Trademark Appeal Case
称呼類似性:語頭音の差異
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2006−90059(T2006−90059/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4907132号商標(以下「本件商標」という。)は、「セルフレックス」の片仮名文字を標準文字で書してなり、平成17年2月21日に登録出願、第10類及び第44類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品又は指定役務として、同年11月11日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人の引用する登録第1072779号商標は、「テルフレックス」の片仮名文字を横書きしてなり、昭和46年11月11日に登録出願、第10類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同49年6月13日に設定登録され、その後、3回にわたって商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、指定商品については、第1類、第5類、第9類、第10類及び第12類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品とする書換登録が平成16年12月1日にされたものである。
同じく登録第1072780号商標は、「TERUFLEX」の欧文字を横書きしてなり、昭和46年11月11日に登録出願、第10類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同49年6月13日に設定登録され、その後、3回にわたって商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、指定商品については、第1類、第5類、第9類、第10類及び第12類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品とする書換登録が平成16年12月1日にされたものである(以下、これらの商標をまとめて「引用商標」という。)。
3 登録異議申立ての理由の要点
本件商標と引用商標とは、いずれも同数音からなる比較的長い称呼であり、その差異は、第1音の「セ」と「テ」の音のみであり、しかも母音を共通としている。また、両商標の最も強く聴覚される音は、共に第4音の「レ」音であることから、両商標は、需要者により時と所を異にして取り扱われた場合には、語韻・語調が類似し混同を生ずる称呼上類似の商標というべきである。そして、両商標の指定商品も類似するものである。
したがって、本件商標の指定商品・指定役務中、第10類「医療用機械器具」についての登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。
4 当審の判断
本件商標と引用商標とは、それぞれ前記したとおりの構成からなるものであるから、それぞれの構成文字に相応して、本件商標からは「セルフレックス」の称呼を生じ、引用商標からは「テルフレックス」の称呼を生ずるものと認められる。
そこで、本件商標から生ずる「セルフレックス」の称呼と引用商標から生ずる「テルフレックス」の称呼とを比較するに、この両称呼は、称呼における識別上重要な要素を占める語頭音において、音質を明らかに異にする摩擦音の「セ」と破裂音の「テ」の音の差異を有するものであるから、この音の差異が両称呼に与える影響は決して小さいものとはいえず、両者は、これをそれぞれを一連に称呼するも、互いに聞き誤るおそれはないものというべきである。
また、両称呼における「レ」の音は促音を伴っていることから、比較的強めに発音されるとしても、中間に位置する音であって、聴者に格別強い印象を与えるものということはできない。
加えて、申立に係る商品は「医療用機械器具」であって、その需要者の多くは医療に携わる専門家であり、商品の取引にあたっては、商標のみを拠り所とするのではなく、メーカー、商品の機能・用途・品質等を総合的かつ慎重に吟味して取引に当たるものということができるから、このような取引の実情をも併せ考慮すれば、両商標は、互いに出所の混同を生ずるおそれのない非類似の商標とみるのが相当である。
そして、本件商標と引用商標とは、それぞれの構成に照らし、外観上判然と区別し得る差異を有するものであり、また、両商標は、いずれも既成の親しまれた観念を有する成語を表したものともいえないから、観念において両者を比較することはできない。
してみれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
したがって、本件商標の登録は、登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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