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Trademark Appeal Case

商品記号の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第7672号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「P400」の文字を書してなり、第12類「航空機用タイヤ,航空機用チューブ,航空機用リム,自動車用タイヤ,自動車用チューブ,自動車用リム,二輪自動車用タイヤ,二輪自動車用チューブ,二輪自動車用リム,自転車用タイヤ,自転車用チューブ,自転車用リム,及びこれらの部品及び附属品」を指定商品として、平成8年4月8日に登録出願、その後、平成10年10月21日付け提出の手続補正書をもって、指定商品を「自動車用タイヤ」に補正したものである。

2 原査定の理由

原査定は、『本願商標は、ローマ文字の「P」と数字の「400」とを結合して「P400」と書してなるところ、このようなローマ文字の1字と数字との結合は商品記号として普通に使用されるものであるから、これは極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標と認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第5号に該当する。』と認定し、拒絶した。

3 当審の判断

本願商標は、前記したとおり「自動車用タイヤ」を指定商品とするところ、自動車用タイヤに関しては欧文字の1字あるいは2字に数桁の数字を結合した標章が、商品の型式、規格、品質などを表わす記号、符号として取引上、広範に使用されているのが実情である。

例えば、1996年12月「月刊自家用車」の185頁には横浜ゴム株式会社製タイヤの斜視図と認められるものに「YOKOHAMA」「ガーデックス」「F600」の各文字が3段に表示されており、そこに欧文字と数字とを結合した「F600」の文字が使用されている。また、同社のカタログ「いいタイヤASPEC」(1999年5月現在)には、「ASPEC」「A300」の各文字が2段に表示された使用例もみられる。その他に、株式会社ブリヂストンのカタログ「BRIDGESTOMNE」「TIRE CATALOGUE 1999」「乗用車用タイヤ総合カタログ」(平成1999年6月1日現在)」の30頁に掲載されているタイヤの斜視図中に「R600」の表示がみられる。

さらに、ミシュランオカモトタイヤ株式会社のカタログ「MICHELIN」「Tire catalogue1999」「乗用車用タイヤ総合カタログ」(1999年1月現在)では、欧文字の「P」と3桁の数字を結合した表示がみられ、このカタログの最終の折り畳み頁中にタイヤサイズの表示の見方が掲載されているので、この点について更に調べてみると、株式会社 山海堂の「自車用タイヤの知識と特性」(昭和55年6月30日第3刷発行)の28頁には、タイヤの種類として「Pタイプタイヤ」が乗用車用タイヤのことを表示するものであるという内容の記載がみられる。

このように、「自動車用のタイヤ」においては、前記各メーカーとも欧文字の1字あるいは2字に数桁の数字を結合した標章を極めて普通に使用していることが認められることからして、本願商標は、これらと同種の「P400」の文字を普通に用いられる方法をもって表示してなるものであるから、これをその指定商品の「自動車用タイヤ」に使用しても取引者・需要者は、前記したごとく用いられる記号・符号としてのみ理解・認識するにとどまるものと判断するのが相当である。

してみれば、本願商標を構成する「P400」の文字は、「自動車用タイヤ」に記号、符号として類型的に使用されており、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標であって、自他商品の識別機能を有しないものといわなければならない。

ところで、請求人(出願人)は、本願商標が十分自他商品識別力を有し、登録されてしかるべきものである旨を述べ、原審(甲第1から5号証)及び当審(甲第6から7号証)において、証拠書類を提出しているので、この点について検討するに、甲第4号証では、本願商標の「P400」以外の「P4000」「P2000」「P6000」「P7000」等がマドリッド協定に基づく国際商標登録を受けていることが認められる。このほか、意見書においてアルゼンチンとブラジルで登録されているこをあげているが、これらは法制、商習慣を異にする外国において登録が認められた事例であって本件の判断に影響を及ぼすものでない。また、甲第1号証の1における販売価格表の23頁には、「P400」の表示とともにタイヤの写真とその特徴の解説が記載され、甲第6号証の「‘96−97自動車タイヤ諸原表」(株式会社自動車春秋社発行)595頁には、同社の他のタイヤ3本の写真とともに本願商標の指定商品の対象となっているタイヤの写真の下に「P400」と表示されているものであり、使用されている事実が認められるにしても、タイヤの商品記号又は符号として表示してるものとみられ、また、本願商標を付した商品の販売数量等の何らの立証もなく、その提出に係る証拠を総合判断してみても本願商標が使用され自他商品の識別力を取得するに至ったものとは認められない。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第5号に該当するものとして、その出願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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