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Trademark Appeal Case

「ナノ」の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2005−9176(T2005−9176/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「ナノ」の片仮名文字と「NANO」の欧文字を上下二段に書してなり、第8類「手動利器(「刀剣」を除く。),手動工具(「すみつぼ類・皮砥・鋼砥・砥石」を除く。)」を指定商品として、平成16年3月18日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『10億分の1』の意味を有する『NANO』の文字と、その読みと認められる『ナノ』の文字とを、『ナノ』『NANO』と二段に書してなるものであるところ、ナノメートル大の物質構造中、新たな機能を創出する技術の総称で、材料、情報技術やバイオなど、広い範囲で技術革新をもたらすと期待されるナノテクノロジーが近年話題をよんでいるものであることからすれば、これを本願指定商品に使用しても『ナノテクノロジーによる材料で作られた商品』の意味合いを理解させるにとどまり、需要者が何人かの業務に係る商品であるかを認識することができないものと認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、「ナノ」及び「NANO」の各文字を上下二段に書してなるものであるところ、「ナノ」及び「NANO」の語が、「10億分の1を表す単位の接頭語」を意味する語であるとしても、本願商標からは、原審説示の「ナノテクノロジーによる材料で作られた商品」の意味合いを直ちに理解させるものではなく、本願の指定商品の品質を具体的に表示したものということはできない。

また、本願の指定商品を取り扱う業界において、本願商標を構成する「ナノ」及び「NANO」の文字が、商品の品質を表示するためのものとして普通に使用されているという事実も見出せない。

そうとすると、本願商標は、これをその指定商品について使用しても、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであり、他に、本願商標を何人かの業務に係る商品であるかを認識することができない商標としなければならない理由も見出し得ないものであって、かつ、商品の品質の誤認を生じさせるおそれもないと判断するのが相当である。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第16号に該当するということはできないから、本願を上記法条により拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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