Trademark Appeal Case
称呼類似と鼻音の混同
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2004−7356(T2004−7356/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、青色の長方形内に「INSOM」の文字を白抜きで横書きしてなり、第16類に属する願書記載とおりの商品を指定商品として、平成15年4月7日に登録出願されたものである。
そして、願書記載の指定商品については、平成15年11月26日付け手続補正書及び当審において同16年7月1日付け手続補正書により、第16類「医療分野に関する定期刊行物」と補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第4608954号商標(以下「引用商標」という。)は、「IMSON」の文字を横書きしてなり、平成13年12月25日登録出願、第16類「印刷物」を指定商品として、同14年10月4日に設定登録されたものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記1のとおりの構成よりなるところ、その構成中の「INSOM」の文字に相応し、「インソム」の称呼が生ずるものである。
一方、引用商標は、前記2のとおり「IMSON」の文字を書してなるものであるところ、これよりは、「イムソン」の称呼又は一般に親しまれている英語において、例えば「impact」が「インパクト」及び「important」が「インポータント」のように、「m」を「ン」と発音されていることからすれば、「IMSON」の文字よりは、「インソン」の称呼をも生ずるものというのが相当である。
そこで、まず、本願より生ずる「インソム」の称呼と引用商標より生ずる「イムソン」の称呼を比較すると、両者は共に4音構成よりなり、語頭音「イ」と第3音「ソ」を共通にし、第2音において「ン」と「ム」及び語尾音において「ム」と「ン」の相違があるが、「ン」と「ム」は有声の気息を鼻から洩らして発する鼻音たる弱音であって、かつ、聴取されがたい中間と語尾に位置するものであるから、その差異は一層薄れがちのものとなり、それぞれ一連に称呼するときは、その語感、語調が近似し相紛らわしいものといわなければならない。
次に、本願商標より生ずる「インソム」の称呼と引用商標より生ずる「インソン」の称呼とを比較すると、両者は共に4音構成よりなり、「イ」「ン」「ソ」の各音を共通にし、異なるところは語尾における「ム」と「ン」の音の差のみであり、両音の差異音は、上記と同様、鼻音たる弱音であって、語尾に位置するものであるから、全体の称呼において相紛らわしいものである。
してみれば、本願商標と引用商標とは、外観及び観念の差異を考慮したとしても、称呼上類似の商標というのが相当であり、かつ、本願商標の指定商品と引用商標の指定商品とは、同一又は類似するものと認められる。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すべき限りでない。
なお、請求人は、「本願商標は『医療分野に関する定期刊行物』に使用しますが、引用商標は、その権利者のホームページ(請求人提出資料1)からすれば、その業務内容をマネジメントとしており、医療分野とは全くかけ離れていることがうかがわれます。とすれば、共に印刷物の範疇に属するものであったとしても、本願指定商品と引用商標にかかる指定商品とは需要者の範囲は全く異なるものであり、需要者が両商標を誤認するとは考えられない」旨主張しているが、本願商標の指定商品と引用商標の指定商品とは、その記載内容の分野が異なるものであっても、本屋等の販売場所、流通経路、需要者の範囲等が一致するものであり、前記のとおり判断するのが妥当であるから、請求人の上記主張は、採用することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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