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Trademark Appeal Case

地名商標の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2005−6459(T2005−6459/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「揖保」の文字を標準文字により書してなり、第29類及び第31類に属する願書記載とおりの商品を指定商品として、平成16年2月16日に登録出願されたものである。

そして、願書記載の指定商品については、同年10月4日付け手続補正書により、第29類「揖保川で生産・採取・捕獲した鮎・その他の食用魚介類(生きているものを除く。),揖保川で生産・採取・捕獲し加工した鮎・その他の加工水産物」及び第31類「揖保川で生産・採取・捕獲した鮎・その他の食用魚介類(生きているものに限る。),揖保川で生産・採取・捕獲した友釣り用鮎,揖保川で生産・採取・捕獲した魚類(食用のものを除く。生きているものに限る。)と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『揖保』の文字を書してなるものであるところ、該文字は兵庫県南西部の郡名である『揖保郡』を認識させるものであるから、本願商標をその指定商品に使用するときは、これに接する取引者・需要者をして、『兵庫県揖保郡において生産あるいは販売された商品』であるという、単に商品の産地・販売地を表示したと理解するにとどまり、自他商品識別標識として機能し得ないものと認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、「揖保」の文字を横書きしてなるところ、三省堂編修所編「コンサイス日本地名事典」(株式会社三省堂、1989年12月15日第3版発行)によれば、該文字は、「兵庫県南西部の郡名などに冠する。」として「揖保川」、「揖保川町」、「揖保郡」と記載がされている。

また、インターネット情報によれば、以下の事実が認められる。

揖保郡は、兵庫県の郡。人口74,469人、面積163.80 km2。(2003年)以下の1町を含む。太子町。 沿革として、明治29年4月1日 揖東郡と揖西郡が合併して揖保郡が成立した。以下の3町は平成17年(2005年)10月1日に龍野市と合併してたつの市となった。揖保川町、新宮町、御津町」と表示され( ウィキペディアフリー百科事典http://ja.wikipedia.org/wiki/%e6%8f%96%e4%bf%9d%e9%83%a1)、「(旧)揖保郡」の範囲には、「揖保川、揖保川町」が含まれると認められる。

そうとすると、「揖保」の文字を普通に用いられる方法で書してなる本願商標を、指定商品に使用するときは、これに接する取引者、需要者をして、該商品が原審説示のとおり「兵庫県揖保川流域の揖保郡において生産、採取、捕獲、加工あるいは販売されたもの」と理解・認識させるに止まり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものとは認められないものと判断するのが相当である。

したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号に該当し、登録することはできない。

なお、請求人は、「揖保川水系における漁業免許状を有し、揖保川水系で生産・採取・捕獲された鮎等の川魚を市場に提供しているのは請求人だけであり、取引者・需要者が本願商標「揖保」に接したときには、「揖保川水系」を直ちに連想し、請求人によって生産・採取・捕獲され提供された鮎等の川魚であることを直ちに認識すると考えるのが自然である。」旨述べるが、これが、前記認定を覆すべき特段の事情と認めることが出来ず、又請求人は、本願商標が使用による識別性を獲得したものであるとの主張及び立証もしていないから、請求人の主張は採用することはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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