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Trademark Appeal Case

略語の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2004−25961(T2004−25961/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1.本願商標

本願商標は、「ACR」の文字を標準文字により表してなり、第1類及び第5類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成15年9月29日に登録出願、その後、指定商品については、同16年6月7日付け及び同17年3月28日付けの手続補正書をもって、第5類「生化学検査用試薬」に補正されたものである。

2.原査定の拒絶理由の要点

原査定は、「本願商標は、『ACR』の文字を書してなるところ、『南山堂 医学大辞典(豪華版)』によると、『ACR』とは、『アンスラサイクリン系anthracyclines抗腫瘍抗生物質』の意味を有する『アクラルビシン(aclarubicin)』の略語であると認められる。そうすると、本願商標を本願指定商品中、例えば、アクラルビシンを配合してなる化学品、植物成長調整剤類、薬剤について使用したときは、これに接する取引者、需要者をして、上記意味内容を理解させるにすぎず、単に商品の品質を表すものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3.当審の判断

本願商標は、前記のとおり「ACR」の文字を書してなるものである。

そして、「ACR」の文字については、『アクラルビシン(aclarubicin)』の略語として、原審説示の医学大辞典に記載があるとしても、同時に「便秘予防薬処方(anti-constipation regimen)」(「第2版 略語大辞典」平成15年2月10日 丸善株式会社発行)等の略語であるとも認められるところである。

また、アクラルビシンとは、抗生物質のうち、がん細胞に対して作用し、その発育、増殖を抑制するがん治療に用いられる治療薬と認められ、本願指定商品について、商品の品質を表すものとして使用されている事実も見いだせなく、商品の品質を表すものとはいい難いものである。

さらに、本願商標は、請求人(出願人)が生化学検査用試薬に使用しているものと認められる。

そうとすれば、本願商標は、これをその指定商品に使用した場合、取引者・需要者は、請求人(出願人)の商品を表すものと認識し把握するとみるのが相当であって、十分に自他商品の識別力を有するものといわざるを得なく、品質の誤認を生ずるおそれもないものといわなければならない。

したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものとはいえず、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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