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結論

敗訴(請求棄却)

商標「アレルガン」と「アラガン」の称呼類似性判断(第4条第1項第15号|審判異議2005−90650(T2005−90650/J7))

審判番号
異議2005−90650(T2005−90650/J7)
審判種別
異議

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「アレルガン」引用商標「アラガン」
争点(論点)
称呼類似性判断
適用条文
第4条第1項第15号
指定商品・役務の区分
第29類
最終結論
登録維持(敗訴(請求棄却))

この審決(審判異議2005−90650(T2005−90650/J7)・異議)は、本件商標「アレルガン」と引用商標「アラガン」について、商標法第4条第1項第15号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼類似性判断」です。指定商品・役務は第29類に属します。特許庁は「登録第4896567号商標の商標登録を維持する」と判断しました(登録維持)。他人の周知・著名な商標と出所混同を生じるおそれがないか、出願前に使用状況まで含めて確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第4896567号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4896567号商標(以下「本件商標」という。)は、平成17年3月4日に登録出願、「アレルガン」の文字と「アレルがん」の文字とを二段に併記してなり、第29類「アガリクスエキス末・乳酸菌・チオクト酸・ビタミン類を主原料に生薬を配合してなる粉末状・液状・顆粒状・粒状・錠剤状・カプセル状の加工食品」を指定商品として、同17年9月22日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由の要点

(1)登録異議申立人(以下「申立人」という。)である「アラーガン インコーポレイテッド(Allergan,Inc.)」は、医療用医薬品メーカーとして世界的に周知・著名な存在である。

我が国においても、1973年に参天製薬を通じて眼科用薬品及びコンタクトレンズ用品の販売を開始し、1976年に「参天アラガン株式会社」(1996年に「アラガン株式会社」に統合)を設立した。

また、1989年に眼瞼の痙攣を治療する薬剤「BOTOX」を開発。我が国においても、2003年度には31億4000万円の売上高を記録した。

(2)本件商標より生ずる「アレルガン」の称呼と、申立人の使用する著名商標「Allergan」及び「アラガン」(以下「引用商標」という。)より生ずる「アラガン」の称呼とは、看者の注意を強く引く語頭音「ア」と語尾における「ガン」の音を共通にするものであり、差違音である「レル」と「ラ」は、いずれもラ行音で構成されるものであるから、両者は称呼上類似する。

また、本件商標を英語で表記する場合は「Allergan」と綴ることもあり得るから、その場合には引用商標と同一になる。

さらに、本件商標の指定商品は上記したとおり、健康の維持・促進、美容を目的とするものであるから、申立人の製造・販売に係る商品と共通する商品である。

してみれば、本件商標をその指定商品に使用した場合、取引者・需要者をして、当該商品が申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。

よって、本件商標の登録は、取り消されるべきである。

3 当審の判断

(1)本件商標は、「アレルガン」と「アレルがん」の文字を二段に書してなるものであるから、構成文字に相応して「アレルガン」の称呼を生ずること明らかである。

他方、引用商標は、「Allergan」及び「アラガン」の文字よりなるものであるから、構成文字に相応して「アラガン」及び「アラーガン」の称呼を生ずるものと認められる。

そこで、本件商標より生ずる「アレルガン」の称呼と引用商標より生ずる「アラガン」及び「アラーガン」の称呼とを比較するに、両者は語頭音である「ア」の音と後半部における「ガン」の音を共通にするとはいえ、前者は5音、後者は共に4音(長音含まず。)という音構成の差違に加えて、中間における「レル」と「ラ」及び「ラー」の音に明確な差違を有するものである。

そうとすれば、これらの差違が全体の称呼に与える影響は決して小さいとはいえず、両者をそれぞれ一連に称呼するときはその語調、語感が相違し称呼上彼此相紛れるおそれはないものと判断するのが相当である。

また、観念及び外観においても相紛れるおそれはないものである。

さらに、申立人は、本件商標を英語で表記する場合は「Allergan」と綴ることもあり得るから、その場合は引用商標と同一になる旨主張しているが、本件商標を、申立人が言うように「Allergan」と欧文字表記した場合、「Allergan」からは「アラーガン」の称呼が生ずるものと認められるから、本件商標とは同一の称呼を生ずるものとはいえないばかりでなく、本件商標に接する取引者、需要者においても、本件商標を殊更欧文字表記に置き換えて取引に資する場合があるとは考えにくいところであるから、この点に関する申立人の主張は認め難い。

してみれば、本件商標と引用商標は、その称呼、観念及び外観のいずれからしても十分に区別し得る商標である。

そして、両商標は、他に類似するところがない。

(2)申立人の提出に係る甲各号証によれば、引用商標は申立人の業務に係る商品「医薬品」を表示するものとして、取引者、需要者の間に相当程度知られている商標であることを認め得るものである。

しかしながら、本件商標と引用商標が、その称呼、観念及び外観のいずれからしても十分に区別し得る非類似の商標であることは上記したとおりである。

そうとすれば、商標権者が本件商標をその指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、直ちに引用商標を連想又は想起するものとは認められず、申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないものといわざるを得ない。

(3)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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