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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2005−25444(T2005−25444/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第30類「米」を指定商品として、平成16年3月2日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第3036126号商標(以下、「引用商標」という。)は、「白山ほたる舞」の文字を横書きしてなり、平成4年9月25日に登録出願、第30類「米」を指定商品として、同7年4月28日に設定登録、その後、同17年4月12日に商標権存続期間の更新登録がされたものである。

3 当審の判断

(1)本願商標は、別掲のとおり、「せせらぎの心になごむ」の文字と、やや大きく表された「ほたる舞」の文字を二段に横書きしてなるものであるが、かかる構成においては、両文字を常に一体不可分のものとして、全体から生ずる称呼及び観念によってのみ把握されるものであるということはできず、その一部の構成部分によって簡略に称呼、観念され、取引に資されることも少なくないものというべきである。

そうすると、本願商標においては、全体の構成文字に相応して、「セセラギノココロニナゴムホタルマイ」と称呼されることがあるとしても、これを称呼するには極めて冗長であるから、本願商標に接する取引者、需要者は、簡易、迅速を尊ぶ商取引の実際にあっては、構成中のやや大きく表された「ほたる舞」の文字部分をもって取引に資される場合も少なくないものといわざるを得ないものである。

したがって、本願商標は、その構成中の「ほたる舞」の文字部分に相応して、単に「ホタルマイ」の称呼をも生ずるものであり、特定の観念を生じない造語と認められるものである。

(2)他方、引用商標は、前記2のとおり、「白山ほたる舞」の文字を横書きしてなるものであるが、その構成中の「白山」の文字部分は、石川・岐阜両県にまたがる成層火山で、日本三霊山の一つである「白山」を認識させるとともに、現在では、この山を含む地域からなり、平成17年2月1日の市町村合併により誕生した市である石川県の「白山市」をも認識させるものである。

そして、この「白山」は引用商標の指定商品である「米」の産地、及びこれに伴う日本酒の産地として世人に広く知られているものであり、このことは、例えば、以下の(a)ないし(e)に示すインターネット情報及び新聞記事情報の記載からも裏付けられるものである。

(a)インターネットの白山市役所のホームページの「白山市の産業」「農業」の見出しの下、「平野部(へいやぶ)には田園(でんえん)がひろがり、米づくりがさかんにおこなわれています。・・・」の記載(http://www.city.hakusan.ishikawa.jp/kids/kids_sangyo.jsp)。

(b)インターネットの国税庁のホームページの「通達等」「3 地理的表示に関する表示基準の取扱い等」の「(5)我が国で保護する地理的表示」の見出しの下の表に、「産地/白山」「基準/白米、米こうじ及び石川県白山市の地下水、又はこれらと醸造アルコールを原料とし、石川県白山市において発酵させ、こし、かつ、容器詰めしたものでなければ『白山』の産地を表示する地理的表示を使用してはならない。・・・」の記載(http://www.nta.go.jp/category/tutatu/kihon/36/8-09b.htm)

(c)インターネットの有限会社ばんばのホームページの「『ばんばの甘酒』は『米麹と米でつくった本格甘酒』こだわり手作り天然素材のあまざけです。」の見出しの下、「石川県の米どころ・白山市でこだわりのお米を作っているばんばのお米と米こうじだけで仕上げたあま酒です。・・・」の記載(http://banba.pos.to/amazake.html)。

(d)北国・富山新聞2005年8月10日付け朝刊の「白山市の文化振興に、作品を寄贈 美術作家の形田、山瀬、浜上、高畠さん」の見出しの下、「・・米どころ白山にふさわしい絵と感謝した。」の記載。

(e)日本農業新聞2006年3月8日付け45頁、ブロック北陸の「『遅植えコシ』拡大へ/石川・JA松任」の見出しの下、「・・・関係者は『白山米』の品質の一層の向上を期待している。(石川・白山)」の記載。

そうすると、引用商標の構成中、「白山」の文字部分は、その指定商品「米」との関係から、商品の産地を表示する語として理解、認識されるものであって、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものというのが相当である。

したがって、引用商標の自他商品の識別機能を果たす部分は、その余の「ほたる舞」の文字部分にあるものと認められ、引用商標よりは、「ほたる舞」の文字部分に相応して、これより単に、「ホタルマイ」の称呼をも生ずるものであり、特定の観念を生じない造語と認められるものである。

してみれば、本願商標と引用商標とは、外観において相違し、観念において比較できないとしても、両者は、称呼において、「ホタルマイ」の称呼を同一にする類似の商標であり、かつ、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一または類似のものである。

したがって、本願商標は、引用商標と類似する商標であり、かつ、両商標の指定商品も同一または類似の商品であるから、商標法第4条第1項第11号に該当するものである。

以上のとおり、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であり、これを取消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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