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Trademark Appeal Case

語頭称呼の類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2006−90098(T2006−90098/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4913323号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4913323号商標(以下「本件商標」という。)は、「ZYPHEX」の文字を書してなり、平成17年8月26日に登録出願、第1類及び第9類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、平成17年12月2日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立ての理由

(1)引用商標

登録異議申立人の引用する登録第3193445号商標(以下「引用商標」という。)は、「ZEPHEX」の文字を書してなり、平成5年10月22日に登録出願、第1類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、平成8年8月30日に設定登録されたものである。

(2)理由の要点

本件商標と引用商標は、語頭の「Z」と1文字とばして、4文字「PHEX」を共通にしている。語頭の文字は一般に、需要者の印象に残りやすい部分であり、「PHEX」はひとかたまりの文字群として捉えられやすい。一方、2番目の文字は印象に残り難い傾向にある。このような形で6文字中1文字しか相違しない両商標は、瞬時に捉えた場合、視覚的に非常に似通った印象を与える。両商標を離隔観察した場合には、取り違えて認識する可能性が高いと考えられ、両商標は外観上類似するものである

本件商標は「ザイフェックス」の称呼も生じるが、「Z」が「ジィ:zi」と発音されるところから、「ZY」から「ジ」、全体として「ジフェックス」自然な称呼として生じる。

一方、引用商標は「ゼフェックス」の称呼が生ずる。

そこで、両称呼を対比してみると、「ジフェックス」と「ゼフェックス」は「ジ」と「ゼ」の相違ということになる。「ジ」と「ゼ」はザ行に属する同行音であり、両者とも濁音であり、両音ともロをあまり開かずに、舌端を使って発する破裂音である。その舌の位置に発し分けているものであり、極めて近似した音として聴取される。「ゼフェックス」、「ジフェックス」の称呼は共にまとまりよく、滑らかに発せられ、語頭音が近似し、その後の「フェックス」が共通するので、全体として称呼した場合、両者は聴覚上似通った印象を与えるので、聴別しがたく、両商標は称呼上類似する。

さらに、本件商標及び引用商標は観念を有しない一種の造語であるため、観念上比較し得ない商標である。したがって、称呼や外観だけで商標の相違を認識することになるため、両商標はより混同を生じやすい状況にある。本件商標と引用商標は称呼上及び外観上相紛らわしく、観念上は比較し得ないので、総合的判断により類似する商標である。

また、本件商標の指定商品第1類「化学品」と引用商標の指定商品「冷凍剤,有機ハロゲン化物,その他の化学品」は抵触関係にあり、その需要者は一致するものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものである。

3 当審の判断

本件商標は、「ZYPHEX」の文字からなるものであるところ、その構成文字が固有の語義を有する既成の語であるとする資料はなく、特定の観念を生ずることのない造語からなるというべきものである。

そして、「Z」が「zi(ジィ)」と発音されることがあるとしても、語頭の「ZY」が通常「ジ」と発音されるとすべき証左はなく、むしろ英語の用例に沿えば「ザイ・・」と発音されるとするのが妥当である。したがって、本件商標「ZYPHEX」は、「ザイフェックス」の称呼を生ずるものというのが相当である。

一方、引用商標は、その構成文字に相応して「ゼフェックス」の称呼を生ずるものである。

しかして、「ザイフェックス」と「ゼフェックス」の両称呼は、後半で「フェックス」の音を共通にするけれども、称呼の識別をする上で重要な要素を占める語頭部において、「ザイ」と「ゼ」の明らかな差異を有するから、両者は判然と区別し得るものというべきである。

また、本件商標と引用商標とは、その構成文字の第2文字で、字形の明らかに異なる「Y」と「E」の相違を有するものであり、両者が取違えて看取される程に全体としての印象が近似するものとまではいえないから、時と処を異にして観察した場合においても、外観上で相紛れるおそれがあるとはいい難いものである。

さらに、両商標は、いずれも特定の観念を生ずることのない造語からなるものと認められるから、観念において比較することはできないものである。

してみれば、本件商標は、その外観、称呼及び観念のいずれよりみても、引用商標に類似する商標と判断することはできないものである。

以上のとおり、本件商標は商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものとはいえないから、その登録は維持すべきものである。

よって、同法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。

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