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Trademark Appeal Case

称呼の類否と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2006−90085(T2006−90085/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4920085号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4920085号商標(以下「本件商標」という。)は、「紙紋番」の文字を標準文字により表してなり、平成17年6月3日に登録出願され、第9類「電子応用機械器具及びその部品,電気通信機械器具」を指定商品として平成18年1月6日に設定登録されたものである。

2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第4900831号商標(以下「引用商標」という。)は、「e−紙紋」の文字を横書きしてなり、平成16年11月16日に登録出願され、第9類「電子応用機械器具及びその部品」及び第42類「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,電子計算機用プログラムの提供,電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)の貸与」を指定商品及び指定役務として平成17年10月14日に設定登録されたものである。

3 登録異議申立ての理由の要点

(1)本件商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念を共通にする類似の商標であり、両者の指定商品も同一又は類似のものである。したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものである。

(2)引用商標は申立人の商標として広く一般に知られているから、これと類似する本件商標がその指定商品に使用された場合、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号の規定に違反して登録されたものである。

4 当審の判断

(1)本件商標の商標法第4条第1項第11号該当性について

本件商標と引用商標との類否について検討するに、それぞれの構成文字に相応して、本件商標は、「シモンバン」又は「カミモンバン」の称呼を生じ、引用商標は、「イーシモン」又は「イーカミモン」の称呼を生ずるものである。さらに、引用商標は、その構成中の「e−」の文字部分が、商品の記号、符号として類型的に採択し使用されるローマ字1字とハイフンの一つと認識される場合があることからすると、「紙紋」の文字部分を捉え、単に「シモン」又は「カミモン」の称呼をも生ずるものといえる。

しかして、本件商標から生ずる「シモンバン」又は「カミモンバン」の称呼と引用商標から生ずる「イーシモン」、「イーカミモン」、「シモン」又は「カミモン」の称呼とは、相違する各音の音質の差、音構成の差等により明らかに区別できるものである。

また、本件商標は、全体として既成の親しまれた観念を有するものではなく、一つの造語を表したものと認識し把握されるとみるのが自然であって、「紙紋」の文字部分のみを分離抽出して観察すべき理由は見出し難いから、観念上、引用商標と比較することはできないし、外観上も引用商標とは明らかに異なるものである。

してみれば、本件商標と引用商標とは、称呼、観念及び外観のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。

(2)本件商標の商標法第4条第1項第15号該当性について

申立人は、商品「電子透かしプリント/e−紙紋」について「紙紋」と認識し得る文字からなる商標を広く使用しており、引用商標は申立人の商標として広く一般に知られている旨主張し、証拠を提出している。

提出された証拠によれば、申立人が主張する上記商品は、「電子透かしプリント」用に開発された電子計算機用プログラムといえるものであり、引用商標が使用されていることが認められる。

しかしながら、上記証拠は、インターネットにおける申立人のホームページ2頁の写し(甲第3号証)及び2頁からなる顧客配布用製品カタログ(甲第4号証)にすぎず、その内容を精査するも、上記商品の取扱い数量、市場占有率、広告宣伝の規模・頻度、引用商標の使用期間・範囲・規模等が一切不明であり、これら証拠によっては、引用商標が使用された結果、申立人の業務に係る商品を表示する商標として取引者、需要者間に広く認識されているものとは到底認めることができない。その他、引用商標が広く一般に知られていることを認めるに足る証拠はない。

しかも、上記(1)のとおり、本件商標と引用商標とは、相紛れるおそれのない非類似の商標といえるものである。

そうすると、本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者が引用商標を連想、想起するようなことはないというべきであり、該商品が申立人又は同人と経済的、組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれはないものと判断するのが相当である。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。

(3)まとめ

以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号のいずれの規定にも違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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