Trademark Appeal Case
「ICOM」の類否判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2005−90447(T2005−90447/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4868546号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成16年11月5日に登録出願、第9類「電子応用機械器具及びその部品,家庭用テレビゲームおもちゃ,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,電子出版物」、第35類「広告,トレーディングスタンプの発行,経営の診断又は経営に関する助言,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,書類の複製,文書又は磁気テープのファイリング,広告用具の貸与」、第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供」及び第42類「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,電子計算機・自動車その他用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,電子計算機の貸与,電子計算機用プログラムの提供」を指定商品及び指定役務として、平成17年6月3日に設定登録されたものである。
2 引用商標
(1)登録第912916号商標(以下「引用商標1」という。)は、「ICOM」の欧文字を横書きしてなり、昭和44年6月19日に登録出願、昭和46年7月29日に設定登録、平成14年2月27日に指定商品の書換登録がされ、第7類ないし第12類、第17類及び第21類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、現に有効に存続しているものである。
(2)登録第2269854号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、昭和62年7月20日に登録出願、平成2年9月21日に設定登録され、第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、現に有効に存続しているものである。
(3)登録第2431297号商標(以下「引用商標3」という。)は、「Icom Inc.」の欧文字を横書きしてなり、平成元年8月2日に登録出願、平成4年6月30日に設定登録、平成14年6月5日に指定商品の書換登録がされ、第7類ないし第12類、第17類及び第21類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、現に有効に存続しているものである。
(4)登録第4768085号商標(以下「引用商標4」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成14年1月1日に登録出願された商願2002−3830に係る商標法第10条第1項に規定による商標登録出願として、平成15年3月26日に登録出願され、平成16年4月30日に設定登録され、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、現に有効に存続しているものである。
(5)登録第4768086号商標(以下「引用商標5」という。)は、「ICOM」の欧文字を標準文字で横書きしてなり、平成14年1月1日に登録出願された商願2002−3831に係る商標法第10条第1項に規定による商標登録出願として、平成15年3月26日に登録出願され、平成16年4月30日に設定登録され、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、現に有効に存続しているものである。
(6)登録第4062397号商標(以下「引用商標6」という。)は、「ICOM」の欧文字を横書きしてなり、平成6年12月27日に登録出願、平成9年10月3日に設定登録され、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、現に有効に存続しているものである。
(7)登録第3005480号商標(以下「引用商標7」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成4年9月25日に登録出願、平成6年9月30日に設定登録され、第35類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、現に有効に存続しているものである。
(8)登録第3037286号商標(以下「引用商標8」という。)は、「アイコム」の片仮名文字を横書きしてなり、平成4年9月25日に登録出願、平成7年4月28日に設定登録され、第35類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、現に有効に存続しているものである。
(9)登録第3020537号商標(以下「引用商標9」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成4年9月25日に登録出願、平成7年1月31日に設定登録され、第41類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、現に有効に存続しているものである。
(10)登録第3046104号商標(以下「引用商標10」という。)は、「アイコム」の片仮名文字を横書きしてなり、平成4年9月25に登録出願、平成7年5月31日に設定登録され、第41類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、現に有効に存続しているものである。
(11)登録第4681909号商標(以下「引用商標11」という。)は、「ICOM」」の欧文字を標準文字で書してなり、平成14年1月1に登録出願、平成15年6月13日に設定登録され、第9類、第35類、第38類、第41類ないし第45類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、現に有効に存続しているものである。
以下、各引用商標を総称していうときは、「引用商標」という。
3 当審が通知した取消理由
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、別掲(1)のとおり、「TRANS−Icom」の欧文字を表してなるところ、「TRANS」と「Icom」とは、大文字か小文字かの文字の違いを有するばかりでなく、両者の間には、ハイフンが存在していることから、視覚上、ハイフンの前後で「TRANS」と「Icom」とに分離して観察されるものである。また、「Icom」の文字は、特定の語義を有しないものであり、本件商標は、全体として一つのまとまった観念を生ずるものではない。加えて、「TRANS」の文字は、「横切って、他の側へ」等の語義を有する接頭語であり、「Icom」の文字は、後述のように登録異議申立人(以下「申立人」という。)が「ICOM」「アイコム」の文字からなる商標を無線機器、コンピュータ等の商品に使用し、需要者に広く知られていることからすると、本件商標は、その構成中の「Icom」の文字部分が着目され取引に資する場合も決して少なくないというべきであるから、該文字部分も自他商品及び役務の識別標識としての機能を有するというのが相当である。
そうとすると、本件商標は、その構成中の「Icom」の文字に相応して、「アイコム」の称呼をも生ずるものといわなければならない。
他方、引用商標は、その構成文字に相応して、「アイコム」の称呼を生ずることが明らかである。
そうとすれば、本件商標と引用商標とは、「アイコム」の称呼を共通にする類似の商標と認められる。
そして、本件商標の指定商品及び指定役務中、第9類「電子応用機械器具及びその部品,家庭用テレビゲームおもちゃ,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD-ROM,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,電子出版物」は、引用商標1ないし引用商標6及び引用商標11の指定商品と抵触し、第35類「広告,経営の診断又は経営に関する助言,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,書類の複製,文書又は磁気テープのファイリング,広告用具の貸与」は、引用商標7及び引用商標8の指定役務と抵触し、第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,電子出版物の提供」は、引用商標9及び引用商標10の指定役務と抵触し、第42類「電子計算機用プログラムの提供」は、引用商標1ないし引用商標3及び引用商標6の指定商品と抵触している。
したがって、本件商標と引用商標とは、類似する商標であって、かつ、本件商標の指定商品及び指定役務中、上記第9類の商品及び第35類、第41類若しくは第42類の役務は、引用商標の指定商品及び指定役務と同一又は類似の商品及び役務である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
(2)商標法第4条第1項第15号について
申立人が提出した甲第14号証の1、甲第15号証の1ないし8、甲第16号証の1ないし11、13ないし15、18ないし20、23、24、27、28、32、33、37ないし52、55ないし57、甲第17号証の1及び2、甲第21号証の1によれば、「ICOM」、「アイコム」の文字は、申立人の社名の要部であって、かつ、申立人は、「ICOM」、「アイコム」の文字からなる商標(以下「申立人使用標章」という。)を無線機器、コンピュータ及び周辺機器等に使用してきた結果、本件商標の登録出願前より、取引者・需要者の間に周知著名になっていた事実が認められる。
そして、本件商標は、前記(1)のとおり、申立人使用標章と類似するものである。
そうすると、本件商標をその指定商品及び指定役務に使用した場合、その需要者は、直ちに申立人又は申立人使用標章を連想し、該商品及び役務があたかも申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品及び役務であるかのように、商品及び役務の出所について混同を生ずるおそれがあるというべきである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。
4 商標権者の意見
上記3の取消理由の通知に対し、商標権者からは何らの応答もない。
5 当審の判断
本件商標は、上記3のとおりの取消理由があるものと認められるので、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものであって、同法第43条の3第2項の規定に基づき、取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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