Trademark Appeal Case
「タブレットU」の識別力と類否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2004−7276(T2004−7276/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「タブレットU」の文字を標準文字で書してなり、第30類「コーヒー及びココア,コーヒー豆,ハーブティー,その他の茶,みそ,ウースターソース,グレービーソース,ケチャップソース,しょうゆ,食酢,酢の素,そばつゆ,ドレッシング,ホワイトソース,マヨネーズソース,焼肉のたれ,角砂糖,果糖,氷砂糖,砂糖,麦芽糖,はちみつ,ぶどう糖,粉末あめ,水あめ,ごま塩,食塩,すりごま,セロリーソルト,化学調味料,香辛料,食品香料(精油のものを除く。),米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン,穀物の加工品,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,菓子及びパン,即席菓子のもと,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,アーモンドペースト,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,氷,アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤,酒かす,混ぜご飯,かつ丼・天丼等の丼物,キシリトールを主成分としたタブレット状・粒状・顆粒状・カプセル状・液体状の加工食品,緑茶ポリフェノールを含有したタブレット状・粒状・顆粒状・カプセル状・液体状の加工食品,キシリトールを主成分としたタブレット状・粒状・顆粒状・カプセル状・液体状の乳幼児用の加工食品,緑茶ポリフェノールを含有したタブレット状・粒状・顆粒状・カプセル状・液体状の乳幼児用の加工食品」を指定商品として、平成15年1月29日に登録出願されたものであるが、その後、指定商品については、原審における同年9月3日付け提出の手続補正書及び当審における平成16年4月9日付け提出の手続補正書によって、最終的に、第30類「タブレット状の歯科衛生用菓子」に補正されたものである。
2 原査定の拒絶理由
(1)商標法第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第16号該当
本願商標は、「錠剤」を意味する「タブレット」の文字と、商品の記号、符号として一般に用いられるアルファベット1字の類型である「U」の文字とをあわせた「タブレットU」の文字を標準文字により表してなるところ、これを本願の指定商品中錠剤状の商品に使用しても、「U」なる品番に係る錠剤状の商品であると認識するに止まり、取引者・需要者が何人かの業務に係る商品であると認識することはできないものであると認める。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。
(2)商標法第4条第1項第11号該当
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願の拒絶の理由に引用した登録第398791号商標は、「タブレット」の片仮名文字を縦書きしてなり、昭和24年8月27日に登録出願、第43類「菓子及び麺ぽうの類」を指定商品として、同26年5月23日に設定登録されたものである。
その後、4回にわたり、商標権存続期間の更新登録がされ、指定商品については、平成14年4月3日に、指定商品を第30類「菓子(甘栗・甘酒・氷砂糖・みつ豆・ゆであずきを除く。),粉末あめ,水あめ(調味料),もち,パン」とする指定商品の書換登録がされたものである。
3 当審における審尋
当審において、以下を要旨とする審尋書を請求人に送付した。
〔審尋書の要旨〕
(1)審理の前提
ア)本願商標は、「タブレットU」の文字を標準文字で書してなるところ、原審は、本願当初の指定商品の全般にわたり、本願商標が商標法第3条第1項第6号又は同法第4条第1項第16号に該当する旨の拒絶理由を示していること明らかである。
そして、原査定においては、平成15年9月3日付け手続補正書の補正後の指定商品中「キシリトール・緑茶ポリフェノールを主成分としたタブレット状の加工食品」については、商標法第3条第1項第6号に該当するものとして、同じく「タブレット状の菓子」については、本願商標中の「U」の文字部分が一般的に商品の品番等と認識される場合があるため、本願商標よりは「タブレット」の称呼をも生じるとした上で商標法第4条第1項第11号に該当する旨認定して本願を拒絶したものである。
