ユウ」又は「ワク」の称呼を生ずるのに対し、引用の各商標は、前記2のとおりの構成よりなり、その構成文字に相応して「ユウ」の称呼或いは「ユウ」の称呼をも生ずるといえるものであるから、両商標は、「ユウ」の称呼を同じくする場合のある商標ということができる。
しかしながら、本願商標は「湧」の漢字よりなるから、該文字(語)は「わくこと、水がわき出ること」の意味を有し、上記観念を生ずる語というべきである。
これに対し、引用商標の構成前記2のとおりであり、本願商標と何れも著しく観念を異にするということができ、また、本願商標と引用商標は、その外観においても十分区別し得る差異を有するものである。
してみれば、本願商標と引用商標のように、極めて簡潔な構成からなり、かつ、互いに漢字1字から構成される場合や漢字1字と欧文字、片仮名文字のように、その外観及び観念を著しく異にするような場合にあっては、たとえ、称呼において同一であっても、これを同一または類似の商品に使用した場合、商品の出所について混同を生ずるおそれはなく、互いに非類似の商標とみるのが相当である。
してみれば、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当ではなく、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。