Trademark Appeal Case
称呼類似と長音の差異
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2005−12747(T2005−12747/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は,「SAYCO」の欧文字を横書きにしてなり,第36類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務とし,平成16年9月24日に登録出願され,その後,指定役務については,原審における同17年4月6日受付手続補正書により,第36類「家賃の集金代行,損害保険契約の締結の代理,中高層分譲共同住宅・賃貸ビル・その他の建物の管理,建物の貸与,建物の貸借の代理又は媒介」に補正されたものである。
2 原査定の引用商標
原査定において,本願の拒絶の理由に引用した登録第3041069号商標(以下,「引用商標1」という。)は,「SEIKO」の欧文字を書してなり,平成4年8月14日登録出願,第36類「建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物又は土地の鑑定評価,土地の管理,土地の貸借の代理又は媒介,土地の貸与,土地の売買,土地の売買の代理又は媒介,生命保険契約の締結の媒介,生命保険の引受け,損害保険契約の締結の代理,損害保険に係る損害の査定,損害保険の引受け,保険料率の算出,骨董品の評価,美術品の評価,宝玉の評価」を指定役務として,同7年4月28日に設定登録されたものである。
同じく,登録第3055508号商標(以下,「引用商標2」という。)は,「セイコー」の片仮名文字を書してなり,平成4年8月21日登録出願,第36類「建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物又は土地の鑑定評価,土地の管理,土地の貸借の代理又は媒介,土地の貸与,土地の売買,土地の売買の代理又は媒介,生命保険契約の締結の媒介,生命保険の引受け,損害保険契約の締結の代理,損害保険に係る損害の査定,損害保険の引受け,保険料率の算出,骨董品の評価,美術品の評価,宝玉の評価」を指定役務として,同7年6月30日に設定登録されたものである。
同じく,登録第3055509号商標(以下,「引用商標3」という。)は,「SEIKO」の欧文字を書してなり,平成4年9月14日登録出願,第36類「建物の貸与」を指定役務とし,同7年6月30日に設定登録されたものであるが,その商標権は,商標登録原簿の記載によれば,同17年6月30日に存続期間満了により消滅し,同18年3月22日にその抹消登録がなされているものである。
3 当審の判断
まず,引用商標3の商標権は,商標登録原簿の記載に徴すれば,上記2のとおり,平成17年6月30日に商標権の存続期間が満了し,同18年3月22日にその抹消登録がなされているものである。
したがって,引用商標3について,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定の拒絶の理由は,解消した。
次に,本願商標と引用商標1及び引用商標2との類否について検討する。
本願商標は,上記1のとおり,「SAYCO」の欧文字よりなるところ,その文字は,特定の語義あるいは特定の読み方を有する語として一般に普及しているとは認められない一種の造語と解されるものというべきであるところ,造語と理解される語が欧文字で表記されている場合にあっては,これに接する取引者,需要者は,我が国で馴染まれた外国語である英語風又はローマ字風の読みで称呼することが多いといえるものであるから,本願商標は,その構成文字中「SAY」を,例えば,一般に親しまれた英語の「say(言う)」を「セイ」と発音するのにならって,全体を「セイコ」と読み,その称呼をもって取引に資するのが自然であるというべきものである。
他方,引用商標1は,「SEIKO」の欧文字を書してなるところ,これよりは「セイコー」の称呼をも生ずるとするのが相当であり,また,引用商標2は,「セイコー」の片仮名文字を書してなるところ,これよりは「セイコー」の称呼が生ずるものと認められる。
そこで,本願商標より生ずる「セイコ」の称呼と引用商標1及び引用商標2から生ずる「セイコー」の称呼とを比較するに,両称呼は,3音と4音よりなり,称呼上重要な要素をしめる語頭音を含めて第3音までを,その配列を含めて同じくし,異なるところは,語尾における長音の有無に見られるところ,該差異音が長音であってみれば,その差異が称呼全体に及ぼす影響は,小さいものであり,これらを一連に称呼するときは,互いに相紛れるおそれがあるものというべきである。
してみれば,本願商標と引用各商標とは,外観において相違し,観念において比較すべきところがないとしても,両商標は,称呼において全体として相紛れるおそれのある,類似する商標といわざるを得ない。
また,本願商標の指定役務は,引用商標1及び引用商標2の指定役務と同一又は類似する役務を含むものである。
したがって,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,本願を拒絶した原査定は,妥当であって,取り消すことができない。
なお,請求人は,過去の登録例を挙げて,本願商標も登録されるべきである旨主張しているが,本願商標とは,その構成・態様が異なるものであって,同列には論じられないばかりでなく,商標の類否判断は,比較する両商標について個別具体的に考察し,検討されるべきものであるから,請求人の主張は,採用することができない。
よって,結論のとおり審決する。
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