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Trademark Appeal Case

称呼類似性と周知性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2006−90027(T2006−90027/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4900590号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4900590号商標(以下「本件商標」という。)は,平成17年1月19日に登録出願,「Bonamino」の欧文字と「ボナミノ」の片仮名文字を上下二段に横書きしてなり,第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同17年10月14日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

(1)本件商標は,本件登録異議申立人(以下「申立人」という。)の所有に係る「BON AMI」の欧文字を横書きしてなり,昭和55年2月15日に登録出願され,第4類「ドライクリーニング用洗浄剤,その他の洗浄剤,せつけん,液状・粉末状および固形状のクレンザー」を指定商品として,同60年9月27日に設定登録,その後,平成7年9月28日及び同17年10月4日の二回にわたり商標権存続期間の更新登録がなされ,指定商品については,同18年3月22日に第3類「洗浄剤(煙突用化学洗浄剤を除く。),せっけん,液状・粉末状および固形状のクレンザー」とする指定商品の書換登録がされた登録第1808156号商標(以下「引用商標」という。)と外観,称呼及び観念上類似する商標であり,その指定商品も互いに類似するものである。また,引用商標は,「洗浄剤」について日本を含む世界各国において著名な商標であるところ,本件商標は,これと類似するものであるから,本件商標をその指定商品に使用した場合には,その商品の出所について混同を生ずるおそれがある。

したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第10号,同第11号及び同第15号に違反して登録されたものである。

(2)本件商標は,引用商標の業務上の信用にフリーライドする意図をもって出願し登録されたものであって,公序良俗に反するものであり,さらに,本件商標権者は,外国及び日本において周知・著名な引用商標の存在を知りながら,その顧客吸引力にフリーライドする等の不正の目的で本件商標を出願し,登録を受けたものである。

したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第7号及び同第19号に違反して登録されたものである。

3 当審の判断

(1)本件商標と引用商標との比較

本件商標は,前記1に示したとおり,「Bonamino」の欧文字と「ボナミノ」の片仮名文字よりなるものであるところ,その構成上段の欧文字は,同書,同大,同間隔に一連に書されており,下段の片仮名文字は,上段の欧文字の表音を特定したものと無理なく認められるものであるから,これよりは,「ボナミノ」の称呼のみを生ずる不可分一体の造語よりなるものというのが相当である。

これに対し,引用商標は,前記2に述べたとおり,「BON」の欧文字と「AMI」の欧文字を一文字程度の間隔を開けてなる「BON AMI」の文字よりなるものであるから,その構成に照らして,「ボンアミ」の称呼を生ずるものというのが相当である。

そして,本件商標より生ずる「ボナミノ」の称呼と引用商標より生ずる「ボンアミ」の称呼とを比較するに,両商標より生ずるこれらの両称呼はいずれも比較的短い音構成であって,その音構成において顕著な差異を有するものであるから,それぞれを一連に称呼した場合であっても,称呼において相紛れるおそれはないものである。

また,両商標は,外観において明らかに相違し,観念においても類似とすべき点は,見当たらない。

してみれば,本件商標と引用商標とは,外観,称呼及び観念のいずれからみても,何ら相紛れるところのない,非類似の商標といわなければならない。

(2)出所の混同及び不正の目的について

申立人が,引用商標について,申立人の「洗浄剤」の商標として外国及び日本において周知・著名な商標であるとして提出した証拠は,そのほとんどが世界各国において商標登録を認められたとする登録証の写し(甲第11号証ないし同第129号証)であり,他の証拠もインボイス写し(甲第3号証ないし同第9号証)数通のみで,それも引用商標が明確に記載されているもが少なく,これらの証拠によっては,引用商標が「洗浄剤」(cleaner)に使用されていたことは認められるとしても,周知・著名性を獲得したものとまでは,認めることができない。

加えて,本件商標は,前記(1)で認定したとおり,引用商標とは,何ら相紛れるおそれのない,別異の商標ともいえるものであるから,これをその指定商品に使用しても,これに接する取引者,需要者が申立人又は引用商標などを連想・想起することはなく,その商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものということができないばかりでなく,提出された証拠によっては,前述のとおり,引用商標が需要者の間に広く認識されているとすると認めるに足りないものであるから,商標権者が本件商標を採択使用する行為に不正の目的があったものということはできない。

(3)公序良俗について

本件商標は,前記のとおりであり,その構成自体がきょう激,卑わい,差別的若しくは他人に不快な印象を与えるような文字又は図形からなるものではなく,また,本件商標をその指定商品について使用することが,引用商標との関係においても,社会公共の利益に反したり,公正な競業秩序を乱すものということはできず,公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがあるものとすることはできない。

(4)結び

したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第7号,同第10号,同第11号,同第15号及び同第19号のいずれにも違反して登録されたものでないから,同法第43条の3第4項の規定に基づき,その登録を維持すべきである。

よって,結論のとおり決定する。

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