sokuhyo

Trademark Appeal Case

機能表示と数字の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成7年審判第21553号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「NETWORK 9000」の文字を書してなり、第9類「データ通信ゲートウエイ・通信サーバー・ローカルエリアネットワーク集線装置及びその周辺機器から成るデータ通信ハブ,その他の電気通信機械器具」を指定商品とし、1992年8月31日アメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成5年3月1日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、ラジオ、テレビの放送網の他、データ通信網そのもの、すなわち、データ通信のための端末装置、中継点、回線通信衛星などを含めた相互に接続された媒体で構成されたシステム全体を指称する『NETWORK』の文字と、商品の品番、規格等を示す記号として一般に使用される数字『9000』を結合して『NETWORK 9000』と表してなるものであるから、これをその指定商品中、上記『NETWORK』の文字に照応する商品に使用するときには、商品の品質、用途及び品番、規格等を表示するにすぎないものであり、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものと認める。したがって、本願商標は商標法第3条第1項第6号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定して、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記構成のとおり「NETWORK 9000」の文字よりなるものであるところ、「NETWORK」の文字は、一般に「通信網」、とりわけ本願指定商品に係る電気通信分野では「データなどを伝送する通信網」をいう英語として該語に由来する外来語の「ネットワーク」とともに日常親しまれ使用されているものである。そして、このネットワークには端末装置はもとより、各端末装置間の通信経路を構成するための媒体として種々の関連機器が必要とされるところ、これら機器にはネットワーク機能を十分果たし得るよう開発され、それをアピールポイントにして、商品の広告、宣伝等に際し、該「NETWORK」「ネットワーク」の語を用いる例が少なくない。

また、数字は、商品の品番、型式等を表示するための記号、符号として取引上類型的に採択使用されているところである。

してみると、「NETWORK 9000」の文字を普通に用いられる方法で表してなる本願商標は、これをその指定商品中「ネットワーク機能を有する電気通信機械器具」に使用しても、その商品の機能、品番、型式等を表示するものとして理解されるにとどまり、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものといわなければならず、また、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるものと認められる。

請求人(出願人)は、本国(アメリカ合衆国、以下同じ。)において数字の羅列のみからなる商標が登録されている例(甲第1号証乃至甲第4号証)を挙げ、本願商標について自他商品識別力を認めるべきである旨主張するところあるも、商標の識別性の判断に際し、我が国と商標登録に関する法制を異にする外国での登録例をその判断要素としなければならない理由はなく、本願商標については、上記認定を妥当とするところであるから、請求人の主張は採用することができない。

また、請求人は、甲第5号証乃至甲第21号証を提出し、本願商標は、当業界において請求人の商標として既に認識されているので、商標法第3条第2項により登録されるべきである旨主張するが、甲第5号証乃至甲第7号証は、本願商標と同じ文字構成の商標についての本国における登録例または使用例であり、法域を異にする外国での事例にとどまるものであって、これをもって直ちに我が国の需要者の間に本願商標が請求人の商標として広く認識されていると認めるに足るものではないし、また、甲第8号証は、当該商標を付した商品の日本への船積高を証するものとして請求人会社の販売担当者が作成した私信と認められるところ、その内容は1993年10月から1995年9月までのわずか2年間の実績を示すにとどまり、商品単価、売上高、取引数量等の細部については必ずしも明らかではない。さらに、日本における本願商標の使用例として挙げる甲第9号証乃至甲第21号証にしても、いずれも本願商標「NETWORK 9000」とは表示態様を異(英文字部分の大文字と小文字の差)にする「Network 9000」の文字の使用例についてのものであるばかりでなく、当該使用文字自体も独立しては自他商品の識別標識として機能しているものとは認め難いところである。以上、請求人提出の甲第5号証乃至甲第21号証を総合勘案しても、本願商標がその指定商品に使用され、請求人の業務に係る商品を表す商標として取引者、需要者間に広く認識されるに至っているものとは認め難いものであるから、この主張も採用することができない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号および同法第4条第1項第16号に該当するとしてその出願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消す限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。