Trademark Appeal Case
単一母音差の商標類似
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2006−90109(T2006−90109/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4913854号商標(以下「本件商標」という。)は、「KANDO」の文字を標準文字としてなり、平成16年10月5日に登録出願、第6類、第7類、第11類、第14類ないし第16類、第18類ないし第20類、第25類、第28類、第35類、第41類及び第43類に属する商標登録原簿に記載の商品・役務を指定商品・指定役務として、平成17年12月9日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立ての理由
(1)引用商標
登録異議申立人の引用する登録第4829338号商標(以下「引用商標」という。)は、「KENDO」の文字を標準文字としてなり、平成16年6月11日に登録出願、第16類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、平成16年12月24日に設定登録されたものである。
(2)理由の要点
本件商標と引用商標は、それぞれ欧文字5文字からなり、共に特定の観念を有しない造語よりなるものである。そして、両者は、語頭の「K」及び語尾部の「NDO」の文字を同一にするものであり、外観上比較的印象に薄い2文字目の「A」と「E」の差異を有するに過ぎない。さらに、両者は、特定の書体を有さない標準文字で表されている。
これらの点を考慮すると、時と処を異にして両商標に接する取引者及び需要者においては、両商標は、外観上相紛れて看取されるおそれがある。
また、本件商標から生ずる称呼「カンド」と引用商標から生ずる称呼「ケンド」を比較するに、両者は、共に3音から構成され、且つ、第2音及び第3音の「ンド」の音を共通にするものであり、第1音において「力」と「ケ」の音の差異を有するに過ぎず、当該差異音が調音の位置を同じくする軟口蓋音であり、子音(k)も共通にする近似した音であることから、両者を一連に称呼した場合には、語感が近似したものとなり、彼此相紛れるおそれがある。
本件商標は、外観、称呼上、引用商標に類似する商標であり、また、その指定商品も同一又は類似するものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
3 当審の判断
本件商標は標準文字で「KANDO」、引用商標は標準文字で「KENDO」と表すものであるところ、1文字目「K」、3ないし5文字目「NDO」を同じにし、2文字目で「A」と「E」の違いを有するものである。そして、当該「A」と「E」の字形は、近似したものとは言い難く、明らかに相違するものである。
しかして、前記「A」と「E」の違いを有する両者は、極めて普通の書体からなる欧文字5字の比較的簡素な構成であることとも相俟って、そこから受ける外観上の印象は相紛らわしいものとはいえず、時と処を異にした場合においても、外観上で彼此相紛れるおそれはないとするのが相当である。
また、本件商標は「カンド」の称呼が生ずるのに対し、引用商標は「ケンド」の称呼が生ずるものであり、「カンド」と「ケンド」の両称呼を対比すると、両者は、第2音及び第3音「ン」「ド」を共通にするけれども、第1音で「カ」と「ケ」の差異を有するものである。そして、両差異音は、子音を共通にするが、帯同する母音において、口を広く開き、舌を下げ、その先端を下歯の歯茎に触れる程度の位置におき、声帯を振動させて発する「ア」と、前舌面を平らにして歯茎のうしろに近づけ、舌の先をややひっこめ、声を口腔内に響かせて発する「エ」の違いを有するものである。
しかして、3音構成という短い称呼にあって、称呼の識別上最も重要な要素を占める語頭における「カ」と「ケ」の差異が、称呼全体の音感を異なるものとしているから、これらを一連に称呼するときは、互いに相紛れることなく判然と区別し得るものである。
さらに、両商標は、特定の観念を生ずることのない造語からなるものと認められるから、観念においては比較すべくもない。
してみると、本件商標は、その外観、称呼及び観念よりみて、引用商標に類似する商標ということはできないと判断されるものであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
以上のとおり、本件商標は商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものとはいえないから、その登録は維持すべきものである。
よって、同法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
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