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Trademark Appeal Case

不使用取消の論点

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2005−30881(T2005−30881/J2)
審判種別取消
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第4402415号商標の商標登録は取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4402415号商標(以下、「本件商標」という。)は、「ミラクルウェーブ」の片仮名文字を標準文字で書してなり、平成11年8月30日に登録出願、第10類「血圧計,電位治療器,紫外線灯治療器,赤外線灯治療器,炭素灯治療器,超音波治療機械器具,超短波治療機械器具,治療用浴機械器具,マッサージ器,家庭用電気マッサージ器」を指定商品として、同12年7月21日に設定登録、現に有効に存続しているものである。

2 請求人の主張の要点

請求人は、結論同旨の審決を求めると主張し、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のとおり述べ、証拠方法として甲第1号証を提出した。

(1)請求の理由

本件商標は、本審判請求前3年以内に、日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが使用していない。

したがって、商標法第50条の規定により、本件商標の登録は取り消されるべきである。

(2)答弁に対する弁駁

(ア)請求人適格について

被請求人は答弁書において、「現行商標法においては・・・不使用に基づく商標取消審判においては・・・当然に請求人は本件商標が取り消される事により法律上の利益を有しなければならないものである。然るに請求人は何等この点について言及し、かつ、立証するところがないので、本件請求は理由なきものとして審決をもって却下されるべきものである。」と答弁している。

しかしながら、商標登録の取消審判に関する商標法第50条第1項には、商標登録の取消審判の請求人適格について明確に、「何人も」請求することができると規定している。

したがって、被請求人の答弁内容は法律的に誤ったものであり、主張として成立しないものである。

(イ)被請求人は答弁書において「・・・確かに特許庁原簿を看るときは、その原簿には、専用使用権又は通常使用権の設定の登録も看えないが、・・・」と、本件商標権には専用使用権も通常使用権も設定登録されていないことを自ら認めており、また、「通常使用権の設定登録は、そのことが第三者対抗要件(債権的性格)に過ぎないので、現実には、登録名義人株式会社フジ医療器が口頭で、『ミラクルウエーブ』の使用者と通常使用権を許諾すれば足りるものであります。」と主張している。

かかる被請求人の主張内容からすれば、被請求人に使用権者は現実に存在しておらず、被請求人が本件商標を使用している事実はないことを自ら自白しているものである。本件審判請求後に通常使用権を許諾しても、本件商標が本審判請求前3年以内に、日本国内において不使用であった、という本件審判請求までの過去の事実を覆すことはできない。

つまり、被請求人の答弁内容は被請求人の本件商標の使用の事実を何等証明していないばかりか、本件商標が使用されていない事実を自ら認めたものである。

3 被請求人の答弁の要点

被請求人は、「本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求める。」と答弁し、その理由を要旨次のとおり述べ、証拠方法として乙第1号証を提出した。

答弁の理由

(1)現行商標法においては、旧商標法のような「利害関係ノアルコトヲ要ス」旨の明文はないが、これは利害関係を必要としないからという理由に基づいたものでないことは、当然の理であり、不使用に基づく商標取消審判においては挙証責任の転換に伴う濫訴の防止、利益なければ訴権なしとの民事訴訟法上の原則に照らしてみても、当然に請求人は本件商標が取り消される事により法律上の利益を有しなければならないものである。

然るに請求人は何等この点について言及し、かつ、立証するところがないので、本件請求は理由なきものとして審決をもって却下されるべきものである。

(2)仮に請求人において法律上の利害関係を有するとしても、下記理由により本件審判の請求は成り立たないものである。

請求人は、本件商標は、専用使用権者若しくは通常使用権の設定登録もないと述べているが、特許庁原簿には、専用使用権又は通常使用権の設定の登録はないが、専用使用権の設定登録は、その効力発生要件であるが、通常使用権は、必ずしも登録原簿に設定登録をしなくても、その効力を失うものではない。

すなわち、通常使用権の設定登録は、第三者対抗要件に過ぎず、現実には、商標権者がロ頭で、「ミラクルウェーブ」の使用者と通常使用権を許諾すれば足りるものである。

以上の理由から、請求人主張には根拠がない。

(3)ちなみに、請求人のホームページには、本件商標の使用と思われる「MIRACLE WAVE(マルR)」が平成14年頃から現在に至るまで全国的に使用されていものと思われる(乙第1号証)。

4 当審の判断

被請求人は、本件審判請求に関し請求人の利害関係の有無について言及しているが、現行商標法第50条第1項において、商標登録の取消し審判は、何人も、その指定商品又は指定役務に係る商標登録を取り消すことについて審判を請求できる旨規定されていることから、被請求人は、何ら利害関係を疎明する必要はないものと解釈しなければならない。

そうとすれば、「請求人において本件取消請求に係る法律上の利益を有することについて言及し、かつ、立証するところがないから、本件請求は理由なきものとして審決をもって却下されるべきものである。」との被請求人の主張は採用できない。

そして、乙第1号証(インターネットホームページ)には本件商標と社会通念上同一と認められる商標(「MIRACLE WAVE(マルR)」)が「美容機器」について使用されていることが認められるが、同証拠においての本件商標を使用する者は、被請求人若しくはその使用権者等とは認められないから(商標法第50条第1項における挙証責任は被請求人にあるものと解される。)、これをもって、被請求人が本件商標を取消請求に係る指定商品について使用していた事実を認めることができない。

してみれば、被請求人は、本件商標を継続して本件取消審判の請求の登録日(平成17年「2005年」8月11日)前3年以内に日本国内において、本件取消請求に係る指定商品について使用していなかったものといわざるを得ず、また、これを使用していないことについて正当な理由があることを明らかにしていない。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、その登録を取り消すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

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