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結論

勝訴(請求認容)

商標「CES」の略語の多義性と識別力(第4条第1項第16号・第3条第1項第3号|審判不服2005−9301(T2005−9301/J1))

審判番号
不服2005−9301(T2005−9301/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「CES」
争点(論点)
略語の多義性と識別力
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2005−9301(T2005−9301/J1)・不服)は、本件商標「CES」について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「略語の多義性と識別力」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は,登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,「CES」の欧文字を標準文字で表してなり,願書記載の役務を指定役務とし,2003年8月29日にアメリカ合衆国でした商標登録出願に基づき,パリ条約第4条による優先権を主張して,平成16年3月1日に登録出願,その後,指定役務については,原審における同17年1月17日付け提出の手続補正書をもって,第38類「電気通信(放送を除く。)に関する情報の提供,テレビジョン放送・有線テレビジョン放送・ラジオ放送に関する情報の提供」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は,「本願商標は,指定役務との関連においては,『事業所集団電話(CES・・・Centralized Extension System)』を認識させる『CES』の文字よりなるものであるから,これを本願の指定役務中の『電話による通信に関する情報の提供』について使用するときは,単に役務の質を表示するにすぎないものと認める。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当し,前記役務以外の『電気通信(放送を除く。)に関する情報の提供』に使用するときは,役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるから,商標法第4条第1項第16号に該当する。 なお,出願人は,意見書において種々述べているが,本願の指定役務と密接な関連を有する事項を収録している『電気電子用語辞典』『新技術略語辞典』『電気通信技術標準用語辞典』『情報通信略語辞典』において,『CES』が『事業所集団電話(Centralized Extension System)』を意味する語である旨の解説が収録されている事実があり,また,代表的な検索エンジンである『Yahoo Japan』を用いて『CES』と『事業所集団電話』をキーワードとしてアンド検索を行うと平成17年2月10日現在11件ヒットすることよりしても,本願商標は,その指定役務との関連においては『事業所集団電話(CES・・・Centralized Extension System)』を認識させるものであると見るのが相当であり,したがって,本願商標をその指定役務中の『電話による通信に関する情報の提供』について使用するときは,単に役務の質を表示するにすぎないものであり,前記役務以外の『電気通信(放送を除く。)に関する情報の提供』に使用するときは,役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるから,さきの認定を覆すことはできない。」として,本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は,前記1に示したとおり,「CES」の文字よりなるものであるところ,「CES」は,原査定説示のように「事業所集団電話(Centralized Extension System)」の略語であることが認められるとしても,他方,「CES」は,「中枢神経興奮状態(central excitatory state)」「中国東方航空(China Eastern Airlines)」及び「海岸地球局(coast earsh station)」の略語としても用いられている(いずれも,第2版 略語大辞典 丸善)ばかりでなく,「CES」は,最近では,請求人(出願人)が主催し,冬は,ラスベガスで,春は,シカゴで開催される世界最大級の家電の祭典「国際家電ショー(Consumer Electronics Show)」の略語(略称)として用いられ,この「国際家電ショー」には,我が国の多くの家電メーカーも出展しており,かかる視察ツアーが大々的に催されるなど,本願指定役務を取り扱う業界においても,該「CES」の略語(略称)としても広く知られるに至っていることが請求人提出に係る甲各号証においても認められるところである。

してみれば,本願商標は,本願指定役務を取り扱う業界において,「事業所集団電話(Centralized Extension System)」の略語としてのみ把握,認識されるということができないから,これをその指定役務中の「電話による通信に関する情報の提供」について使用しても,役務の質を表示するにすぎないものということはできず,また,その指定役務中のいずれの役務について使用しても,役務の質の誤認を生じさせるおそれはないものというを相当とする。

したがって,本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして,本願を拒絶した原査定は,妥当でなく,取り消すべきである。

その他,政令で定める期間内に本願についての拒絶の理由を発見しない。 よって,結論のとおり審決する。

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