イ)請求人(出願人)の述べるところによれば、平成16年4月9日付けで補正された商品「タブレット状の歯科衛生用菓子」は、虫歯予防であり、菓子として食べる商品であり、商品「キシリトール・緑茶ポリフェノールを主成分としたタブレット状の加工食品」としての性質も有し、かつ、商品「タブレット状の菓子」の性質も有する商品であるとしている。
ウ)本願商標は、片仮名「タブレット」とアルファベット「U」との組み合わせからなるものと容易に認識させるところ、本願商標構成中の「タブレット」文字(語)は、請求人(出願人)が述べるとおり、「錠剤」を意味し、菓子を取り扱う業界に限らず、補助食品を取り扱う業界においても一般的に広く用いられていることやこの種商品の需要者間にあっても普遍的な理解のもとにあるといえる。
また、同構成中の「U」の文字は、小売店向け発行の商品パンフレット(甲第1号証の1)や新聞報道(日本食糧新聞2004.12.08付)等によれば、赤ちゃんの安全性に(気管をふさがないため)配慮した特殊な商品の形状(U字型)を端的に表すものとして採択使用するものと認めることができる一方、アルファベットの1字ないし2字が商品の種別、規格等を表す記号、符号として一般に採択使用されているところから、該アルファベットも同様にその一類型と認識され、商品の記号、符号的役割を果たすにとどまるものといわざるを得ない。
(2)当審の予備的判断
上記各点を踏まえて、「タブレットU」の文字を標準文字で書してなる本願商標を平成16年4月9日付け手続補正書における補正後の指定商品「タブレット状の歯科衛生用菓子」との関係において検討するに、本願商標構成中の「タブレット」の文字(語)は、本来、「(薬の)錠剤」の意味を有するものであるが、菓子を取り扱う業界においても、現在では飴や清涼菓子等に「錠剤状、錠剤型」の形状を表すものとして広く使用されているものであり、また、同構成中の「U」の文字は商品の形状を表すものないし商品の種別、規格等を表す記号、符号の一類型と認識されるものであるから、これら各文字を標準文字で表してなる本願商標をその指定商品「タブレット状の歯科衛生用菓子」について使用しても、これに接する需要者等は上述した事情よりして、「タブレット」の文字部分は商品の形状を、また、これに続く「U」の文字部分は商品の形状ないし商品の記号、符号を表すものとそれぞれ理解し認識するにとどまり、これを全体として観察しても自他商品識別の機能を果たす文字とは認識し得ないものというのが相当である。
したがって、本願商標は、補正後の指定商品との関係においても、依然、平成15年7月24日付け拒絶理由通知書で示された理由(1)中の商標法第3条第1項第6号に該当するものとして登録することができない。
(3)まとめ
請求人(出願人)は、本願指定商品から、「キシリトール・緑茶ポリフェノールを主成分としたタブレット状の加工食品」を補正により削除したから、本願は商標法第3条第1項第6号に該当するとの拒絶理由は解消した旨述べている。
しかしながら、当該商品は「タブレット状の菓子」の性質も有する商品であって、これを限定した「タブレット状の歯科衛生用菓子」も実質的に同じ商品といわざるを得ないから、これを指定商品とする本願商標も当審の予備的判断のとおりとするのが相当である。
4 当審の判断
上記審尋書に対し、請求人からは、所定の期間を経過するも何らの応答もなかった。
してみれば、本願商標は、「タブレットU」の文字よりなるところ、これをその指定商品に使用しても、これに接する需要者等は、上記3に示したとおり、「タブレット」の文字部分は商品の形状を、また、これに続く「U」の文字部分は商品の形状ないし商品の記号、符号を表すものとそれぞれ理解し認識するにとどまり、これを全体として観察しても自他商品識別の機能を果たす文字とは認識し得ないものというのが相当である。
したがって、本願商標は、補正後の指定商品との関係においても、依然、平成15年7月24日付け拒絶理由通知書で示された理由(1)中の商標法第3条第1項第6号に該当するものであるから、他の理由について論ずるまでもなく、結局、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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