Trademark Appeal Case
称呼の音韻的差異
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2006−90011(T2006−90011/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4899816号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成16年7月26日に登録出願、「EMCO」の欧文字を標準文字で書してなり、商品の区分第11類「電球類及び照明用器具」及び第20類「鏡,鏡付キャビネット,ワードローブ用・衣服掛けレール用フック(金属製のものを除く。),ガラス製・プラスチック製又は磁器製盆及び棚,棚支持具,浴室用家具」を指定商品として、同17年10月7日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申し立ての理由の要点
本件商標は、昭和47年10月26日に登録出願、「ERCO」の欧文字を横書きしてなり、商品の区分第11類「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具、電気材料」を指定商品として、同55年2月29日に設定登録された登録第1407844号商標と称呼において類似する商標であり、また、本件商標の指定商品中の第11類「電球類及び照明用器具」と引用商標の指定商品は同一又は類似するものである。
したがって、本件商標は商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
よって、本件商標の登録は、取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、「EMCO」の欧文字よりなるものであるから、構成文字に相応して「エムコ」又は「イーエムシーオー」の称呼を生ずるものと認められる。
他方、引用商標は、「ERCO」の欧文字よりなるものであるから、構成文字に相応して「エルコ」又は「イーアールシーオー」の称呼を生ずるものと認められる。
そこで、両商標より生ずる「エムコ」と「エルコ」及び「イーエムシーオー」と「イーアールシーオー」の称呼とを比較する。
まず、「エムコ」と「エルコ」は、3音の構成音中、語頭音「エ」と語尾音「コ」の音を共通にするが、中間音における「ム」と「ル」の音に差異を有するものである。
しかるところ、「ム」の音は「有声の通鼻音で両唇音」であり、「ル」の音は「有声の弾音で歯茎音」であるから、両者はその調音方法、調音位置において明確な差異を有するものである。
そうとすれば、共に3音という短い音構成にあって、両者のこの差異が全体の称呼に与える影響は決して小さいとはいえず、両者をそれぞれ一連に称呼するも称呼上彼此相紛れるおそれはないものと判断するのが相当である。
つぎに、「イーエムシーオー」と「イーアールシーオー」の称呼とを比較するに、両者は共に5音構成であるが、第2音目以降の「エム」と「アール」の音において明確な差異を有するものであるから、両者は称呼上十分に聴別し得るものである。
さらに、両者は特定の語義若しくは意味合いを有しない造語と判断されるものであるから、観念上比較し得ないものであり、また、それぞれの構成よりみて外観上十分に区別し得るものである。
してみれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れることのない非類似の商標と認められるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではない。
よって、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
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