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第4条第1項第11号・第4条第1項第16号・第3条第1項第3号「造語の識別力と称呼の類否」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2005−8131(T2005−8131/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2005−8131(T2005−8131/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
造語の識別力と称呼の類否
適用条文
第4条第1項第11号・第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2005−8131(T2005−8131/J1)・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第11号・第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「造語の識別力と称呼の類否」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「Triple-Power-Infiltrate」と「トリプルパワーインフィルトレート」の各文字を二段併記してなり、第3類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成16年4月14日に登録出願されたものである。

そして、指定商品については、当審における平成17年5月2日付け手続補正書により、第3類「せっけん類,化粧品,香料類」に補正されたものである。

2 原審の拒絶の理由

原査定は、以下のとおり、認定、判断し本願を拒絶した。

(1)本願商標は、上段に「3倍の」の意味を有する「Triple」の文字と、「力、能力」の意味を有する「Power」の文字と、「浸透させる、染み込ませる」の意味を有する「Infiltrate」の文字とを「−(ハイフン)」で連結した「Triple-Power-Infiltrate」と書し、下段にその表音「トリプルパワーインフィルトレート」と書してなるから、「3倍の力で浸透させる」程の意味合いを理解させるにすぎない。そして、本願指定商品を取り扱う分野においては、例えば、肌の保湿力を高めるために、皮膚に浸透する力に優れたことを謳った化粧水や、肌に栄養を与えるために、商品の成分が皮膚に浸透する力に優れたことを謳った石鹸等が販売、取引されている実情があるから、本願商標をその指定商品中、前記の文字に相応する商品、例えば、「せっけん類,化粧品」等に使用するときは、単に「(皮膚あるいは髪などに)(通常の)3倍の力で浸透させる商品」であるという商品の品質・効能を表示するにすぎない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。

(2)本願商標は、下記の登録第2701092号商標と同一又は類似であって、その商標に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

「トリプル」の文字からなり、平成2年11月27日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同6年12月22日に設定登録、その後、商標権存続期間の更新登録及び指定商品の書換登録がなされ、第3類「化粧品,植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,精油からなる食品香料,薫料」を指定商品として、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)本願商標は、上記のとおり「Triple-Power-Infiltrate」と「トリプルパワーインフィルトレート」の文字よりなるところ、その構成各文字は、上段の欧文字にハイフンが含まれるものの、全体として外観上まとまりよく一体に表現されていて、構成全体より生ずる「トリプルパワーインフィルトレート」の称呼も、格別冗長とはいえず、よどみなく一連に称呼できるものである。

そして、その構成中の「Triple(トリプル)」、「Power(パワー)」及び「Infiltrate(インフィルトレート)」の各文字が、それぞれ、原審説示の意味を有しているとしても、本願商標全体からは、直ちに「(皮膚あるいは髪などに)(通常の)3倍の力で浸透させる商品」の意味合いを看取させるものとはいい難く、また、指定商品についての品質等を直接的、かつ、具体的に表示したものともいえないから、本願商標は、構成全体をもって、特定の語義を有しない一体不可分の造語とみるのが相当である。

さらに、上記の文字が、本願商標に係る指定商品を取り扱う業界において、商品の品質等を表す記述的用語として、普通に使用されている事実を発見することもできない。

そうすると、本願商標は、これをその指定商品に使用しても、自他商品の識別標識としての機能を十分に果たし得るものであり、かつ、商品の品質について誤認を生じさせるおそれもないものというべきである。

(2)本願商標は、上記3(1)において認定したとおり、構成全体をもって、一体不可分の造語と認識し、把握されるとみるのが相当であり、また、他に、構成中の「Triple」及び「トリプル」の文字のみが、独立して認識されるとみるべき特段の事情もない。

そうすると、本願商標は、その構成文字全体に相応して、「トリプルパワーインフィルトレート」の称呼のみを生ずるものとみるのが相当であって、「トリプル」の文字からなり、「トリプル」の称呼を生ずる引用商標とは、明らかに相違する商標というべきである。

(3)したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号、同法第4条第1項第16号及び同法第4条第1項第11号には該当しない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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