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Trademark Appeal Case

慣用表現の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2005−10287(T2005−10287/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は,成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,「若い芽のコンサート」の文字を横書してなり,第41類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として,平成16年5月20日に登録出願されたものである。

そして,その指定役務については,平成17年1月24日付けの手続補正書により,第41類「若い音楽家の育成のためのコンサートの企画又は運営,若い音楽家の育成コンサートへの出演に関するオーディションの企画又は運営,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は,「本願商標は,『若手の音楽家のためのコンサート』の意味合いで普通に採択・使用されている,『若い芽のコンサート』の文字を書してなるものであるから,これを本願の指定役務に使用するときは,これに接する取引者・需要者は,何人の業務に係る役務であることを認識することがでいないものと認める。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定,判断して,本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は,前記1のとおり「若い芽のコンサート」の文字を普通に表したものよりなるものである。

ところで,本願商標を構成する文字は,前半の「芽」の文字が,「新しく生じ、発展しようとするもの。」の意味を有し、「若者の芽をはぐくむ」「芽が出る」等の用法を有する語であり,該文字以外の構成各文字との関係から,本願商標は,容易に「若手の音楽家,学生や子供達によるコンサート」といった意味合いを看取させるものと見るのが相当である。

このことは,原審において説示した新聞記事等の例に加え,例えば,以下のような株式会社ジー・サーチの提供に係るG−Search新聞情報データベース及びインターネット上のホームページ情報等により是認できるところである。

(1)2005年12月8日 朝日新聞 西部地方版/熊本 34頁

「熊本情報 /熊本県」の見出しの下,「●若い芽のコンサート 天草の小さな音楽使節たちによる。25日[後]3時、本渡市民センターで。04年度ピティナ・ピアノコンペティションで特級グランプリとなったピアノ奏者の後藤正孝さんを迎え、地元でピアノやマリンバなどを学ぶ幼児から高校生までが演奏する。」との記事がある。

(2)2005年10月16日,読売新聞 東京朝刊東京朝刊2部 5頁

「[喝采]アミーゴ 仲間と“大人の文化祭”」の見出しの下,「同20日には若手音楽家による「第3回若い芽のコンサート」(入場無料、整理券配布)を上演。」との記事がある。

(3)2005年8月11日 朝日新聞 大阪地方版/徳島 29頁

「音楽 /徳島県」の見出しの下,「◆若い芽のコンサート 18日午後2時、徳島市寺島本町東2丁目のヨンデンプラザ徳島3階で。県出身の音大生13人が、ピアノや声楽、バイオリンを独奏する。」との記事がある。

(4)2004年8月12日 朝日新聞 西部地方版/長崎 24頁

「さんさんネット 長崎情報 /長崎」の見出しの下,「●第18回ながさき若い芽のコンサート 22日午後1時、佐世保市三浦町のアルカスSASEBO中ホール。県内在住のオーディションで選ばれた小・中・高校生が声楽、ピアノ、管弦楽器を演奏。」との記事がある。

(5)2004年3月5日 毎日新聞 地方版/和歌山 22頁

「県出身の若手演奏家4人が『若い芽のコンサート』 あす和歌山市で /和歌山」の見出しの下,「和歌山出身の若手演奏家4人による『若い芽のコンサート』(和歌山市音楽芸術フェスティバル実行委員会など主催)が6日、和歌山市西高松1のメディア・アート・ホール(県立図書館2階)で開かれる。」との記事がある。

(6)2003年4月10日 読売新聞 東京朝刊 27頁

「ガイド・4月10日=石川」の見出しの下、「◇コンサート◆若い芽のコンサート(13日午後3時・金沢市尾山町の県文教会館)県内出身で今春、音大を卒業または卒業後3年以内の若手演奏家7人が出演。リスト『オーベルマンの谷』、ラフマニノフ『ピアノソナタ第2番』、バッハ=ブゾー『「シャコンヌ』などを演奏する」との記事がある。

(7)2002年4月19日 朝日新聞 東京地方版/山形 30頁

「週末ふぁいる /山形」の見出しの下,「霞城の森合唱団・若い芽のコンサート 15日(日)午後2時30分開演。山形駅西口の霞城セントラル1階アトリウムで。山形市内在住の小中高生の合唱団による、『マイバラード』『夜空ノムコウ』、クリスマスソングほか。男声ゴスペルなども。」との記事がある。

(8)2001年8月22日 朝日新聞 名古屋地方版/愛知 25頁 愛知版

「公演・上映 /愛知」の見出しの下,「●幸田町第3回若い芽のコンサート 25日午後6時、同町大草丸山の同町民会館つばきホール。町内で活躍する若い音楽家8人のピアノやクラリネットなどの演奏と全員による『サウンド・オブ・ミュージック』の合奏がある。」との記事がある。

(9)1995年2月10日 日本経済新聞 夕刊 10頁

「若い芽のコンサート・20周年記念ガラコンサートなど(テレビ番組ガイド)」の見出しの下,「◇若い芽のコンサート・20周年記念ガラコンサート(11日前10・00〜11・45=NHK教育) 才能ある若い演奏家を数多く輩出してきた『若い芽のコンサート』。今回で最終公演となる同コンサートの模様を、東京・サントリーホールからおくる。」との記事がある。

(10)http://www.fujibi.or.jp/event/old.html

「東京富士美術館」のウエブサイト「コンサート・イベントのご案内」において、「【“若い芽のコンサート”〜 桜舞い散る休日の午後チェロとピアノのアンサンブル〜】伸び盛りの若き演奏家たちによる“フレッシュ”なコンサートをお楽しみ下さい。」との記載がある。

(11)http://www.city.kameyama.mie.jp/shisetsu/bunka/bunkakaikan/sub5.htm

「亀山文化会館イベント情報」のウエブサイトにおいて「第20回 亀山若い芽のコンサート このコンサートは、音楽を学び、今若くして世に羽ばたこうとしている方を紹介します。」との記載がある。

してみれば,本願商標を本願指定役務について使用した場合,これに接する需要者,取引者は,自他役務の識別標識として認識するというよりは,むしろ,その役務の内容が「若手の音楽家,学生や子供達によるコンサート」であるかのごとく理解するにとどまるものと見るのが相当であって,本願商標の構成文字のみをもって自他役務の識別標識とは認識し得ないものであるから,結局,本願商標は,何人かの業務に係る役務であるかを認識することができない商標というべきである。

したがって,本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,妥当なものであって,これを取り消すべき限りでない。

なお,請求人(出願人)は,「本願商標を昭和56年(1981年)より続けて使用しており,したがって本願商標が出願人の使用によって本願商標を付した役務が周知顕著になっているから,本願商標も充分に自他商品又は役務の識別標識としての機能を発揮する」旨述べ,資料1ないし資料9を提出しているが,前記各新聞等の記載内容及び記事等を勘案すれば,請求人(出願人)のみが「若い芽のコンサート」の文字を使用し,他人は使用していないとはいえないものである。

そうとすると,本願商標が,その指定役務に使用され,請求人(出願人)の業務に係るものとして,取引者,需要者間に広く認識されるに至っているとは認められないものといわざるを得ない。

よって,結論のとおり審決する。

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