Trademark Appeal Case
「夜」と「晩」の観念・称呼類似
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2005−4202(T2005−4202/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「朝・昼・夜」の文字を横書きしてなり、第29類「食用油脂,乳製品,食肉,卵,食用魚介類(生きているものを除く。),冷凍野菜,冷凍果実,肉製品,加工水産物,加工野菜及び加工果実,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,加工卵,カレー・シチュー又はスープのもと,お茶漬けのり,ふりかけ,なめ物,豆,食用たんぱく」を指定商品として、平成16年3月24日に登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第1862291号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、昭和57年3月8日登録出願、第32類「食肉、卵、食用水産物、野菜、果実、加工食料品(他の類に属するものを除く)」を指定商品として、同61年5月30日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記のとおり、「朝」「昼」「夜」の文字を「・」(中黒)を介して書してなるものであり、引用商標は、「あさ」「ひる」「ばん」の文字をやや右方にずらしながら三段に書してなるものである。
そして、両商標の構成中の「夜」と「ばん」(晩)だけを取り出して比較した場合には、「夜」は、「日没から日の出までの時間。太陽が没して暗い間。夜(よ)」、また、「晩(ばん)」は、「ゆうべ。ひぐれ。宵(よい)。日没後、人がまだ寝ずにいるような夜の初めの方。さらに広く、夜全体を指すこともある。」(岩波書店発行、広辞苑第5版参照)とあり、それぞれの語が使い分けをして使用されることがあるとしても、両商標は、「朝」「あさ」、「昼」「ひる」の文字とともに「夜」又は「ばん」の文字を結合してなるものであるから、「夜」又は「ばん」の文字からは、一日を大まかに3分割した朝、昼に対応する意味合いを容易に想起させるものというべきであり、両商標が使用される商品は、老若男女が口にする一般的な食料品であることからすると、ご飯時である「朝昼晩(夜)」の意味合いを認識させるというのが相当である。なお、「晩ごはん」を「夜ごはん」と称することも一般に行われていることは、例えば、NHK総合テレビ「お元気ですか日本列島」の「気になることば」の2005年12月1日放送内容のホームページ中、「1日3食 朝?昼?夜?」と題して「朝、昼、夜、それぞれの食事をなんと言いますか?H15年度にNHK放送文化研究所が調査したところ、・・・ ところで最近、『夜ごはん』という言い方を耳にしませんか?先程の調査では、若い人を中心に9%の人が使うと回答しました。」の記載( http://www.nhk.or.jp/a-room/kininaru/2005/12/1201.html)、「Food's-Foo推進機構」のホームページの「談景Interview」コーナーの「パンチ佐藤さんの夜ごはん あっさりしたものを20時までに取るようにしています。」「浜口京子さんの夜ごはん その日の出来事を家族みんなで話しながら夜ごはんを食べています。」の記載(http://www.foods.co.jp/sp/syokutaku2003/)、集英社発行、土井善晴著の書籍「新米ミセスの夜ごはん」の題号( http://www.s-book.com/plsql/com2_detail?isbn=4081050694)、「natural kitchenめだか」のホームページ中の「夜ごはんのメニュー一覧」の記載(http://www.west-medaka.com/gohan/dinner/index.html)からも十分に裏付けられるところである。
そうとすると、本願商標と引用商標とは、これらの商標に接する需要者をして、一日を大まかに3分割した、あるいは、ご飯時である「朝昼晩(夜)」の観念を生ずるものというのが相当であるから、両商標は、観念上、かれこれ相紛れるおそれのある類似する商標といわざるを得ない。また、両商標より生ずる称呼も、「アサヒルヨル」と「アサヒルバン」であり、語頭から第4音までの「アサヒル」の称呼を共通にするものである。
してみれば、本願商標と引用商標とは、外観においては差異が認められるとしても、観念において類似する商標であり、かつ、称呼についても前記のとおり、6音中の語頭からの4音を共通するところから、両商標は、全体として商品の出所について混同を生ずるおそれのある類似する商標と判断するのが相当である。また、本願商標の指定商品と引用商標の指定商品とは同一又は類似するものと認められる。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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