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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2005−17403(T2005−17403/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は,登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,「フロンティア債権回収」の文字を標準文字により表してなり,第36類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として,平成17年1月31日に登録出願,その後,指定役務については,平成17年8月25日受付の手続補正書により,最終的に第36類「債権の管理及び回収,債権回収に関するコンサルティング,リース債権の回収代行,債権回収の代行,債権回収に関する情報の提供」に補正されたものである。

2 引用商標

原審において本願の拒絶の理由に引用された登録第3041916号商標(以下「引用商標1」という。)は,「フロンティア」の文字を横書きしてなり,商標法の一部を改正する法律(平成3年法律第65号)附則第5条の規定に基づき,使用に基づく特例の適用を主張して(以下「特例商標」という。)平成4年9月8日に登録出願,第36類「資金の貸付け」を指定役務とし,商標登録例令施行規則附則(平成3年通商産業省令第71号附則)第4条にいう「重複商標」(以下「重複商標」という。)として,平成7年4月28日に設定登録,その後,存続期間の満了による商標権の抹消の登録が平成18年1月25日になされているものである。

同じく,登録第3042526号商標(以下「引用商標2」という。)は,括弧(〔〕)の中に「フロンティア」の文字を横書きしてなり,特例商標として,平成4年9月28日に登録出願,第36類「資金の貸付け」を指定役務とし,重複商標として,平成7年5月31日に設定登録,その後,平成17年12月2日に商標権の存続期間の更新登録がなされ,さらに,平成18年2月22日に重複商標の抹消登録がなされているものである。

同じく,登録第3042753号商標(以下「引用商標3」という。)は,「フロンティア」の文字を横書きしてなり,特例商標として,平成4年9月14日に登録出願,第36類「資金の貸付け」を指定役務とし,重複商標として,平成7年5月31日に設定登録,その後,存続期間の満了による商標権の抹消の登録が平成18年2月22日になされているものである。

同じく,登録第3058442号商標(以下「引用商標4」という。)は,「FRONTIER」の文字を横書きしてなり,特例商標として,平成4年9月21日に登録出願,第36類「国債証券等に係る有価証券指数等先物取引及び有価証券オプション取引の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券市場における国債証券等に係る有価証券指数等先物取引及び有価証券オプション取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理」を指定役務とし,重複商標として,平成7年7月31日に設定登録,その後,存続期間の満了による商標権の抹消の登録が平成18年4月19日になされているものである。

同じく,登録第3061018号商標(以下「引用商標5」という。)は,「フロンティア」の文字を横書きしてなり,特例商標として,平成4年9月29日に登録出願,第36類「受益証券の発行及び募集,信託財産の運用指図,収益分配金及び償還金の支払」を指定役務とし,重複商標として,平成7年7月31日に設定登録,その後,平成17年11月4日に商標権の存続期間の更新登録がなされ,さらに,平成18年4月19日に重複商標の抹消登録がなされているものである。

同じく,登録第4055529号商標(以下「引用商標6」という。)は,「フロンティア」の文字を横書きしてなり,平成4年9月16日に登録出願,第36類「生命保険の引受け,建物の貸与」を指定役務として,平成9年9月12日に設定登録されたものである。

3 原査定の拒絶の理由の要点

本願商標は,引用商標1ないし6と同一又は類似であって,引用商標1ないし6に係る指定役務と同一又は類似の役務について使用するものであるから,商標法第4条第1項第11号に該当する。

4 当審の判断

引用商標1,3及び4は,上記2のとおり,商標権の存続期間の満了により消滅しているものであるから,これらを引用する拒絶の理由は,解消した。

また,上記1のとおり補正された結果,補正後の本願の指定役務と引用商標5及び6の指定役務とは,提供の手段・目的,需要者の範囲,業種,役務に関する業務・事業者を規制する法律等が異なるものであって,商標の類否について検討するまでもなく,類似しないものとなったというべきであるから,本願商標と引用商標5及び6との抵触関係は,解消した。

そこで,以下,本願商標と引用商標2(以下「引用商標」という。)との類否について検討する。

本願商標は,上記1のとおりの構成からなるところ,構成各文字は,同書,同大,等間隔で外観上まとまりよく表されているばかりでなく,これより生ずる「フロンティアサイケンカイシュウ」の称呼も,よどみなく,一気一連に称呼し得るものである。

そして,本願の指定役務は,債権回収という比較的特殊な分野に属するものであること,債権回収会社は,その商号中に「債権回収」の文字を用いなければならず,債権回収会社でない者は,その商号中に債権回収会社であると誤解されるおそれのある文字を用いてはならないとされていること(債権管理回収業に関する特別措置法第13条参照。),本願商標は,請求人(出願人)の商号の略称を表したものと認められることなどを総合すると,本願商標は,殊更「フロンティア」の文字と「債権回収」の文字とを分離して観察されることなく,一体不可分のものとして認識し,把握されるというべきである。

また,本願商標は,全体として既成の親しまれた観念を有する成語を表したものともいえず,一種の造語からなるものというべきである。

そうすると,本願商標は,「フロンティアサイケンカイシュウ」の一連の称呼のみを生ずるものというのが相当である。

他方,引用商標は,その構成中の括弧(〔〕)には,特別な意味合いを見いだし難いところであり,「フロンティア」の文字に相応して「フロンティア」の称呼及び「辺境,最前線」の観念を生ずるものである。

しかして,本願商標から生ずる「フロンティアサイケンカイシュウ」の称呼と引用商標から生ずる「フロンティア」の称呼とは,構成音数が異なるほか,「サイケンカイシュウ」の音の有無という顕著な差異を有することから,それぞれを一連に称呼した場合であっても,全体の音感,音調が明らかに異なり,明瞭に聴別し得るものである。

また,本願商標と引用商標とは,その構成に照らし,外観上判然と区別し得る差異を有するものである。

さらに,本願商標は,特定の既成観念を有しないことから,観念上引用商標と比較すべくもない。

してみれば,本願商標と引用商標とは,その外観,称呼及び観念のいずれの点から見ても,相紛れるおそれのない,非類似の商標といわなければならない。

したがって,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものであるとして本願を拒絶した原査定は,妥当なものでなく,取消しを免れない。

その他,政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

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