1 本件商標
本件登録第4804171号商標(以下「本件商標」という。)は、「BALANCING FLUID」の欧文字を横書きしてなり、平成16年1月23日に登録出願、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として、平成16年9月17日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものである。
したがって、本件商標の登録は取り消されるべきである。
3 取消理由の通知
登録異議申立人(以下「申立人」という。)の提出に係る甲第3号証及び甲第4号証によって、化粧品を取り扱う業界において、「バランシング、Balancing」の語が、「肌等の水分や皮脂のバランスを保つ商品」、又は、うるおいとサラサラといった「相反するような機能をバランスよく持つ商品」の意味合いをもって普通に使用されていること、また、「フリュイド(FLUID)」の語が、化粧水や乳液等の「液状の商品」を表す語として普通に使用されていることを認めることができる。
そして、本件商標は、「BALANCING FLUID」の文字を普通に用いられる方法で表してなるから、これを本件商標の指定商品中の「化粧品」について使用した場合、前記実情から、取引者・需要者は、該商品が「うるおいとサラサラの機能をバランスよく有する液状の化粧品」であることを認識するに止まり、その商品の効能、用途、品質等を表示したにすぎず、自他商品の識別標識としての機能を有しないものである。
また、本件商標を「うるおいとサラサラの機能をバランスよく有する液状の化粧品」以外の「化粧品」に使用するときは、商品の品質について誤認を生ずるおそれがある。
したがって、本件商標の登録は、その指定商品中「化粧品」について、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものであるから、同法第43条の3第2項の規定に基づき、取り消すべきものである。
4 当審の判断
本件に関し、審判長は、商標権者に対し、平成17年12月20日付けで、前記3の取消理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者からは何ら応答もなかった。
そして、前記3の取消理由は、妥当なものと認められるので、本件商標は、その指定商品中、「化粧品」についての登録は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものである。
したがって、本件商標は、その指定商品中「化粧品」についての登録は、同法第43条の3第2項の規定により、取り消すべきものであり、その余の指定商品については、取り消すべき理由は認められないから、同法第43条の3第4項の規定により、その商標登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。