結論テキスト
審判費用は,請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2005−31306(T2005−31306/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第4470525号商標(以下「本件商標」という。)は,平成11年12月3日に登録出願,「PLAY ONLINE」の文字を標準文字で書してなり,第35類,第37類,第38類及び第42類に属する商標登録原簿に記載の役務を指定役務として,平成13年4月27日に設定登録されたものである。
請求人は,本件商標の指定役務中第35類「広告,経営の診断及び指導,市場調査,商品の販売に関する情報の提供」についての登録を取り消す,審判費用は被請求人の負担とする,との審決を求め,その理由及び答弁に対する弁駁を次のように述べ,証拠方法として,甲第1号証及び甲第2号証を提出した。
本件商標は,その指定役務中第35類「広告,経営の診断及び指導,市場調査,商品の販売に関する情報の提供」について,継続して3年以上日本国内において商標権者,専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから,商標法第50条第1項の規定により,取り消されるべきものである。
(1)被請求人は,本件商標が,本件審判請求の予告登録前三年以内に,指定役務「広告」に使用されていたと主張するが,具体的な主張としては,被請求人のオンラインゲームのウェブページ「playonline.com」の中の次の4件のバーナー広告の掲載を主張し,被請求人のウェブページの写し(乙第2号証)を提出している。
イ. 株式会社ロジクールの広告
ロ. NECアクセステクニカ株式会社の広告
ハ. 日本電気株式会社の広告
ニ. NVIDIAコーポレーションの広告
しかしながら,被請求人は,これら4件の広告が当該ウェブページに掲載された時期については,何ら言及していない。被請求人は,答弁書7.2)(5)において,「使用時期」について主張をしているが,そこでは,これらのバーナー広告と同じものが,インターネットに掲載された時期について述べるだけであって,当該ウェブページに掲載された時期については,全く触れられていない。
被請求人の提出にかかる乙第7号証ないし乙第10号証は,これらのバーナー広告のスポンサー会社が,ウェブページ「playonline.com」に各々次の時期掲載されていたことを述べている。
イ.株式会社ロジクール
遅くとも,平成17年1月17日から現在(平成17年12月20日)
口.NECアクセステクニカ株式会社
遅くとも,平成16年4月28日から現在(平成17年12月21日)
ハ.日本電気株式会社
遅くとも,平成17年4月27日から現在(平成17年12月21日)
ニ.エヌビディア株式会社
遅くとも,平成16年3月25日から現在(平成17年12月21日)
(2)乙第7号証ないし乙第10号証の内容は,4つのバーナー広告は,遅くとも,4月(平成17年)には掲載され,その後12月(平成17年)まで継続されていたということである。
被請求人の主張及び提出証拠からは,「本件審判請求の登録前3年以内」のバーナー広告の掲載の時期に対応するものは,これら以外の時期は,考えられない。
(3)しかしながら,平成17(2005)年9月14日に請求人が入手した「playonlme.com」の乙第2号証に対応する画像の写しには,前掲のバーナー広告は無論,いかなるバーナー広告も全く掲載されていない(甲第1号証及び甲第2号証参照。)。
甲第1号証及び甲第2号証のウェブページの画像の写しに問題のバーナー広告が全く掲載されていないことは,乙第7号証ないし乙第10号証の各証明書に記載の内容が全く誤っているということにならざるをえない。
(4)これらの事実に照らして,乙第2号証の示す「playonline.com」のウェブページの画像は,本件審判請求の登録以前にプリントされたものではなく,登録後にプリントされたものと認めるのが自然であり,登録前のバーナー広告の掲載を証明するものではないということになる。
ウェブページの画像は,容易に変更出来るものであり,被請求人もそのウェブページを頻繁に改変しているのが事実であり,それ故,乙第2号証として提出されたウェブページの画像が前述のような状況にあることから,本審判請求の登録前から存在したとの推定をするのは,誤りである。
また,乙第3号証の1及び2,乙第4号証の1及び2,乙第5号証の1及び2並びに乙第6号証の1及び2も,本審判請求後に作成されたものとの混成部分を含むことから,バーナー広告の形状とその名前,日付,掲載されるウェブページの内訳を説明するものとはなりえないものであって,本審判請求の登録前に,これらのバーナー広告が「playonline.com」のウェブページに掲載されていたことの証明は,ないことに帰する。
