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Trademark Appeal Case

原材料・製法・効能表示の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2004−18880(T2004−18880/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

第1 本願商標

本願商標は、「遠赤緑茶カテキンダイエット」の文字を横書きしてなり、第29類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成15年11月10日に登録出願されたものであるが、その後、指定商品については、当審における同16年10月21日付けの手続補正書により、第29類「緑茶・緑茶エキス入り食用油脂,緑茶・緑茶エキス入り乳製品,緑茶・緑茶エキス入り冷凍野菜,緑茶・緑茶エキス入り冷凍果実,緑茶・緑茶エキス入り肉製品,緑茶・緑茶エキス入り加工水産物,緑茶・緑茶エキス入り加工野菜及び加工果実,緑茶・緑茶エキス入り油揚げ,緑茶・緑茶エキス入り凍り豆腐,緑茶・緑茶エキス入りこんにゃく,緑茶・緑茶エキス入り豆乳,緑茶・緑茶エキス入り豆腐,緑茶・緑茶エキス入り納豆,緑茶・緑茶エキス入り加工卵,緑茶・緑茶エキス入りカレー・シチュー又はスープのもと,緑茶・緑茶エキス入りお茶漬けのり,緑茶・緑茶エキス入りふりかけ,緑茶・緑茶エキス入りなめ物,緑茶・緑茶エキス入り食用タンパク」に補正されたものである。

第2 原査定の拒絶の理由

原査定は、本願商標の構成中「遠赤」の文字部分は、「遠赤外線」の略として一般に認識、使用されているものであり、また、「カテキンダイエット」の文字部分は、緑茶に含まれるカテキンが美容、痩身効果を有することで知られ、昨今、カテキンによる痩身美容を「カテキンダイエット」と称し、これに合わせてカテキンを含有し美容、痩身効果を有する商品について「カテキンダイエット」の文字を付しているものが多数存在しているから、本願商標全体としては、「遠赤外線で焙煎した緑茶のカテキンによる痩身美容又は当該カテキンを使用した美容、痩身効果のある商品」程度の意味合いを想起させるものであり、そうすると、本願商標をその指定商品中、上記意味合いに相応した商品に使用した場合には、取引者・需要者は、その商品の原材料、製法、効能、品質を表示しているものとして理解するにとどまり、自他商品の識別標識としては認識し得ないというべきであるから、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、また、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当するものである旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

第3 当審の判断

1 本願商標は、上記のとおり、「遠赤緑茶カテキンダイエット」の文字よりなるところ、本願商標の構成中「遠赤」の文字は、「赤外線のうち波長が約5マイクロメートルより長い電磁波。物質によく吸収されることから、加熱・殺菌などに利用する。」を意味する語である「遠赤外線」(広辞苑第五版)の略称として、暖房器具や炊飯釜などで広く一般に使用されているばかりでなく、これに続く文字である「緑茶」との関係においても、製茶の過程において、遠赤外線を利用して茶葉を乾燥・焙煎することが知られており、それを「遠赤焙煎」や「遠赤製法」などと称しているのが実情であるから、同構成中「遠赤緑茶」の文字部分全体からは、「遠赤外線を利用して茶葉を乾燥・焙煎した緑茶」程の意味合いを容易に理解、認識させるものというべきである。

また、本願商標の構成中「カテキンダイエット」の文字部分は、近時、緑茶等の茶葉に含まれているポリフェノールの一種であるカテキンを継続的に摂取することで体脂肪を低減させる効果があることが知られ、話題となり、このカテキンによる効果を利用したダイエット方法を指称する語として、その種の商品の広告・宣伝などでも多数使用されているというのが実情である。

2 以上のことは、例えば、次の新聞記事及びインターネット情報によっても裏付けられる。

(1) 「遠赤」と「緑茶(煎茶)」との関係について

ア 1988年9月8日付け日経流通新聞には、「渋みも少なく遠赤外線煎茶、伊藤園(新製品)」の見出しの下に、「遠赤外線を利用した最新の製法で作った緑茶「練火煎茶(ねりびせんちゃ)」。遠赤外線を発生するセラミック遠赤外線乾燥機と独自のドラム乾燥機を組み合わせて、製茶に使用。青くささがなく、深みのある香りと、渋みが少なく飲み口のすっきりした煎茶に仕上げることができたという。・・・」との記載がある。

イ 1994年12月3日付け日本農業新聞には、「「かまいり茶」遠赤外線でマイルド味、宮崎県総農試茶業支場」の見出しの下に、「宮崎県総合農業試験場茶業支場(児湯郡川南町)は、緑茶の一種である「かまいり茶」の製造に遠赤外線を利用し、新タイプのかまいり茶を開発した。生葉をいる時に遠赤外線を直接照射することで、従来の加熱方法では発生した焦げやいりむらがなくなり、マイルドな味に仕上がった。・・・」との記載がある。

ウ 「コカ・コーラシステム」のウェブページ(http://www.cocacola.co.jp/corporate/release/pdf/372.pdf)には、「コカ・コーラシステムは、・・・遠赤焙煎茶葉配合の味わい深い緑茶「まろ茶 ひとひら」を9月13日(月)から全国で新発売します。・・・製品の味わいは、遠赤外線で焙煎した茶葉を配合したことで、香ばしさとしっかりした味わいをお楽しみいただける、秋冬らしい香りよい緑茶に仕上げました。」との記載がある。

