Trademark Appeal Case
地名「パリス」の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2005−21651(T2005−21651/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲のとおり「パリス」の文字を横書きしてなり、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴(「乗馬靴」を除く。)」を指定商品として、平成16年11月22日に登録出願されたものである。
2 原査定における拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、『パリス』の文字を書してなるところ、該文字はフランスの首都名として良く知られた『Paris』の表音と認められるものであるから、これを本願指定商品に使用しても、その商品がフランスで製造・販売されたものと認識するにとどまり、単に商品の産地・販売地を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 請求人の主張(要旨)
フランスの首都「Paris」の表音は、英語読みでは「パリス」となるが、フランスの首都を我が国では、「パリ」又は「パリー」と言い、「パリス」と呼ばれることはないし、広辞苑や、他の辞書でも、「パリス」という表現でフランスの首都の名前を解説している例は見当たらないから、日本の需要者は「パリス」とカタカナ文字で表記された商標に接した場合に、即座にフランスの首都パリを想起することはない。したがって、本願商標「パリス」は、フランスの首都を普通に表したものではなく、産地又は販売地を普通に表してなるものとは言えないから、商標法第3条第1項第3号に該当しない。
4 当審の判断
フランスの首都パリは、海外におけるファッションの著名な発信地として、一般に広く知られていることは、当庁における顕著な事実である。
そこで、本願商標についてみると、本願商標は、別掲のとおり「パリス」の文字を特に顕著な特徴もない態様で表わしてなるものであるが、フランスの首都「Paris」の英語読みが「パリス」であることは請求人も認めるところである。
そして、「Paris」は、平易な英単語(固有名詞)であるばかりでなく、本願の指定商品は、上記1のとおり、被服、履物等のファッション関連の商品のため、その取引者、需要者には、外国語に親しんだ者も多く含まれているということができるから、本願商標に接する取引者、需要者は、該英単語「Paris」を容易に想起するとともに、「フランスの首都パリ」の観念をも想起するというのが相当である。
また、「PARIS」を「パリス」と称呼する場合があることは、例えば、インターネット上においても、著名なフランスのファッションブランド名と「PARIS」からなる商標「marie claire PARIS」を「マリクレールパリス」と、同じく「renoma PARIS」を「レノマパリス」と片仮名表示したものが多数存在することからも、十分に伺い知ることができるものである。
そうとすれば、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、自他商品識別標識として認識することはなく、単に該商品がパリでデザイン、製造等されたものであると認識するにすぎないといわざるを得ない。
したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号に該当するものとして本願を拒絶した原査定は妥当なものであって、取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
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