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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と「サウンド」の有無

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2006−90076(T2006−90076/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4909396号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4909396号商標(以下「本件商標」という。)は、「デルファイサウンド」の文字を標準文字により表してなり、平成17年4月19日に登録出願され、第9及び第41類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として平成17年11月18日に設定登録されたものである。

2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第4683148号商標(以下「引用商標1」という。)は、「DELPHI」の文字を横書きしてなり、平成7年9月21日に登録出願され、第9類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として平成15年6月20日に設定登録されたものである。同じく平成11年商標登録願第121606号に係る商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、第6、第7、第9、第11、第12、第14、第16、第18、第21、第34及び第36ないし42類に属する商標登録願記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として平成11年12月28日に登録出願されたものである。

3 登録異議申立ての理由の要点

(1)本件商標と引用商標1及び2とは、「デルファイ」の称呼を共通にする類似の商標であり、本件商標の指定商品及び指定役務は引用商標1及び2の指定商品又は指定役務と同一又は類似のものである。よって、本件商標は、引用商標1との関係において商標法第4条第1項第11号に該当し、引用商標2との関係において同法第8条第1項の規定に違反して登録されたものである。

(2)本件商標は、申立人が「蓄電池、ラジオ受信機、コンパクトディスクプレーヤー」等の商品に使用して周知著名となっている引用商標1及び2と類似し、これがその指定商品及び指定役務に使用されると、申立人の業務との間に出所の混同を生ずるおそれがある。よって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号又は同項第15号に該当する。

4 当審の判断

(1)本件商標と引用商標1及び2との類否について

本件商標は、上記1のとおりの構成からなるところ、構成各文字は外観上まとまりよく一体に表現されており、しかも、全体をもって称呼してもよどみなく一連に称呼し得るものである。そして、たとえ、構成中の「サウンド」の文字が「音、音響」を意味する外来語として知られているとしても、かかる構成においては特定の商品若しくは役務又は商品若しくは役務の品質、質、用途等を具体的に表示するものとして直ちに理解できるものともいい難いところであるから、むしろ構成全体をもって一体不可分の一種の造語として認識し把握されるとみるのが自然である。

そうすると、本件商標は、その構成文字全体に相応して、「デルファイサウンド」の一連の称呼のみを生ずるものと判断するのが相当である。

他方、引用商標1及び2は、それぞれの構成文字に相応して、いずれも「デルファイ」の称呼を生ずるものといえる。

しかして、本件商標から生ずる「デルファイサウンド」の称呼と引用商標1及び2から生ずる「デルファイ」の称呼とは、「サウンド」の音の有無という顕著な差異により明瞭に区別することができるものである。

そして、本件商標と引用商標1及び2とは、それぞれの構成に照らし、外観上判然と区別し得る差異を有するものであり、また、本件商標が特定の既成観念を有しない一種の造語である以上、両者を観念上比較することもできない。

してみれば、本件商標と引用商標1及び2とは、称呼、外観及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号はもとより同項第10号にも該当するものではないし、同法第8条第1項の規定に違反するものでもない。

(2)出所の混同のおそれについて

申立人は、引用商標1及び2が「蓄電池、ラジオ受信機、コンパクトディスクプレーヤー」等の商品に使用して周知著名となっている旨主張し、証拠を提出している。

しかしながら、提出された証拠は、各国において出願又は登録された商標の一覧表とインターネットのウェブサイトの写し2通のみにすぎず、引用商標1又は2が各国において登録又は出願されていることが認められるとしても、引用商標1及び2の具体的な使用態様や広告宣伝の規模・頻度等が明らかでなく、これらの証拠をもって引用商標1及び2が申立人の業務に係る商品又は役務を表示するものとして取引者、需要者間に広く認識されているものとは到底認めることができない。

しかも、上記(1)のとおり、本件商標と引用商標1及び2とは、相紛れるおそれのない非類似の商標である。

そうすると、本件商標をその指定商品又は指定役務について使用しても、これに接する取引者、需要者が引用商標1又は2を連想、想起するようなことはないというべきであり、該商品又は役務が申立人又は同人と経済的・組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれはないものというのが相当である。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。

(3)まとめ

以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同項第11号、同項第15号及び同法第8条第1項のいずれの規定にも違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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