Trademark Appeal Case
称呼の音の差異と聴別性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2005−90621(T2005−90621/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4892875号商標(以下「本件商標」という。)は、「アララハーブビューティー」の文字を標準文字で書してなり、平成16年12月16日に登録出願、第5類「ハーブを配合してなる入浴剤,ハーブを配合してなる薬剤」を指定商品として、平成17年9月9日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人が引用する登録商標は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第4201293号商標は、「ARAVA」の文字を標準文字で書してなり、平成9年6月10日に登録出願、第5類「薬剤」を指定商品として、平成10年10月16日に設定登録されたものである。
(2)登録第4194947号商標は、「アラバ」の文字を標準文字で書してなり、平成9年6月20日に登録出願、第5類「薬剤」を指定商品として、平成10年10月2日に設定登録されたものである。
(上記(1)及び(2)の登録商標をまとめて、以下「引用商標」という。)
3 登録異議の申立ての理由(要旨)
本件商標と引用商標は、称呼上類似する商標であるから、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。
4 当審の判断
(1)本件商標と引用商標との類否
本件商標は、「アララハーブビューティー」の文字を書してなるところ、「ハーブ」は指定商品の原材料を表示する語であり、また、「ビューティー」は「美しい」の意味を有し、指定商品との関係においては「美容効果」を想起させる語であるから、「ハーブ」及び「ビューティー」は単に商品の品質及び効果を表示するものにすぎず、自他商品識別標識としての機能を有していないか、有しているとしても極めて弱いものというべきである。
そうとすれば、本件商標に接する取引者、需要者は「アララ」の文字部分を自他商品識別標識として捉え、これより生ずる「アララ」の称呼を持って取引に当たる場合も決して少なくないものというのが相当である。
してみれば、本件商標からは、「アララハーブビューティー」の称呼及び「アララ」の称呼を生ずるものである。
他方、引用商標は、前記のとおり、「ARAVA」又は「アラバ」の文字を書してなるものであるから、これより「アラバ」の称呼を生ずるものである。
そこで、「アララ」の称呼と「アラバ」の称呼の類否についてみるに、両称呼は共に3音構成よりなるところ、第3音目が「ラ」と「バ」と相違するものである。そして、該差異音「ラ」は「舌先を歯茎に弾くがごとく軽く触れ、その隙間からほとんど障碍を受けることなく呼気を流出させる音」であるのに対し、「バ」は「上下の唇を閉じて呼気の流れを遮断したのち、急激に閉じられた唇をことによって聴音される両唇音」であって、調音位置、調音方法を異にする異質な音であるばかりでなく、両称呼はいずれも3音構成という短い音構成よりなるものであるから、その一音一音が明瞭に聴取されるため、称呼上十分に聴別し得るものである。
次に、本件商標より生ずる「アララハーブビューティー」の称呼と引用商標より生ずる「アラバ」の称呼の類否についてみるに、両称呼は、構成する音の数、音質等の差により、それぞれの称呼を一連に称呼した場合においても、明瞭に聴別し得るものというべきである。
また、本件商標と引用商標は、ともに特定の語義を生じない造語と判断されるものであるから、両者は観念上比較し得ないものであり、かつ、それぞれの構成からみて外観上も明らかに区別し得るものである。
したがって、本件商標と引用商標は、その称呼、観念及び外観のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
(2)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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