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結論

敗訴(請求棄却)

商標「うるおう」の記述性(第4条第1項第16号・第3条第1項第3号|審判異議2005−90482(T2005−90482/J7))

審判番号
異議2005−90482(T2005−90482/J7)
審判種別
異議

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「うるおう」
争点(論点)
「うるおう」の記述性
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
第5類・第10類
最終結論
登録維持(敗訴(請求棄却))

この審決(審判異議2005−90482(T2005−90482/J7)・異議)は、本件商標「うるおう」について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「「うるおう」の記述性」です。指定商品・役務は第5類・第10類に属します。特許庁は「登録第4872484号商標の指定商品中の第5類「乾燥肌のかゆみ止め(鎮痒剤),浴剤,目薬,コンタクトレンズ用剤」についての商標登録を取り消す」と判断しました(登録維持)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第4872484号商標の指定商品中の第5類「乾燥肌のかゆみ止め(鎮痒剤),浴剤,目薬,コンタクトレンズ用剤」についての商標登録を取り消す。
本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品についての商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4872484号商標(以下「本件商標」という。)は、「うるおう」の文字を標準文字で書してなり、平成16年8月18日に登録出願、第5類「薬剤,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,歯科用材料,医療用腕環,失禁用おしめ,はえ取り紙,防虫紙,乳糖,乳児用粉乳,人工受精用精液」及び第10類「洗眼器,おしゃぶり,氷まくら,三角きん,支持包帯,手術用キャットガット,吸い飲み,スポイト,乳首,氷のう,氷のうつり,ほ乳用具,魔法ほ乳器,綿棒,指サック,避妊用具,人工鼓膜用材料,補綴充てん用材料(歯科用のものを除く。),業務用美容マッサージ器,医療用機械器具,医療用手袋,しびん,病人用便器,耳かき」を指定商品として、平成17年6月17日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申し立ての理由

本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するので、本件商標の登録は、同法第43条の3第2項の規定により、その登録を取り消すべきものである。

3 本件商標に対する取消理由

本件登録異議の申立てがあった結果、商標権者に対して平成18年5月15日付けで通知した取消理由は、次のとおりである。

甲第2号証及び甲第5号証ないし甲第24号証によれば、本件商標を構成する「うるおう」の語は、「水気を含む。みずみすしくなる。」を意味するものであるところ、本件商標の指定商品中の「薬剤」の範疇に属する「乾燥肌のかゆみ止め」(鎮痒剤)、「浴剤」、「目薬」、「コンタクトレンズ用剤」にあっては、これら商品を使用することにより、皮膚や目など身体の部位、あるいはコンタクトレンズがうるおいを保つ効果を有することを意味するものとして、「うるおう」の語が普通に使用されている実情にあることが認められる。

そうすると、本件商標は、これをその指定商品中、上記商品について使用した場合、これに接する需要者をして、単に商品の効能、品質を表示したものと認識させるに止まるものといわなければならないから、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものというべきである。

したがって、本件商標の登録は、その指定商品中の「乾燥肌のかゆみ止め(鎮痒剤)、浴剤、目薬、コンタクトレンズ用剤」について、商標法第3条第1項第3号に違反してされたものと認められる。

4 商標権者の意見

商標権者は、上記3の取消理由に対し、本件商標は十分に登録要件を満たすものであるとして、次のように意見を述べた。

(1)「潤い」に係る商標は、本件指定商品に関し、多数併存しているから、経験則上、消費者は、商標中の「潤い」を示す微妙な表現の差異で出所を識別できると解される。

(2)一般に商標は、既存語が採用される場合、ほとんどが「名詞」か「形容詞」である。

本件商標「うるおう」は、動詞の終止形のみからなる極めて特異な構成であるから、これが商標的態様で使用されれば、十分に識別標識としての機能を有するものであり、本件商標の登録は、その指定商品中の「乾燥肌のかゆみ止め(鎮痒剤),浴剤,目薬,コンタクトレンズ用剤」について、商標法第3条第1項第3号に該当するものではない。

5 当審の判断

(1)本件商標についてした取消理由の通知(上記3)は妥当であって、指定商品中「乾燥肌のかゆみ止め(鎮痒剤),浴剤,目薬,コンタクトレンズ用剤」についての登録は、商標法第3条第1項第3号に違反してされたものといわざるを得ないものである。

なお、商標権者は、過去の登録例を挙げて本件商標も登録要件を満たす旨意見を述べているが、これらの登録例と本件商標とは事案を異にするものであるから、商標権者の意見を採用することはできない。

また、商標権者は、本件商標が動詞の終止形であることを理由として、識別力がある旨述べているが、その根拠を何ら示していないから、商標権者の意見を採用することはできない。

その他、上記認定を覆すに足りる証拠の提出もない。

(2)したがって、本件商標の登録は、指定商品中の「乾燥肌のかゆみ止め(鎮痒剤),浴剤,目薬,コンタクトレンズ用剤」について、商標法第3条第1項第3号に違反してされたものといわざるを得ないから、同法第43条の3第2項の規定により、その登録を取り消すべきものとする。

そして、本件商標の登録に係るその余の指定商品については、商品の効能、品質を表示するものとして使用されているような状況は窺えないものであって、その登録を取り消すべき理由はないから、商標法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものとする。

よって、結論のとおり決定する。

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