(5)よって,本件商標は,本審判請求の登録前3年以内に指定役務に使用されていた証明がないから,本件商標は,取り消されるべきものである。
被請求人は,結論同旨の審決を求める,と答弁し,その理由を次のように述べ,証拠方法として,乙第1号証ないし乙第20号証(枝番号を含む。)を提出した。
答弁の理由
(1)請求人は,「本件商標は,その指定役務中,第35類「広告,経営の診断及び指導,市場調査,商品の販売に関する情報の提供」について,継続して3年以上日本国内において商標権者,専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから,商標法第50条第1項の規定により,取消されるべきものである。」と主張している。
しかしながら,被請求人は,本件審判請求の予告登録前三年以内に日本国内において,本件請求に係る指定役務中「広告」について,自ら本件商標を使用しているので,本件商標が,商標法第50条第1項の規定により,取り消される理由は,存在しないものである。
以下,本件商標を指定役務「広告」に使用している事実を立証する。
(2)本件商標の使用の事実
(イ)商標の使用者
乙第2号証は,「被請求人のインターネットにおける『PLAY ONLINE.com』Webサイトの一連の画像の写し」であるが,そのホームページのトップ画面の下に,被請求人である株式会社スクウエア・エニックスを意味する「SQUARE ENIX CO.,LTD」が表示されている。
なお,被請求人である株式会社スクウエア・エニックスが英文においてはSQUARE ENIX CO.,LTDと表記することは,被請求人のインターネットにおける「会社概要」に記載があることより,明らかである(乙第11号証)。
(ロ)使用に係る役務
乙第2号証には,請求に係る指定役務「広告」に関して,いわゆるバーナー広告として,株式会社ロジクールの「Logicool」,NECアクセステクニカ株式会社の「Aterm」,日本電気株式会社の「FF XI推奨/LaVieGタイプC」,NVIDIAコーポレーションの「NVIDIA」が掲載されていることを示している(乙第2号証ないし乙第20号証)。
(ハ)使用に係る商標
乙第2号証のホームページには,大きく本件商標が使用されている。
被請求人のWebサイトのホームページにおいて,当該使用商標は,「PLAY ONLINE.com」と表示されている。当該使用商標は,単にドメイン名の使用ばかりでなく,商標としての使用でもある。このことは,当該使用商標に商標であることを示す「TM」の表示が右下に明示されていることよりも明らかである。
すなわち,被請求人は,「PLAY ONLINE.com」の語を,ドメイン名としてのみでなく,自他商品・役務を識別する商標としても使用しているものである。
また,当該使用商標の後半部分「.com(ドットコム)」は,ドメイン名のセカンドレベルであり,ドメイン名の登録者の属性を表示するにすぎないので,商標としての要部は,前半部分の「PLAY ONLINE」にあることが明らかである。
さらに,乙第2号証の「FINAL FANTASY XI」のオフィシャルサイト(3)には,明確に本件商標と同一の「PLAY ONLINE」が使用されている。さらに,乙第2号証の最後の頁にも本件商標と同一の「PLAY ONLINE」が使用されている。
(ニ)使用時期
乙第3号証の2は,被請求人のインターネットの「PLAY ONLINE.com」のWebページの「バーナー(広告)」として使用した「logicool01」「logicool2」「logicool3」が2004年4月28日,2004年4月28日,2005年1月17日にインターネットに掲載された事実を示す転送用ソフトの履歴の写しである。
乙第4号証の2は,被請求人のインターネットの「PLAY ONLINE.com」のWebページの「バーナー(広告)」として使用した「Atermのイメージ画像」が2004年4月28日にインターネットに掲載された事実を示すファイル転送用ソフトの履歴の写しである。
乙第5号証の2は,被請求人のインターネットの「PLAY ONLINE.com」のWebページの「バーナー(広告)」として使用した「FF XI推奨/LaVieGタイプCのイメージ画像」が2005年4月27日にインターネットに掲載された事実を示すファイル転送用ソフトの履歴の写しである。
乙第6号証の2は,被請求人のインターネットの「PLAY ONLINE.com」のWebページの「バーナー(広告)」として使用した「NVIDIAのイメージ画像」が2004年3月25日にインターネットに掲載された事実を示すファイル転送用ソフトの履歴の写しである。
