Trademark Appeal Case
「SUPER」の識別力と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成10年審判第12174号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別紙(1)に示すとおり「Lovers’」の欧文字及び「ラバーズ」の片仮名文字とを上下二段に表してなり、第14類「貴金属,貴金属製食器類,貴金属製宝石箱,貴金属製のがま口及び財布,貴金属製コンパクト,貴金属製喫煙用具,身飾品(「カフスボタン」を除く。),カフスボタン,宝玉及びその模造品,宝玉の原石,時計,記念カップ,記念たて」を指定商品として、平成8年11月19日に登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願商標の拒絶の理由に引用した登録第2473179号商標(以下、「引用商標」という。)は、別紙(2)に示すとおり「SUPER LOVERS」の欧文字を横書きしてなり、平成2年4月23日登録出願、第21類「装身具,その他本類に属する商品」を指定商品として、平成4年10月30日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
引用商標は、その構成別紙(2)に示すとおり「SUPER LOVERS」の欧文字よりなるところ、構成前半の「SUPER」の文字部分は、「スーパー」と読まれ、「極上の、最高級な」等の意味合いをもって親しまれている平易な英語であって、一般に、他の文字(事物)と結合することにより、その品質等が優れていることを端的に表す英語として容易に理解されるものである。また、構成後半の「LOVERS」の文字部分は「ラバーズ」と読まれ、「恋人たち」の意味合いをもって理解される平易な英語と認められる。
しかして、これら各語を結合して表した引用商標の全体からは、直ちに特定の意味合いの熟語的文字とは認識し得ないものというべきであって、請求人が請求理由において述べる如く「すごい恋人たち」の意味合いをもって一般に親しまれているというような事情は見出し難く、また、その証左もないから、意味上においてこれら文字部分が常に一体不可分のものとして把握されるとみるのは困難といわなければならない。
ところで、引用商標の指定商品中に含まれる貴金属類、宝玉、アクセサリー等の商品の取引事情についてみると、例えば、当該事業者に係るいわゆるインターネット通信を介したホームページ情報によれば、ペンダントの製品カタログにおいて、当該使用素材を「スーパーブルートパーズ」と称し、或いは、プラチナ製品のカタログにおいて、当該関連使用部材を「スーパーチタニウム」と称して紹介するなどして、当該貴金属類又は宝玉ないしその関連使用素材(部材)の優秀性を表示するものとして「スーパー」(SUPER)の語をしばしば使用している事実が見受けられる。
そうとすれば、「SUPER(スーパー)」の語は、前述した一般的意味合いのほか貴金属類、宝玉類等の商品分野において、その品位、等級の優秀性を表示するものとして容易に理解され、かつ、取引上普通に使用されているものとみて差し支えないものと認められる。
してみれば、引用商標をその指定商品について使用した場合、これに接する取引者・需要者は、前記事情よりして、構成中冒頭の「SUPER」の文字部分は、それ自体商品識別の機能を有しないか、もしくは、その機能の極めて弱い部分と認識し、後半の「LOVERS」の文字部分をもって商品識別の標識と捉え、これより生ずる「ラバーズ」の称呼及び「恋人たち」の観念をもって取引に資する場合も決して少なくないといわなければならない。
したがって、引用商標からは、単に「ラバーズ」(恋人たち)の称呼、観念も生ずるものといわなければならない。
一方、本願商標は、その構成別紙(1)に示すとおり「Lovers’」の欧文字及び「ラバーズ」の片仮名文字よりなるところ、構成中、上段の「Lovers’」欧文字部分は、英語の「Lover」(恋人)の複数形ないしはその所有格形を表したものと看取され、これより「恋人たち(のもの)」の意味合いを容易に理解させる平易な英語と認められる。そして、下段に書された片仮名文字部分は、上段の英文字の自然的な読み方(表音)を振り仮名風に併記したものと認められる。
そうとすると、本願商標は、その構成文字に相応して生ずる「ラバーズ」の称呼及び上記観念をもって取引に資されるものとみるのが自然である。
してみれば、本願商標と引用商標とは、「ラバーズ」の称呼を共通にし、かつ、観念においても、共に「LOVER」(恋人)の語(英語)の派生語とみられる点において紛れ易く、かつ、外観においても「L・O・V・E・R・S」の文字綴りを同じくする点で近似した印象を与えるものであるから、これら各点を総合勘案するに、両者は、その出所について混同を生ずるおそれのある互いに類似の商標といわなければならない。
また、本願商標の指定商品中の「貴金属製のがま口及び財布、貴金属製のコンパクト、身飾品(カフスボタン」を除く。)、カフスボタン、宝玉及びその模造品」は、引用商標の指定商品中に包含されるものであって、両者は指定商品においても類似のものと認められる。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものとすべきであるから、これを理由に本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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