エ 「矢部茶 芳田園」のウェブページ(http://ochanoyoshidaen.jp/mall/y_sencha.html)には、「芳田園 煎茶」の見出しの下に、「煎茶、遠赤製法」との記載がある。

オ 「金鵄園WebShop」のウェブページ(http://www.tempo.ne.jp/tempo_pro/www/shop/ocha-mise/)には、「上質な茶葉を厳選し、丁寧に仕上げられた煎茶の最高級品。お茶のうまみ、色・味・香を引き出す遠赤焙煎・こだわりブレンド仕立て。」との記載がある。

カ 「「グリーン杜仲茶」のご紹介」のウェブページ(http://www.tochu.jp/green.htm)には、「●グリーン杜仲茶(緑茶・抹茶・錠剤) グリーン杜仲茶は山紫水明の地、杜仲茶のふる里信州伊那谷で、農薬や化学肥料を一切使わずに育てられた杜仲緑葉を当社独自の乾燥と遠赤焙煎により、豊富な天然ミネラルに加え、従来の高温焙煎によって失われていた各種天然ビタミン・ゲニポシド酸・スーパーオキシド消去活性(SOD)や、カテキン類などの有効成分がたっぷり含まれた、他に類を見ないバランスの良い自然食品です・・・」との記載がある。

キ 「しずおか名物ドットコム」のウェブページ(http://www.shizuokameibutu.com/shop/goods/0SAN0009.htm)には、「商品名 遠赤焙煎 強火の茶」及び「原材料 緑茶」との記載がある。

(2) 「カテキンダイエット」について

ア 2004年7月10日付け北海道新聞朝刊地方には、「<売れ筋>ダイエット食品*粒や粉末...形状は多様」の見出しの下に、「ダイエットブームが続く中、ドラッグストアやスーパーには店内の目立つ場所に、ダイエット食品がずらりと並んでいる。・・・五位は「緑茶カテキンダイエットアミノタブ」で、血糖値の上昇を抑える成分も含んでいるという。・・・」との記載がある。

イ 2005年12月14日付け日本食糧新聞には、「緑茶特集:有力企業の新商品紹介=丸山製茶「greenbeauTEA」」の見出しの下に、「丸山製茶(株)(・・・)は9月から脂溶性のカテキンを使用したスキンケア商品「greenbeauTEA」を発売した。・・・「greenbeauTEA」はオイルと石けん、さらに飲用の緑茶コラーゲンステックタイプの3種類で、さらに「カテキンダイエットクッキー」が加わった。このクッキーは同社の通信販売部門で爆発的に売れているものだ。・・・1食分に約500ミリグラムのカテキンを含んでいる。カテキンは食事で摂取した脂肪や糖分の吸収を緩やかにするという研究成果も発表されている。・・・」との記載がある。

ウ 「十字堂薬局」のウェブページ(http://store.yahoo.co.jp/pharmacy-juujidou/a-110.html)には、「茶カテキンダイエット茶は、ダイエットや健康維持に役立つ緑茶から抽出した茶カテキンです。ローカロリー飲料で1パッグ中にカテキン類が400mg含有です。」との記載がある。

エ 「宇宙館・こだわりのドットコム」のウェブページ(http://item.rakuten.co.jp/uchu/0644/)には、「話題の茶カテキンダイエットに挑戦!「カテキンAPダイエット」」及び「話題の緑茶抽出物加工食品です」との記載がある。

オ 「ラクトファイバー・エチケット」のウェブページ(http://www.healthylife-mall.jp/lact_e/safe2.html)には、「■ カテキンとは」の見出しの下に、「カテキンとは緑茶などに含まれるポリフェノールです。代表的なお茶には、緑茶,ウーロン茶,紅茶があります。その中で緑茶はもっともカテキンの含有率が高く、15%ものカテキンを含んでいます。・・・」との記載が、また、「■ カテキンダイエット」の見出しの下に、「茶は動脈硬化症の予防、血中コレステロールや中性脂肪、血糖値の上昇を抑えることもわかっています。ダイエットや生活習慣病の予防にも効果的ですので、緑茶カテキンを生活習慣に取り入れてみてはいかがでしょう。・・・」との記載がある。

3 そうとすれば、「緑茶」の文字を含む「遠赤緑茶」の文字と、「カテキン」の文字を含む「カテキンダイエット」の文字との間にも、その意味上において互いに密接な関係があるといえるから、これらの文字を一連に書した「遠赤緑茶カテキンダイエット」の文字全体からは、「遠赤外線を利用して茶葉を乾燥・焙煎した緑茶のカテキンによるダイエット」程の意味合いを容易に理解、認識させるものというべきである。

4 してみれば、本願商標をその指定商品中「遠赤外線を利用して茶葉を乾燥・焙煎した緑茶のカテキンを含有してなる商品」について使用しても、これに接する取引者・需要者は、その商品が当該緑茶カテキンによりダイエット効果があることを表示したものであると理解、認識するにとどまり、自他商品の識別標識としては認識し得ないというのが相当であるから、本願商標は、単に商品の品質、効能を表示するにすぎないものといわざるを得ない。

また、本願商標をその指定商品中、前記商品以外の商品に使用するときは、該商品が遠赤外線を利用して茶葉を乾燥・焙煎した緑茶のカテキンを含有し、それによりダイエット効果があるかのように商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。

5 以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、これを登録することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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