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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号「称呼類似と総合判断」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2004−26619(T2004−26619/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2004−26619(T2004−26619/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「被服」
争点(論点)
称呼類似と総合判断
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2004−26619(T2004−26619/J1)・不服)は、本件商標と引用商標「被服」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼類似と総合判断」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第25類「帽子」を指定商品として、平成16年4月15日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第4324162号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成9年11月5日に登録出願、第25類「被服」を指定商品として、同11年10月15日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、上段に「m」「r」「K」「L」「Y」の欧文字と、さらに、「m」と「r」の間及び「L」と「Y」の間には、3本の平行な横線を等間隔に表した図形を配してなるところ、該図形部分は、近年のレタリング技術からすれば、その前後の文字との関係よりみて、「E」をデザイン化したものとさほど困難なく認識できるものであるから、全体として「mErKLEY」の欧文字を等しい大きさで書してなるものと容易にみてとれるものである。さらに、その下段に小さく「HEADGEAR」の欧文字を等間隔に書してなるものである。

そして、その構成中の「HEADGEAR」の欧文字は、「帽子、かぶり物」(小学館ランダムハウス英和大辞典)を意味する英語であり、本願の指定商品との関係においては、商品の品質を表す自他商品識別機能を果たし得ない部分であることから、本願商標に接する取引者、需要者は、その上段の顕著に表されている「mErKLEY」の欧文字部分をもって商品の識別にあたるとみるのが自然である。

そうすると、「mErKLEY」の欧文字は、特定の読み及び意味をもつ親しまれた成語を表したものとは認められないから、一種の造語を表したものと解されるものである。このような場合、我が国で最も親しまれている外国語である英語風の発音に倣って称呼される場合が多いことからすれば、「mErKLEY」中の「mer」の文字部分は、例えば、よく知られた英単語「merchant」、「mercy」、「merge」を、「マーチャント」、「マーシー」、「マージ」と発音するのに倣い、「マー」と称呼され、また、「LEY」の文字部分は、「alley」、「valley」、「trolley」を、「アリー」、「バリー」、「トロリー」と発音するのに倣い、「リー」と称呼されるといえるものである。

そうとすれば、「mErKLEY」の欧文字からは、その構成全体の文字に相応して「マークリー」の称呼をも生ずるとみるのが相当である。

他方、引用商標は、前記のとおり、翼がついた帽子をかぶった人間の頭部側面を模した図形と、その下部に「MERCURY」の欧文字を書してなるところ、構成文字に相応して「マーキュリー」の称呼及び「ローマ神話の神マーキュリー」の観念を生ずるものである。

しかして、本願商標から生ずる「マークリー」の称呼と、引用商標から生ずる「マーキュリー」の称呼とを比較すると、これらの両称呼は、中間において母音を共通にする比較的明瞭に聴別し難い「ク」と「キュ」の音に差異を有するものであり、他の構成配列音を同じくするものであるから、両称呼は近似しているといえるものである。

また、本願商標は、特定の意味合いを有しない造語と認められるものであるから、本願商標と引用商標は、観念において比較することはできない。

さらに、外観においては、本願商標及び引用商標の構成は前記のとおりであるから、相紛れるおそれはない。

しかしながら、本願商標と引用商標とは、その称呼において近似性を否定できないとしても、その外観及び観念において著しく相違するものであるばかりでなく、本願商標の指定商品である「帽子」については、デザインやサイズ等をよく検討して購入することが一般的であるから、これらを総合的に考察した場合、両商標は、相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものでなく、取り消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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