また,乙第7号証ないし乙第10号証は,バーナー広告をした,株式会社ロジクール,NECアクセステクニカ株式会社,日本電気株式会社,エヌビディア株式会社の広告の証明書である。
(3)結び
以上のとおり,本件商標は,本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において,取消審判の対象となった指定役務中「広告」について使用していることが明らかであるから,本件審判の請求は成り立たない,との審決を求めるものである。
被請求人より提出された乙第2号証ないし乙第10号証(枝番号を含む。)によれば,以下の事実が認められる。
(1)乙第2号証は,「被請求人のインターネットにおける『PLAY ONLINE.com』Webサイトの一連の画像の写し」と認められるところ,そのホームページのトップ画面には大きく本件商標と社会通念上同一と認められる商標が表示されている。そして,そのトップの画面の下に,被請求人(株式会社スクウエア・エニックス)の商号の英文表記と認め得る「SQUARE ENIX CO.,LTD」の欧文字が表示されている。
また,乙第2号証には,請求に係る指定役務「広告」に関して,いわゆるバーナー広告として,株式会社ロジクールの「Logicool」,NECアクセステクニカ株式会社の「Aterm」,日本電気株式会社の「FF XI推奨/LaVieGタイプC」,NVIDIAコーポレーションの「NVIDIA」が掲載されていることが認められる。
さらに,上記のバーナー広告として掲載された各社の使用時期を見ると,乙第3号証の2は,被請求人のインターネットの「PLAY ONLINE.com」のWebページの「バーナー(広告)」として使用した「logicool01」「logicool2」「logicool3」がそれぞれ2004年4月28日,2004年4月28日,2005年1月17日にインターネットに掲載された事実を示す転送用ソフトの履歴(写し)と認め得るものである。その他,乙第4号証の2は,同じく「バーナー(広告)」として使用した「Atermのイメージ画像」が2004年4月28日に,乙第5号証の2は,「FF XI推奨/LaVieGタイプCのイメージ画像」が2005年4月27日に,乙第6号証の2は,「NVIDIAのイメージ画像」が2004年3月25日に,それぞれインターネットに掲載された事実を示すファイル転送用ソフトの履歴(写し)と認め得るものである。
上記のバーナー広告については,乙第7号証ないし乙第10号証で掲載した株式会社ロジクール,NECアクセステクニカ株式会社,日本電気株式会社,エヌビディア株式会社の各社の代表者によって,広告を掲載されていたことの証明書を提出しているものである。
(2)前記(1)で認定した事実を総合すると,前記の「被請求人のインターネットにおける『PLAY ONLINE.com』Webサイトの一連の画像」及び「インターネットに掲載された事実を示す転送用ソフトの履歴」等は,インターネットによる取引の実際で使用されたと認め得るものであり,本件商標の商標権者である被請求人(株式会社スクウエア・エニックス)は,少なくとも,前記のバーナー広告を掲載した履歴における年月日に,該広告の依頼者に対し「広告」の役務を提供したことが認められる。
この点に関し,請求人は,前記した「第2 請求人の主張」の「2 答弁に対する弁駁」において,「平成17(2005)年9月14日に請求人が入手した『playonline.com』の乙第2号証に対応する画像の写しには,前掲のバーナー広告は無論,いかなるバーナー広告も全く掲載されていない(甲第1号証及び甲第2号証参照。)。」と主張しているが,請求人の提出した甲第1号証の画像(写し)によれば,添付されている画像は,「3分の1ページ及び3分の2ページ」のみで「3分の3ページ」が欠落しているものであり,また,甲第2号証の画像(写し)も,同じく「4分の1ページ,4分の2ページ,4分の3ページ」だけで「4分の4ページ」が欠落しており,信憑性に欠け,にわかには信用し難いものであるから,請求人の上記主張は,採用することができない。
そうすると,被請求人は,本件審判の請求の登録日(平成17年11月16日)前3年以内に日本国内において,本件取消審判の取消請求に係る指定役務中の「広告」について,本件商標と社会通念上同一と認められる商標を使用していたと認め得るところである。
したがって,本件商標は,その指定役務中の請求に係る第35類「広告,経営の診断及び指導,市場調査,商品の販売に関する情報の提供」について,商標法第50条第1項の規定により,その登録を取り消すことはできない。
よって,結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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