Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2006−90152(T2006−90152/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4922059号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成16年12月27日に登録出願、第16類「新聞,雑誌」を指定商品として、同18年1月20日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人ユーリーグ株式会社(以下「申立人」という。)が引用する登録第4077641号商標(以下「引用商標」という。)は、「いきいき」の文字を横書きしてなり、平成7年5月23日に登録出願、第16類「雑誌」を指定商品として、同9年10月31日に設定登録されたものである。
3 登録異議申立ての理由の要点
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標からは「イキイキライフ」の称呼を生じるが、「〇〇ライフ」と名の付く雑誌の題号は極めて多く、「ライフ」の部分をもって商品の識別を行うことは不可能であって、「ライフ」の文字部分には自他商品識別力がないものということができる。
そうとすれば、本件商標は、その構成態様からばかりでなく、上記した事情からみても「イキイキ」の称呼が生じるものである。他方、引用商標から「イキイキ」の称呼を生ずること明らかである。
また、本件商標からは、「生命力あふれる生涯ないし生活」といった観念が生じるが、雑誌等の題号は、読者に対して提供する情報の内容・目的を示しているものであるから、引用商標からは「生命力あふれる方法ないし生き方」という観念も生じ得るものである。
したがって、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念において類似し、両商標の指定商品も類似するものである。
(2)商標法第4条第1項第15号について
申立人は、「いきいき」を題号とする雑誌(以下「申立人雑誌」という。)を出版しており、申立人雑誌は、50代の読者、主に女性をターゲットにし、直販・定期購読雑誌として1996年3月に創刊され、平成18年4月号で112号を数え、テレビCMや全国紙・地方紙等への広告等により全国的に宣伝されて、その広告宣伝費は、平成17年3月期には15億円以上という多額になっており、現在の購読者数は42万人を越えている。
申立人雑誌において、現在も連載されている日野原重明氏の「生きかた上手」は、単行本化されて120万部以上を売り上げてミリオンセラーとなっており、このことは、申立人雑誌の著名性を示す証左でもある。
一方、商標権者(株式会社いきいきライフ)は、「いきいきライフ」をその題号とする雑誌を出版することを予定しており、その雑誌の内容は、申立人雑誌と同様に、50代の読者を需要者とし、生きかた・暮らしかたに関する情報の提供を内容とする雑誌であって、しかも、その販売方法についても、申立人雑誌と全く同じ定期購読直販誌であって、通販誌を付属させる形のビジネスモデルをとっている。
したがって、本件商標がその指定商品について使用された場合には、申立人の業務に係る商品とその商品の出所について誤認混同するおそれがある。
(3)よって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。
4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、別掲に示したとおりの構成からなるところ、これを構成する各段の構成文字は、外観上まとまりよく一体的に表現されており、これより生ずる「イキイキライフ」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものであって、他に構成中の「いきいき/IKIIKI」の文字部分のみが独立して認識されるとみるべき特段の事情は見い出せない。
そうとすれば、本件商標は、該構成各文字全体に相応して「イキイキライフ」の称呼のみを生ずるものであって、単に「イキイキ」の称呼が生ずることはないものといわなければならない。
してみれば、本件商標から単に「イキイキ」の称呼をも生ずるものとし、そのうえで、本件商標と引用商標とが称呼において類似するものとする申立人の主張は採用できない。
この点について、申立人は、雑誌の題号として「ライフ」の文字は自他商品識別力がない旨主張しているが、雑誌の題号の一部に「ライフ」の語が採択されている例が多いことは事実であるとしても、そうであるからといって、「ライフ」の文字部分が自他商品識別力のないものとはいえず、むしろ、格別の事情のない限り、「新聞,雑誌」の題号は、その構成文字全体を不可分一体のものとして認識・把握され、取引に供されているものとみるのが相当である。
また、本件商標からは「生命力あふれる生涯ないし生活」の如き観念を生じ、引用商標からは「生命力あふれる様」の如き観念を生ずるものとみるのが自然であり、引用商標からも本件商標と同様の観念を生ずる旨の申立人の主張は採用し難い。
その他、本件商標と引用商標とを類似するものとすべき特段の理由は、見出せない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(2)商標法第4条第1項第15号について
上記したとおり、本件商標と引用商標とは、十分に区別し得る別異の商標というべきものであるから、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者をして、引用商標を連想又は想起させるものとは認められず、その商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
(3)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
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